初のダイヤ改正で大幅増発と区間運転の所要時間短縮へ! 東海道新幹線ダイヤ改正(1965年10月1日)【週刊新幹線7号】

日本国有鉄道は1965年、「国鉄監修 交通公社の時刻表」(現 JTB時刻表)1965年10月号にて、全国規模でダイヤ改正を行うと公表した。毎週新幹線・高速鉄道記事を扱っているが、今回で5か月ぶりとなる過去の新幹線のダイヤ改正を振り返る企画【週刊新幹線7号】ではこれについて見ていく。
前回記事となる1965年7月からの「ひかり」毎時2本ダイヤについてはこちら!


1. ダイヤ改正の背景

日本国有鉄道は世界初の高速鉄道、新幹線を1964年10月1日に開業させた。しかし混雑が激しく、増備が迫られていた。また未だに在来線の東海道線では毎時1本以上の急行が運転されていた。そこで日本国有鉄道では1965年10月1日に全国ダイヤ改正を行い、東海道線では新幹線に長距離利用を集めようとしていた。しかし10月は台風などの荒天の可能性があり、本来の東海道新幹線の所要時間東京〜新大阪間3時間10分運転は1ヶ月後の11月に回し、まずは増発を図ることとなった。また開業時の1964年10月1日ダイヤ改正では臨時列車の想定をしておらず、1965年7月以降の臨時列車運転では定期列車の時刻を変更したり、臨時超特急「ひかり」号が4時間20分運転になるなど想定を上回る本数を用意する必要性が生じ、ダイヤが間に合っていなかった。そこで今回の1965年10月1日ダイヤ改正では、増備された0系を出来るだけ用いて増発し、「こだま」の待避回数も最大1回から最大2回に増加させることとなった。
またこの1965年10月1日ダイヤ改正による新幹線と特急列車の増発により、発券可能座席数が大幅に増えることから、全国152の駅に「みどりの窓口」を設置することとなった。また当時は整備が十分進んでいなかったため、約3分の1にあたる50駅では電子計算機マルスを設置していなかった。マルスの全みどりの窓口への設置は1年後には完了しており、指定席発券窓口の分離は全国で加速していくこととなった。なお、「国鉄監修 交通公社の時刻表」ではこの1965年10月号より本文ページに駅名ひらがなを掲載することになった。

2. 2-2ダイヤの確立と初終電の大幅な変更

さて、今回1965年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正では、0系新幹線が30編成から45編成に増備されたことにより、スピードアップこそ実施されなかったが大幅に増発されている。1964年10月1日の東海道新幹線開業当初は超特急「ひかり」号14往復と特急「こだま」号16往復(うち区間運転4往復)の合計30往復であったが、今回のダイヤ改正で超特急「ひかり」号20往復と特急「こだま」号23往復(うち区間運転8往復)の合計43往復に大幅増強されている。超特急「ひかり」については東京・新大阪発ともに7、8、13、17、18時台発が定期列車で毎時2本化されているものの、全区間運転特急「こだま」については8時台のみ毎時2本となっている。区間運転「こだま」は東京~名古屋間、東京~静岡間、静岡~新大阪間、名古屋~新大阪間のそれぞれの特急「こだま」号が1往復ずつから2往復ずつに倍増している。
これにより区間運転列車では初終電に変更が生ずることとなり、名古屋→新大阪では初電が55分繰り上がり名古屋6時50分発となり、新大阪→名古屋では終電が新大阪発時刻のみ5分繰り下がり新大阪21時35分発となることで、名古屋から新大阪滞在時間が1時間拡大している。また静岡→新大阪でも初電が静岡発時刻30分繰り上げ、新大阪着時刻が40分繰り上がることにより静岡6時35分発となっている。この所要時間短縮は運行時間が30分以上繰り上がったことにより「ひかり1号」の待避を受けなくなったためであるが、新大阪→静岡の終電に関しても新大阪発時刻が5分、静岡着時刻が4分繰り下がり新大阪20時35分発となることで、静岡から新大阪への滞在時間が45分拡大している。ただ静岡→東京の初電に関しては静岡7時00分発のまま変わらず東京着時刻が5分繰り下がっているが、東京→静岡の終電で東京発時刻が5分繰り下げ、静岡着時刻が2分繰り下がり静岡から東京への滞在時間に変化はない。また名古屋→東京の初電に関しては名古屋発時刻が13分繰り下がり、東京着時刻が22分繰り下がることで名古屋6時43分発、東京10時05分着となっている。東京着時刻については超特急「ひかり2号」よりも5分遅く、新横浜で待避を受けている。そのため名古屋→東京での初電は新大阪始発の超特急「ひかり2号」(名古屋7時28分発)に変更となっている。ただ終電については特急「こだま」号のままで、5分繰り下がり東京20時35分発となっている。そのため名古屋から東京への滞在時間は12分短くなっている。
また今回の1965年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正では、列車の号数の振り方にも変化が表れている。超特急「ひかり」号の1桁~2桁と全区間運転の特急「こだま」号の100番台については変更はないが、区間運転の特急「こだま」号は1964年10月1日ダイヤ改正時点では東京発着が201~204号、新大阪発着が205~208号を用いており、それぞれ連番であったが、今回のダイヤ改正で東京~名古屋間は200番台、東京~静岡間は220番台、名古屋~新大阪間は270番台、静岡~名古屋間は290番台を用いることとなった。
これに伴い時刻表の東海道新幹線定期列車ページ(当時は連絡列車の時刻も同ページに掲載)は4ページから8ページに増えることとなった。また特急「こだま」号の待避駅が浜松から静岡へ変更しており、便によっては米原(下り・新大阪行き)や小田原(上り・東京行き)でも待避することとなった。詳細は付録に付す。

3. 臨時列車運転区間の短縮

また今回の1965年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正により定期列車が大幅増強されることから、臨時列車が縮小する。これまでの開業1年間で東海道新幹線では様々な臨時特急「こだま」号を運転しており、1965年3月~5月の臨時列車運転では東京~静岡間、1965年7月~9月の臨時列車運転には東京~名古屋間で土休日運転の特急「こだま」号が運転されていたが、今回は東京~熱海間に短縮される。ただこの東京~熱海間臨時特急「こだま」についても1965年10月号では2往復の設定となっているが1965年11月号では3往復の設定となっており、どうやら急遽1往復増発することとなったらしい。号数は423、427、429、424、428、430号を用い、421~430号のうちの欠番は1965年11月に使用している。

4. 結び

今回の1965年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正では、国鉄全国大ダイヤ改正により東海道新幹線でも大幅な増発や初終電の変更が実施されることとなった。しかしこのダイヤが保たれたのは1か月間のみで、いわば暫定ダイヤが実施されたということになる。1965年11月1日にどのようなダイヤ改正が行われたのかは、次回の【週刊新幹線】でお楽しみに!
>>付録はこちら!(ダイヤパターンと待避パターン・初電終電時刻など)<<

出典

国鉄監修 交通公社の時刻表(現:JTB時刻表) 1965年10月号, 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1965年.
国鉄監修 交通公社の時刻表(現:JTB時刻表) 1965年11月号, 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1965年.(JTB時刻表最新号はこちらから!)
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