新大阪発着直通快速の207系確保はいかに! JR西日本おおさか東線新大阪延伸に伴うダイヤ改正予測(2019年3月予定)

JR西日本は11月13日、2019年春に延伸開業するおおさか東線の運行体系の概要について公表した( おおさか東線の運行体系などの概要について )。今回はこれから、おおさか東線開業後のダイヤついて見ていく。

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1. 使用車両と直通はどうなる

2019年3月JR西日本ダイヤ改正にて開業予定のおおさか東線新大阪開業では、配線などの設備からしてどのような直通列車を組めるだろうか。おおさか東線が乗り入れる予定の新大阪2番のりばに乗車目標が設置されているが、3ドア車は8両分、4ドア車は7両分設置されている。

3ドア車8両となると、大和路線大和路快速による221系の半数以上や阪和線関空・紀州路快速の225系や223系などが該当するが、阪和線に関しては前回の2018年3月17日ダイヤ改正で新大阪乗り入れを廃止してしまったことから乗り入れることはないだろう。またJR京都線快速も昼間を中心に6両や8両で運転される列車もある一方で、ラッシュ時は最大12両編成で運転されることからJR京都線快速が乗り入れるとは考えにくいしJR神戸線方面への直通は配線的に不可能だ。平日夕ラッシュ時の大阪始発や土休日朝の湖西線からの大阪行きを除く全列車で12両編成で運転される新快速はもってのほかだ。このことからも、昼間毎時2本設定されている223系または225系4両編成によるJR宝塚線大阪〜宝塚間快速を新大阪経由おおさか東線直通久宝寺発着にするというのは不可能に近い。ともなると3ドア最大8両の運転は221系というのが濃厚だろう。

また4ドア車7両となると、JR京都線や学研都市線で運転されている321系や207系が該当するが、JR神戸線・JR宝塚線普通電車は内側線を走行しており外側の2番のりばに乗り入れる配線がない。ともなると、一部の学研都市線列車がおおさか東線新大阪乗り入れを果たすか、現在運転されているおおさか東線直通快速が321系または207系運用のまま新大阪に乗り入れるようになるかのどちらかであろう。また現在おおさか東線を運用している4ドア車は201系6両編成であることから運用が継続するものと思われるが、少なくとも大阪環状線で運用されていた201系8両編成が減車されることなくおおさか東線に転用されることはないようだ。103系6両編成については2018年1月24日に運用取りやめと廃車になったことから新大阪乗り入れは実施されない。よって4ドア車は現状と同じく201系6両編成と321系または207系7両編成が使用されるのではないだろうか。

そのほか、梅田貨物線を経由して西九条・ユニバーサルシティ方面の直通列車を久宝寺発着で運転することも物理的に不可能ではないが、臨時で出ればいいくらいで定期列車としてはまずないだろう。

2. そして実際のダイヤはどうなる

ここまで、2019年3月ダイヤ改正で延伸開業予定のおおさか東線の新しいダイヤについて、いかに直通列車を設定できるか見てきたが、実際に公表された運行体系は、普通電車は早朝・深夜を除き毎時4本、直通快速は1日4往復の運転でJR東西線尼崎発着をおおさか東線新大阪乗り入れに振り替えることとなった。また直通快速の運転は平日は朝の上り4本、夜の下り4本を維持するも、土休日は朝に2往復、夜に2往復に変更されることとなった。

ではこの運転本数でよいのだろうか。2015年大都市交通センサスから利用者数が変わらないと仮定し解析したところ、隣駅間輸送密度は放出~久宝寺間で最も需要の多い高井田中央~JR河内永和間は36,757人/日から72,379人/日に、淡路~西吹田間は開業後70,811人/日になると予測される。

ただ近年関西圏では鉄道輸送人員が緩やかに増加傾向であり2010年から2015年の5年間で放出~高井田中央の輸送量が15.5%増加していることから、多少増えることが予想される。なお大都市交通センサスの区間別利用状況などから流入予想として、学研都市線利用客の7.5%、大和路線利用客の8.5%がおおさか東線に流れるものと見込まれる。

また放出~久宝寺間の輸送密度で見ても、2015年度の33,867人/日から2017年度の35,126人/日に3.7%増加しており、その増加分も加味すると高井田中央~放出間の需要予測は73,757人/日となる。また2018年3月17日に開業した衣摺加美北駅が十分に考慮されていないことから、さらに増え、十分に需要が移動した開業3年後には75,000人/日を超えるだろう。

