愛知高速交通リニモダイヤ改正(2016年12月4日)

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愛知高速交通では、12月4日にダイヤ改正を行うと11月2日公表した( http://www.linimo.jp/oshirase/281102daiyakaisei.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. 3種類のダイヤから2種類のダイヤへ

今回のダイヤ改正では、3種類のダイヤが2種類に再編される。

これまで2000年代にかけて全国各地で行われてきたものは平日・土曜・休日の3ダイヤを平日・土休日の2ダイヤにしたり、平日土曜・休日の2ダイヤを平日・土休日の2ダイヤにするなどであったが、今回の再編は平日第1ダイヤ・平日第2ダイヤ・土休日ダイヤの3ダイヤを平日繁忙期・平日閑散土休日の2ダイヤに再編した。

これは、Linimo沿線には12の大学と1つの短大がひしめいており、長久手市の人口が6万人弱であり十分な輸送量は保てないことから、大学の講義の有無によって輸送量が左右される路線となっている。そのため万博が閉幕した後から平日ダイヤを大学のある第1ダイヤ、大学の講義の少ない第2ダイヤに分けていたのである。このように分けているのは藤が丘駅で接続している名古屋市営地下鉄東山線も同様で、平日のラッシュは名古屋市内ということで激しいので土休日と一体化する程ではないものの平日をシーズンによって2つに分けている。東京・大阪の鉄道では学校の有無で平日ダイヤを分けることはあまりしないが、名古屋では比較的あることがわかると思われる。




2. 全体的に増発の様相

今回のダイヤ改正ではどのダイヤと比較しても増発となる。

昼間は10分間隔から現行の平日第1ダイヤの夕ラッシュ時と同じ8分間隔となり、夕ラッシュ時間帯も据え置かれる。朝ラッシュ時は土休日が10分間隔から現行の平日第2ダイヤの朝ラッシュ時と同じ8分間隔へと増発され、平日第1ダイヤについては朝ラッシュ時の運行本数は据え置かれる。ただ、接続各線との接続が悪くなる。八草で接続する愛知環状鉄道は終日概ね20分間隔であり、10分間隔から8分間隔に変更されると接続が悪くなる。通勤のメインルートである藤が丘で接続する東山線は、朝は2分間隔のため待たずに乗れるが、昼間は5分間隔のため10分間隔とは仲がいいが8分間隔とはなかなか合わない。同様に平日夕ラッシュ時は3分間隔のため8分間隔とはこちらも合わない。朝はともかく、昼は接続が悪くなり利便性の低下を招く恐れがある内容となっている。昼夕に関しては7.5分間隔とすれば東山線との接続はある程度保たれるものだと思われる。

昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を平日第1ダイヤをもとに算出すると、ダイヤ改正前は80%だったにもかかわらず改正後は100%となる。沿線に大学が多いので一概には言えないが、長久手市自体が人口増加しているので日暮里・舎人ライナーのようにラッシュ時の増発も図ってほしいところだ。


3. 結び

今回のダイヤ改正では増発による輸送力の増加が行われるものの、単独のダイヤ改正となったこともあり近隣の路線との接続がバラバラとなってしまっている。長久手はまだまだ人口増加が見込めるので、ラッシュ時にも増便してほしいところだ。

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