度重なる脱線事故からの完全復旧へ! 長崎電気軌道完全復旧に伴うダイヤ改正(2017年11月29日)

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長崎電気軌道は11月22日、プレスリリースにて11月29日より公会堂前交差点分岐器改修工事完了により全線で完全復旧数ることに伴い、ダイヤ改正を行うと公表した( 11月29日ダイヤ改正のお知らせ )。今回はこれについて見ていく。

1. 3系統の蛍茶屋復活

今回2017年11月29日ダイヤ改正では、3系統の蛍茶屋発着が1年と2ヶ月ぶりに両方向にて再開する。

これは公会堂前交差点の分岐器工事の完了によるもので、4度の脱線事故を起こした分岐器と今度こそお別れになるはずだ。長崎電気軌道も待ちに待った復旧ということもあり、10月23日ダイヤ改正では蛍茶屋行きのみ設定していた3系統を工事のため公会堂前発着としたものの、他の系統についてはほぼ平常通りの運転に戻した。12月上旬までかかる予定だった復旧作業を少しばかり早めたことなどからも、長崎電気軌道にとって悲願だったものと思われる。

ダイヤ改正内容としては1系統と5系統は昼間の運行間隔据え置き(5分間隔と8分間隔)、3系統も公会堂前発着から蛍茶屋発着へ延伸するものの6分間隔のまま据え置かれる。これは2017年10月14日のJR東日本水戸支社のダイヤ改正で21日の常磐線富岡復旧を見据えたものになっていたり、2016年12月18日のJR西日本広島支社のダイヤ改正で可部線のあき亀山延伸を見据えたものになっていたのと同様、前回10月23日長崎電気軌道ダイヤ改正が復旧を前提にしたダイヤ改正であり、前回のダイヤ改正で大規模なダイヤ改正を実施していたため昼間は大きく手を加える必要がなかったものと思われる。




ただ、運行経路が1系統と5系統と完全重複する4系統は8分間隔から13分間隔へ大きく減便することとなった。これは前回記事で指摘した通り、3系統が全線復活すれば蛍茶屋~公会堂前間の3系統運休分の補完要因の4系統の必要性が薄くなるのは必須で、減便するのはやむを得なくなるものと思われる。

また赤迫~長崎駅前~築町~蛍茶屋を結ぶ2系統は、公会堂前交差点が使用できない当時は3系統の迂回路として重宝されたが、3系統の全線復活により朝の2往復が廃止となる。また公会堂前交差点脱線事故以前は夜間に3本あったが、そのうち蛍茶屋発赤迫行き1本が廃止となり1往復2本のみの運行となる。

また朝の1系統6往復が3系統に振り替えられることとなり、低床車の3系統の復活もなされることとなった。


2. 結び

今回2017年11月29日長崎電気軌道ダイヤ改正では、公会堂前交差点の分岐器復旧に伴い3系統の完全復活がなされた。ただし、前回復旧した際には1週間も経たずして脱線事故を起こしたことからも油断はできない。今後も長崎電気軌道の安全対策に注目したい。

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