ただ、昼間に1両運転するのに必要な輸送密度は約4,000人/日・往復であることから、現状の普通列車6両編成毎時4本では96,000人/日まで耐えうる。ともなると快速運転を行うためにはそれ以上の輸送量が必要で、少なくとも隣駅間輸送密度が90,000人/日欲しいところだ。
JR奈良線ではこれより低い輸送密度でみやこ路快速を運転しているが、これは近鉄京都線と競合しているためであり、おおさか東線にはそのような競合路線がない。つまり、あえて終日快速列車を運転する必要がないのだ。

ともなると、必要な列車本数は

  • 昼間6両編成毎時4本
  • 平日夕ラッシュ時6両編成毎時5本~6本
  • 平日朝ラッシュ時6両編成毎時6本~8本

で十分となる。昼間に普通電車が毎時4本しか運転されないのも合点がいくし、平日の直通快速の運転時間帯が現状維持で朝は20分間隔というのも納得がいく。ただ、平日朝の普通列車に関しては20分間隔から15分間隔に詰める可能性が高いものと思われる。

3. 使用車両は継続へ

では2019年3月ダイヤ改正以降の使用車両についてはどうなるのだろうか。

JR西日本の公表では普通電車は201系(恐らく6両編成)、直通快速は321系または207系の7両編成となっており、現在の車種を踏襲している。

ただこれでは第1章で述べた新大阪駅2番ホームの3ドア車8両分の乗車位置表示の意味が不明になるし、321系や207系は直通快速が当初223系宮原車だったのは、将来的におおさか東線が新大阪まで延伸した時にそのまま車庫に入庫できるようにするためではないか。

となると、学研都市線からのおおさか東線新大阪乗り入れの望みは薄いものと思われ、放出での対面接続に頼るものと思われる。

2018年5月19日の学研都市線線路切り替え工事に伴うおおさか東線臨時快速運転の際には321系7両編成と201系6両編成が用いられたが、321系7両編成は快速表示で運転した一方で201系6両編成はどうやら臨時表記で運転したらしい。ともなると、201系6両編成が多く配備され朝のおおさか東線快速として運用する可能性は低く、普通電車による運転となりそうだ。

では、321系や207系の使用に余裕はあるのか。土休日に関しては運用に余裕があるので問題なく、直通快速運用も4運用から2運用に減るためダイヤ的には問題ない。平日も4運用のまま維持されるものと思われるが、放出~尼崎間で減便されることから、その補填からはじめなければならない。

2008年3月14日のおおさか東線放出〜久宝寺間開業時には直通快速が設定されたことにより、JR東西線・学研都市線尼崎〜放出間では平日朝夕ラッシュ時において増発が実施された。しかし直通快速が新大阪発着に変更されるとその分片町線で減便されることとなる。平日夕ラッシュ時に関しては321系や207系の運用に余裕があることから、尼崎〜四条畷間で普通電車を増発させれば終わるのだが、平日朝ラッシュ時は運転間隔が狭いほか321系や207系の運用が琵琶湖線草津やJR神戸線加古川まで伸びていることから、運用に余裕がない。かつてのように205系の助けが必要なくらいだ。

そして学研都市線の混雑率も130%と京阪神にしては高く、ピーク時毎時19本から直通快速毎時3本が減便した毎時16本に減便すれば、7.5%がおおさか東線に流出したとしても混雑率が143%にまで上がってしまう。おおさか東線に流出することでピーク時毎時18本に減便しても混雑率127%と微減するが、それには2運用分をどこからか補填しなければならない。

まず、他車で置き換え可能な321系や207系の運用を見ていく。学研都市線やJR東西線はJR東西線への直通が制限されることから不可能となる。

JR京都線・JR神戸線も普通電車ですべて共通運用となっており、かつて205系が平日朝だけ運用されていたような特殊な運用をするのは設定が面倒だ。また205系はすべて4両に短縮が決定しており、103系4両編成を置き換えて奈良線の普通電車を中心に運用されるようだ。

ともなると奈良電車区の221系はどうだろうか。昼間に関しては運用が余っていることから可能だろうが、平日朝ラッシュ時はカツカツだ。しかしJR奈良線には一日中普通列車でしか運用されない221系4両編成が3運用あり、このうち1運用は205系4両編成で置き換えができる模様だ。残りの2運用をを大阪環状線からの201系を4両に短縮したもので置き換えれば2編成連結の8両にした場合でも少なくとも1運用を捻出することができる。

