新駅一斉開業で大幅増発へ! 台湾鉄路ダイヤ改正(2018年10月12日)

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台湾鉄路は2018年10月12日にダイヤ改正を実施したと公表した。今回はこれについて見ていく。

1. 新駅開業で利便性向上へ

今回の2018年10月12日台湾鉄路ダイヤ改正では、高雄市内で新駅が相次いで開業することから、南部の高雄を中心に大きくダイヤ改正を実施することとなった。

このダイヤ改正直後の10月14日には縦貫線左営~高雄間に内惟、美術館、鼓山、三塊厝の4駅が、屏東線高雄~鳳山間に民族、科工館、正義の3駅が開業し、高雄市内で7駅が開業した。またこの新駅設置に合わせ高雄駅の地下化も実施された。




駅間により所属路線が異なるが、縦貫線と屏東線は直通運転を実施しており、新左営~高雄~潮州間の各駅停車の区間車が41往復から42往復に、快速列車の区間快が3往復から11往復に増発された。この増発された区間快は新左営発着が多く、区間車のように台中方面へ乗り入れる列車は少なくなっている。

これは、新駅開業まで区間車が今回開業した新駅が開業しておらず、新左営~高雄~鳳山間での停車駅が1つしか変わらなかったが、今回の新駅開業で7駅が開業し全て区間快通過となったため、区間車と区間快の停車駅の差が8駅にまで大幅に増えた。そのため区間車で所要時間が左営~高雄で概ね2分、高雄~鳳山間で約2分所要時間が延びることとなった。この所要時間延長を抑え、かつ輸送量増加に対応するため、各駅停車の区間車はほとんど増発せず、快速列車の区間快がを多く増発したものと思われる。

これにより、新駅7駅では概ね毎時2~3本の乗車チャンスが設定されることとなったほか、台湾高速鉄道と乗り換えられる新左営へのアクセスも極力損なわれない配慮が取られた。

そのほか台湾鉄路では全国的にダイヤ改正を実施したが、優等列車の自強号や莒光号の変化は小規模だった一方で、近距離輸送を主体とする区間車の運転系統が再編されることとなった。

先述の高雄周辺を含む西部区間車(基隆~潮州)は嘉義や后里、新竹で系統分割される列車が多かったが、今回のダイヤ改正で3駅とも直通列車が増え、長距離運用が多くなった。


2. 結び

今回の2018年10月12日台湾鉄路ダイヤ改正では、高雄市内中心部での地下化や7駅もの新駅開業により、高雄周辺で地域輸送を担う区間車や区間快が大きく増発することとなった。また区間車の系統分割が少なくなり、区間車による長距離移動の利便性が向上することとなった。

今後台湾鉄路でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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