2017年09月08日

直通強化で泉北ライナーも増発! 南海高野線・泉北高速鉄道ダイヤ改正(2017年8月26日)

南海電鉄と泉北高速鉄道は2017年6月8日、プレスリリースにて8月26日にダイヤ改正すると公表した( 高野線・泉北線のダイヤを改正します 8月26日(土) )。今回はこれについて見ていく。

1. 泉北ライナー増発

今回の2017年8月26日ダイヤ改正では、前回の2015年12月5日ダイヤ改正で設定された特急「泉北ライナー」がおよそ90分間隔からおよそ1時間間隔にまで増発する。これまでは泉北高速鉄道12000系1本での運行であったが、かつての「泉北ライナー」用車両南海11000系1本が泉北ライナー仕様に変更され、2運用に増加することになった。運行距離精算も考慮してこのようになったのであろう。

2. 朝は運行間隔均衡化で利便性向上

今回のダイヤ改正では終日に渡り泉北高速鉄道直通列車のテコ入れがなされている。朝は特急「泉北ライナー」を1本増発し、着席サービスを向上させている。これまでは朝ピーク時は区間急行なんば行き毎時6本、普通中百舌鳥行き毎時6本であったため、JR阪和線と乗り換えられる三国ヶ丘に直通する準急行が64分空いていたが、今回のダイヤ改正により区間急行が1本特急「泉北ライナー」に格上げされた分、代替として高野線千代田発の準急行を泉北高速線和泉中央発にして料金不要列車を確保し特急誘導を行なったため、準急行の間隔が最大35分にまで縮まり、泉北高速線からの阪和線アクセスが向上した。

これらの運用変更に伴い、21m級通勤電車が浮いたため、朝ラッシュ時の各駅停車の17m級2扉車を置き換えることになり、なんば発着の2扉車各駅停車が消滅した。高野線準急行の減少分を各駅停車の乗車定員増でできる限り補完しようとしたのであろう。

3. 昼間は泉北高速線方面区間急行が増発

一方昼間は、これまで泉北高速線直通列車は区間急行と準急行、各駅停車が毎時2本ずつであったが、今回のダイヤ改正で区間急行毎時4本と準急行毎時2本に再編され、泉北高速線内各駅からの中百舌鳥対策として線内各駅停車を毎時2本設定した。

これにより、ダイヤ改正以前は泉北高速鉄道線各駅からの昼間の先着直通本数はなんば・三国ヶ丘・中百舌鳥ともに毎時4本ずつであったが、今回のダイヤ改正でなんばは毎時6本に増加、三国ヶ丘は毎時2本に減少、中百舌鳥は毎時4本に据え置きとなった。2015年12月5日ダイヤ改正以前は各駅毎時5本が確保されていたが、なんば先着本数については泉北高速線への直通列車が準急行主体の頃よりも乗車チャンスが増すこととなった。

このなんば直通列車再編に伴い、前回のダイヤ改正で誕生したなんば発着泉北高速線直通各駅停車は僅か1年9カ月余りで消滅した。

4. 高野線各駅停車は昼間減便・接続駅変更

今回のダイヤ改正での高野線方面での大きな目玉は、各駅停車の見直しだ。昼間の運行本数についてはこれまでなんば~中百舌鳥間では毎時6本を維持しており、2015年12月5日ダイヤ改正前まではなんば~金剛間で毎時5本を確保していたが、今回のダイヤ改正でなんば~金剛間で毎時4本にまで削減されてしまった。昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を見ていくと、平日夕ラッシュ時が毎時6本で昼間が毎時4本となるから67%であり、輸送量的には適正と言える。地域輸送性を考えても、南海本線は2003年から、JR阪和線とJR大和路線は2011年から普通電車を昼間毎時4本としており、妥当と言える。また、和泉中央発着の4両各駅停車を送り込む関係で千代田発着の各駅停車も多数設定され時間帯によっては高野線各駅停車が毎時6本にもなっていたが、今回のダイヤ改正で金剛又は千代田発着となり中百舌鳥~金剛間でも各駅停車毎時4本となる時間が増えた。この代替として高野線各駅停車の6両化比率が上がっている。

そしてもう一つの各駅停車の目玉が、待避駅の変更だ。2015年12月5日ダイヤ改正以前は昼間は12分サイクルダイヤだったため堺東と北野田で急行・区間急行を待避していたが、2015年12月5日ダイヤ改正では15分サイクルダイヤになったことに伴い、待避駅を堺東と金剛に変更していた。しかし今回のダイヤ改正では15分サイクルダイヤのまま待避駅を夕ラッシュ時と同じ堺東と北野田に戻すことになった。これにより、狭山と大阪狭山市からなんばへアクセスする列車が等間隔化し、なんば方面への利便性が向上したことまではプレスに書かれたとおりだ。