これをJR京都線の平日オフピークの快速223系運用と置き換え、この223系をJR宝塚線で朝に運転されている321系または207系の大阪行きの運用と置き換えれば、めでたく学研都市線の混雑率を上げることなくおおさか東線直通快速の新大阪乗り入れを321系または207系で継続することだできる。

そして221系の捻出についてだが、そもそも大和路線の平日朝ラッシュ時の運転本数は妥当なのだろうか。2017年度の大和路線(関西本線)の混雑率は、普通電車が東部市場前→天王寺で109%、快速列車が久宝寺→天王寺で95%となっている。このうち8.5%が大和路線天王寺方面からおおさか東線に流れるとなると、運転本数を変えない場合快速列車の混雑率は87%にまで下がる。しかも普通電車は平野以西の利用はほぼ変わりないと思われることから、100%を下回る可能性は低いものと思われるし、久宝寺以東からの快速通過駅利用客の多くは久宝寺で天王寺方面快速に乗り換えてしまうので、なおさら混雑率が低くなるのではないだろうか。

すると、現在久宝寺→天王寺間で平日朝ラッシュ時に運転している快速を毎時12本から毎時9本に削減してはいけないのだろうか?減便しても混雑率は116%と関西のJR線としても何とか許容範囲で、学研都市線と比べたらがぜん低い。また、近鉄奈良線ですら最長10両編成とはいえ大和西大寺→大阪難波の平日朝ラッシュ時は快速急行と急行を合わせて毎時8本の運転にもかかわらず、それより需要の低い大和路線が奈良出発時点で快速を直通快速含め平日朝ラッシュ時に毎時10本も運転しているのが多すぎるように思える。ともなると、大和路線の減便で221系が捻出できるのではないだろうか。

これらの策を用いれば、学研都市線・JR東西線で直通快速削減補填分の321系または207系を捻出できるようになるのではないだろうか。

3. 直通快速の停車駅が追加

今回の2019年3月JR西日本ダイヤ改正では、おおさか東線新大阪開業に伴い、直通快速の停車駅が変更となる。

現在直通快速はおおさか東線内放出と久宝寺を除きすべて通過となっているが、直通快速が尼崎発着から新大阪発着に振り替えられることに伴い、高井田中央とJR河内永和にも停車することとなった。

おおさか東線快速の高井田中央停車は2018年5月19日の学研都市線線路切り替え工事に伴うおおさか東線臨時快速運転で実施されている。2018年の部分開業時においてもおおさか東線で一番輸送量の多い区間は高井田中央~JR河内永和間であることから、久宝寺方面からOsaka Metro中央線本町方面へ流れる需要が多いのだろう。そのことから、直通快速を高井田中央に停車させることにより、久宝寺・王寺方面から地下鉄中央線アクセスを改善しようとしているのではないだろうか。

またJR河内永和停車については、東大阪市で一番需要の大きい布施や、生駒方面から新大阪への利用をターゲットにしているものと思われる。これらの需要を取り込むことで、放出で学研都市線に逃げる需要分を補おうとしているのではないだろうか。JR俊徳道を通過としていることから近鉄大阪線と優劣をつけられたように感じるかもしれないが、布施から新大阪に向かうのにわざわざ遠回りしないことを考えれば順当であるものと思われる。

ただ、高井田中央もJR河内永和も東大阪市内となっている。確かに東大阪市内のJR線はおおさか東線しかなく、快速停車の要望があったもよいものだが、同時に2駅停車というのも不自然だ。確かに高井田中央・JR河内永和ともに停車させることのメリットはあるが、東大阪市役所が近鉄けいはんな線荒本にあることを考えると、東大阪市で一番需要の多い布施と市役所のある荒本から接続できるおおさか東線高井田中央・JR河内永和に直通快速を停車させてほしいと東大阪市から要望があった可能性があるように思える。

もしそれであれば、河内永和より圧倒的に利用者数が多く通勤特急以外すべての阪急電車が停車する淡路に隣接したJR淡路に直通快速を停車させない理由も、なんとなく理解できる。

4. 結び

今回の2019年3月JR西日本ダイヤ改正予測では、おおさか東線の新大阪〜放出間延伸開業により、直通快速ががっけんとしせん・JR東西線への直通を取りやめ、尼崎発着から新大阪発着へ振り返られることとなった。

また、直通快速が高井田中央・JR河内永和に追加停車するようになるなど、新大阪向け需要の取り込みにも勢力的だ。

今後おおさか東線でどのようなダイヤ改正が実施されるのか、見守って行きたい。

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