ハイグレード座席連結の空港連絡鉄道で大増発! 深圳有軌電車・深圳地下鉄ダイヤ改正(2018年6月28日/2018年7月26日) 深圳地铁调图

龍華有軌電車は7月2日、プレスリリースにて6月28日にダイヤ改正を実施したと公表した( 龙华有轨电车再次压缩行车间隔 )。また深圳地下鉄は7月25日、プレスリリースにて7月26日に地下鉄11号線でダイヤ改正を実施すると公表した( 深圳地铁11号线再次压行车间隔 高峰期最快为4分10秒 )。今回はこれについて見ていく。


1. 路面電車で運転間隔の短縮へ

今回の2018年6月28日深圳有軌電車ダイヤ改正では、龍華有軌電車で2018年3月28日ダイヤ改正以来約3か月ぶりにダイヤ改正が実施された。

今回のダイヤ改正では、本線系統の清湖〜大和〜新瀾間が終日10分間隔から8分間隔に短縮され輸送力が25.0%増加したほか、支線系統清湖〜大和〜下囲間が終日10分間隔から8分間隔に短縮され輸送力が25.0%増加した。これにより両系統が運転される清湖〜大和間では終日5分間隔から4分間隔に短縮されることとなった。

昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は100.0%となっているが、今後増発する際には平日朝夕ラッシュ時のみに限定しても良いのではないだろうか。

2. 空港連絡鉄道で運転間隔の短縮へ

次に今回の2018年7月26日深圳地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄11号線で2018年3月6日ダイヤ改正以来約4か月判ぶりに地下鉄11号線でダイヤ改正が実施された。

今回のダイヤ改正では、地下鉄11号線で増発が実施された。

地下鉄11号線は深圳の中心地かつ広深港高速線に乗り換えられる福田と深圳宝安国際空港、碧頭を結ぶ全長51.7km、18駅に渡る路線である。全線運転時間は54分となっている。

深圳地下鉄11号線は8両編成A型車となっているが、うち7号車と8号車の2両は商務座(ビジネスクラス)となっており残る6両が普通車となっている。深圳河を跨いだ香港では港鉄MTRが東鉄線で頭等(1等車)を12両中1両に連結していたり、機場快速線(エアポートエクスプレス)では特別運賃を徴収しているが、これを似せたのだろう。

なお地下鉄11号線商務座(ビジネスクラス)料金は距離に応じて変動するが、最低でも6元(約100日本円)、最高で35元(約600日本円)となっており、福田~空港間では所要時間30分で運賃が7元(約120日本円)なのに対し料金は21元(約350日本円)となっている。日本円に換算すると安く感じるかもしれないが、深圳の地下鉄の運賃から考えると約3倍の追加料金が必要となり、市民感覚からすれば破格の高値となっている。

今回のダイヤ改正では香港MTRの機場快速線同様終日10分間隔の運転となっていたが、今回のダイヤ改正でピーク時に最短4分10秒間隔で運転されることとなった。これにより、ピーク時は輸送力が140.0%増強されることとなった。

ここから考えるに、空港アクセス鉄道となるとハイグレード座席を兼ね備えた列車は運転するべきではないだろうか。京急電鉄は2019年10月1日より羽田空港発着の加算運賃を170円から50円に大幅値下げするとしている。東京モノレールが相当利用離れが進む可能性は高いが、京急電鉄も減収分を全て東京モノレールからの移動分で補えるかは不透明だ、というか羽田空港利用客数がもし今後も横ばいで推移するのであればほぼ間違いなく不可能だ。

ただ空港アクセス鉄道では大きい荷物を抱えることが平常時より多いことから座席に座りたいニーズは高い。成田空港に対しては京成電鉄特急「スカイライナー」やJR東日本の特急「成田エクスプレス」などの料金を必要とする列車を設定しているが、日本ではなぜか空港まで近距離の場合妙にケチってハイグレード設備を設けていない。

品川~羽田空港国内線ターミナル間はエアポート快特で14分、京急蒲田停車の快特で16分となっていることから所要時間が短いと思うかもしれないが、羽田空港の乗降客数は年間8,540万人(2017年)と世界4位となっている。この乗降客数は乗り継ぎ人員を含んでいるが、ハブ空港として機能している中国の北京空港が2位となっているが2020年に新空港が開業して分散化し順位が落ちるだろうし、韓国の仁川空港は19位となっている。乗り継ぎ客が多いのに羽田空港に負けるようでは近隣都市へ向かう客はたかが知れる。しかし羽田空港は乗り継ぎ客が北京空港や仁川空港より少ないのだが、乗り継ぎしない客比率が多いため空港へアクセスする公共交通機関を利用する絶対数が多いのだ。

つまり、たとえ京急の羽田空港発着列車にハイグレード座席を設けても、乗客全体の利用率は少ないかもしれないが、利用者の絶対数が多いため1両なら終日に渡りどちらかの方向で満席となる可能性が高い。そのままエアポート快特で成田空港まで行ければ日本を知らない旅客はなお安心して空港間乗り継ぎができる。

このことからも、羽田空港から品川に向かう列車では原則8両中1両を着席保証のハイグレード座席として料金を300~400円程度徴収してもそれに見合った利用者は集まるのではないか。

ただ問題点は山ほどある。深圳地下鉄11号線や香港MTR機場快速線などは全て単一事業者が行っており運転系統も単純ため料金設定も列車運行も難なく行えているが、羽田空港発着の品川方面列車は京急蒲田以南にほとんど京急車以外を乗り入れさせていないことから走行距離精算の関係で京急電鉄以外の他社車両が集中しており、京急の車両ではなく直通先となる都営浅草線や京成電鉄、北総鉄道の車両で着席保証のハイグレード車両を設置しなくてはならなくなる。

また直通ネットワークが広大すぎるゆえ、泉岳寺・品川~羽田空港間以外でいかに扱うかも検討しなくてはならない。特に京成電鉄では京成上野発着で特急「スカイライナー」を運転しており、特急料金を1230円も徴収している。このことから成田空港~羽田空港を結ぶエアポート快特・アクセス特急へのハイグレード座席連結を渋る可能性がある。

西武新宿線のように特急レッドアロー「小江戸」を走らせながら2018年3月10日ダイヤ改正より「拝島ライナー」を運転させるように、需要が棲み分けされているので行うメリットは大きいと思われるし、特に京成電鉄の場合はアクセス特急用車両として別編成の3050形まで用意しているのだから、専用座席を用意できる余地はあるはずだ。

となると、せっかくの着席ニーズに応えて増収入を行うチャンスなのだが、難しいのだろう。

3. 結び

今回の2018年6月28日深圳有軌電車ダイヤ改正及び2018年7月26日深圳地下鉄ダイヤ改正では、龍華路面電車と地下鉄11号線で輸送力増強が図られることとなった。

今後深圳地下鉄や深圳有軌電車でどのようなダイヤ改正が実施されるのか、見守って行きたい。


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