史上初のスピードアップで大幅増発へ! 東海道新幹線ダイヤ改正(1965年11月1日)【週刊新幹線8号】

日本国有鉄道は1965年、「国鉄監修 交通公社の時刻表」(現 JTB時刻表)1965年11月号にて、東海道新幹線の大幅な所要時間短縮を伴うダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
前回記事となる1965年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正についてはこちら!


1. ダイヤ改正の背景

1965年10月1日、日本国有鉄道は全国規模でダイヤ改正を実施し、新幹線・在来線ともに特急列車が増発された。しかし台風シーズンということもあり、東海道新幹線のスピードアップは実施を見送り、一部の増発にとどまった。。そこで1ヶ月後となる今回の1965年11月1日東海道新幹線ダイヤ改正では当初の目標であった東京〜新大阪間3時間10分運転を実施すべく、スピードアップが図られることになった。
また今回の1965年11月1日ダイヤ改正に合わせて、新幹線と在来線との乗継割引がこの際に設定され、新幹線から在来線特急・急行・準急に乗り継ぐ場合には在来線列車の料金が半額となる措置が取られた。

2. 2(3)-2ダイヤの確立

今回の1965年11月1日東海道新幹線ダイヤ改正では、途中名古屋・京都のみ停車の超特急「ひかり」号は東京〜新大阪間を4時間から3時間10分に短縮し、東海道新幹線内各駅に停車する特急「こだま」号は東京〜新大阪間を5時間から4時間に所要時間を短縮することとなった。この大幅な所要時間短縮により超特急「ひかり」号の定義が東京~新大阪間4時間運転の列車から3時間10分運転の列車に変更となり、特急「こだま」号の定義も東京~新大阪間4時間25分以上の列車から東京~新大阪間3時間30分以上の列車に変更となっている。
この所要時間短縮により超特急「ひかり」号では東京~新大阪間の2等車(現在の普通車指定席)料金が1,300円から1,600円に300円値上がりし、特急「こだま」号でも東京~新大阪間の2等車(現在の普通車指定席)料金が1,100円から1,300円に200円値上がりした。1等車(現在のグリーン車指定席)は当時2等車の2.2倍の料金となっていたことから、超特急「ひかり」号が2,860円から3,520円に660円値上がりし、特急「こだま」号では2,420円から2,860円に440円値上がりすることとなった。ただ運賃表をよく見てみると東京・新大阪~浜松・豊橋間などでは2等車料金がダイヤ改正前後で800円に据え置かれている。これは当時東海道新幹線の特急料金が距離ごとに3区分に分けられていたものを4区分に分けらることによるもので、800円区間を2分したからではないだろうか。
ダイヤを見ていくと、超特急「ひかり」号は東京発・新大阪発とも9、10、14、15、16、17、18、20時台で定期列車毎時2本運転となっている。これにより最終列車が20時ちょうど発から20時30分発に30分繰り下がったほか、8時台は毎時3本運転となっている。また前回の1965年10月1日ダイヤ改正では概ね毎時1本だった特急「こだま」号についても8、9、10、16、17、19時台で定期列車毎時2本化が実施されることとなった。特急「こだま」号ではこれまで定期列車では見られなかった東京発新大阪行き最終列車より前に運転する名古屋行きや、新大阪発東京行き最終列車より前に運転する静岡行きが設定されることとなった。また今回のダイヤ改正より区間運転列車もパターンダイヤ時間帯に準じるダイヤ設定となり、所要時間の大幅な短縮も含め初終電も大幅に改善している。JR東海初代社長須田寛氏の著書では今回の1965年11月1日ダイヤ改正時のダイヤを「2-2ダイヤ」としているが、東京・新大阪ともに8時45分発の定期列車超特急「ひかり」号が運転されていることから後の表記法も考えると「2(3)-2ダイヤ」とした方が正確だと思われる。
この増発により、前回の1965年10月1日ダイヤ改正では超特急「ひかり」号20往復と特急「こだま」号23往復(うち区間運転8往復)の合計43往復であったが、今回のダイヤ改正で超特急「ひかり」号は25往復、特急「こだま」号は26往復(うち区間運転8往復)の合計51往復に増強された。当時の国鉄監修 交通公社の時刻表1965年11月号では53往復になるとしている。この時刻表に掲載している運休中となっている超特急「ひかり」号1往復と特急「こだま」号2往復ずつもカウントするとなると54往復となるから謎だ。
でもなぜ運休中となっている列車を時刻掲載しているのか。このうち特急「こだま」2往復に関しては後に多客期運転をしているので文字通り運休中列車なのであるが、超特急「ひかり」号1往復については1カ月前の1965年10月1日ダイヤ改正で新設された列車で、いわば国鉄全国ダイヤ改正で増発された列車である。しかし運用の都合でたった1カ月で廃止されたとなると、スピードアップしたことにより東海道新幹線のダイヤが白紙改正規模でダイヤ改正しているのであるが、急成長中の当時の国鉄の基幹路線である東海道新幹線で削減された列車があるとなると、開業僅か13カ月で水を差すことになる。そのため減便ではなくあくまで運休とすることで減便を避けようとしたのではないだろうか。なお、この運休中超特急「ひかり」号は次のダイヤ改正まで1日も運転されることなくいつの間にか表記から消えることとなる。
ただ前回の1965年10月1日ダイヤ改正では13往復増発されたにもかかわらず今回のスピードアップによる1965年11月1日ダイヤ改正では8往復しか増発されなかったとなると、特に超特急「ひかり」号で毎時2本化された時間が増えたもののやはり増発に必要なのはスピードアップよりも車両増備の方が効果的ということになるのであろう。
また今回のダイヤ改正よりこれまで臨時列車として運転されてきた東京〜熱海間の特急「こだま」号のうち1往復が曜日運転列車化することとなった。ただ東京~熱海間臨時特急「こだま」2往復については臨時列車として土休日に引き続き運転されることとなった。

3. 結び

今回の1965年11月1日東海道新幹線ダイヤ改正では、大幅な所要時間短縮が実施されることで大幅な増発を行うことができるようになった。ただこの「ひかり」号の東京~新大阪間3時間10分運転はこの先20年余りにわたり維持されることとなり、それまでひたすら0系新幹線を投入することとなる。次回の【週刊新幹線】もお楽しみに!
>>付録はこちら!(ダイヤパターンと待避パターン・初電終電時刻など)<<

出典

国鉄監修 交通公社の時刻表(現:JTB時刻表) 1965年11月号, 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1965年.(JTB時刻表最新号はこちらから!)
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