しかしサイクルを3分延ばしたがために、各駅停車が北野田で待避する時間は2015年12月3日以前と比べて伸びるはずである。実はそこにミソがある。これまでは金剛で急行から各駅停車に接続すれば中百舌鳥・三国ヶ丘へもすいすいと待ち時間もほとんどなく行けたが、北野田で接続すると各駅停車は時間調整のため2分~3分程度余計に停まらなくならなくてはなる。となると、待って各駅停車に乗り換えるよりなんばまで乗りとおしたくなるのではなかろか。その最たるものとして、金剛発なんば行きの各駅停車が、各駅停車区間であるはずの区間急行に北野田で抜かれることが今回のダイヤ改正で増加している。今回のダイヤ改正では、泉北高速線からだけではなく高野線方面からも三国ヶ丘・中百舌鳥利用を減らしてなんば利用を増やしたい意図が見て取れる。

5. 高野線快速急行の短縮と急行格下げ

今回のダイヤ改正でこっそり行われたのが、快速急行の一部橋本短縮と急行格下げである。南海電鉄のWEB時刻表から確認すると、平日の極楽橋乗り入れの快速急行・区間急行は、極楽橋行きが5本から3本、なんば行きが2本から1本に減少した。また快速急行自体の本数も平日が極楽橋行きが3本から1本、なんば行きが6本から4本に減少し、土休日は極楽橋行きが4本、なんば行きが3本あったのが各1本ずつのみになってしまった。快速急行の減少分は急行への格下げということになっているが、紀見峠などのニュータウンにやや近い駅の利便性が向上した一方で、快速急行の減少が土休日で激しいことから特急「こうや」誘導も行ったのではないだろうか。

その他、高野線の昼間ではなんば~堺東・中百舌鳥間で高野線急行・区間急行と泉北高速線区間急行が続行運転となったことから、13分料金不要の速達列車が来ない時間帯が発生することとなった。

6. 平日夕ラッシュ時は区間急行を準急行に格下げ

最後に平日夕ラッシュ時であるが、今回泉北高速線方面では夕方が大幅に改善されている。2015年12月5日以前のダイヤでは準急行が毎時6本であったが、2015年12月5日ダイヤ改正でうち毎時2本が区間急行又は特急「泉北ライナー」に格上げされた。区間急行ならまだしも、特急「泉北ライナー」は特急券が必要なため実質20分程間隔があいてしまうことがあり、後続の準急行の混雑に拍車をかけていた。それを踏まえて今回のダイヤ改正では平日・土休日夕ラッシュ時の泉北高速線直通準急行を2015年12月5日ダイヤ改正以前の水準に戻し、その時のダイヤと比べて特急「泉北ライナー」を純増させる形とした。これにより区間急行が減った分特急誘導を行うほか、準急行を等間隔化し増便することで混雑を和らげる働きがあるものと思われる。

この準急行の増加により、平日夕ラッシュ時の中百舌鳥始発の泉北高速線各駅停車が毎時4本から毎時2本に減少したため、中百舌鳥から着席して泉北高速線を利用しずらくなった。昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は泉北高速線内のみでもなんば乗り入れを含めても100%であり、昼間に空気輸送を起こしやすくなっている。

7. 結び

近年縮小傾向が続く南海電鉄のダイヤ改正であるが、今回のダイヤ改正は泉北高速線方面に関しては改正点が目立つ結果となった。南海としても泉北高速鉄道を2014年に子会社化したことから南海電鉄の収益増加にもつなげたいところだったようだが、今回のダイヤ改正ではその極端すぎるなんば誘導を緩和しようという動きが見られ、朝夕ラッシュ時に関してはJR阪和線三国ヶ丘接続が大幅に向上している。昼間に関してはなんば誘導を強化したが、今後どのような対策を打つのか、見守てゆきたいと思う。

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2017年07月02日

金曜ダイヤと土曜・休日別ダイヤ導入で全日増発! ゆいレールダイヤ改正(2017年8月1日)

ゆいレールを運行する沖縄都市モノレールは6月21日、プレスリリースにてにて2017年8月1日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.yui-rail.co.jp/info/file/5880.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. ゆいレール、全日に渡り増発

今回のダイヤ改正では、混雑緩和のため全日に渡り沖縄唯一の鉄道であるゆいレールが増発することになった。前回7か月前に行われた2016年12月17日ダイヤ改正では土休日の2本増加にとどまったが、今回のダイヤ改正ではこれまでは平日ダイヤと土休日ダイヤの2本立てであったが、今回の2017年8月1日ダイヤ改正で平日(月曜日~木曜日)、金曜日、土曜日、休日の4ダイヤになることとなった。

土曜日ダイヤはバスではありふれているものの、鉄道では名鉄築港線と阪急今津線(宝塚~西宮北口間、登校日に限る)、能勢電鉄、JR西日本の和田岬線、ソウルメトロの一部路線およびJR線のうち一部の地方路線で休日運休列車を設定することで行っているが、2014年に広島高速交通アストラムラインが土曜日ダイヤを導入したが、あえなく1年で休日ダイヤを増便する形で統合されてしまった。土曜日専用ダイヤを設けるのは近年では珍しく、いつごろまで続くか見どころだ。

また今回のダイヤ改正ではゆいレールに金曜日ダイヤも導入される。かねてより毎週金曜日は臨時ダイヤと称して増発を行ってきたが、金曜日ダイヤとして公式に分けるのは極めて珍しい。金曜日に運行される臨時列車単位では長距離列車を中心に運行されており、東海道新幹線では「のぞみ401号」(東京17時53分発新大阪行き)、山陽新幹線では「のぞみ197号」(東京18時13分発・新大阪20時48分発原則広島行き・東京~新大阪間は「のぞみ403号」として多頻度運行・ごく稀に博多まで運転することも)などがあり、在来線では常磐線特急「ときわ96号」(勝田17時30分発上野行き)がある。在来線普通列車となるとJR東日本が埼京線で運行している金曜臨時列車を運行したり、JR東海が静岡地区の東海道線で深夜に1本快速列車を運行している程度で、12月の金曜日に各社で増発や延長運転を行う程度で他はなかなか見つからない。金曜は夜間に混みやすいというのはありそうだが、直通運転や別運用の設定などで設定する必要があることからもなかなか難しいのであろう。また平日ダイヤを2つに分ける発想も平日休校日ダイヤとして名古屋市営地下鉄東山線や愛知高速交通Linimoで設定されているくらいで、こちらもなかなか珍しい。今回平日ダイヤから金曜日ダイヤを分けて設定できたのはゆいレールが直通運転をしていないことも関わっているのではないだろうか。

とじはいえなぜ今回4ダイヤに分けたのであろうか。おそらくゆいレールとしてはできるだけ増発はしたくなかったが、混雑緩和のために増発せざるを得なくなった。しかし年間総本数をできるだけ抑えたいために、曜日別にダイヤを組むことすることで極力増発を抑えようとしたのではないだろうか。

それでは次の章から、各4ダイヤについて見ていく。

2. 平日ダイヤは朝夕ラッシュ時増発へ

今回のダイヤ改正では全日に渡り増発しており、平日も例外ではない。平日(月曜~木曜)は朝の採最短運行間隔を5分から4分30秒に縮め、首里基準朝8時台で2本増発し、1運用増加し推定12運用となった。運転間隔が4分30秒に縮まったのはピーク時の18分間しかないようだが、5分間隔時間帯が20分から38分(4分30秒間隔時間帯含む)に拡大したことで、朝時間帯は全体的の運行間隔が縮んだようだ。

また平日夕ラッシュ時は最短7分間隔から6分間隔に縮まったことで那覇空港基準で18時台に3本増発し毎時10本運行となっているが、こちらも周囲の運行時間帯で増発が行われており、17時台に1本増発した。平日(月曜~木曜)では、結果6往復12本が増発された。これにより昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は70%から60%へと下がり、推奨値から外れるものの適正値内には収まるものと考えられる。

3. 金曜日ダイヤは実質ほぼ据え置き

前回2016年12月17日のダイヤ改正記事で軽く触れたが、ゆいレールでは既に2016年12月の時点で金曜日は臨時ダイヤで運行されており、実質既に増便されていた。この毎週行われている金曜臨時ダイヤと比較していく。

まずは平日朝。朝に関してはこれまでの平日ダイヤ同様最短5分間隔での運行となっており、今回のダイヤ改正で平日(月曜~木曜)ダイヤと同様最短4分30秒間隔に縮められた。朝に関しては他の平日と遜色ないようだ。

しかしその他の時間帯では多少時刻変更はあるものの運行間隔はほぼ据え置き。というか1本8時台に移ってしまったため9時台~11時台で1往復減少してしまった。金曜日ダイヤは公式に固定化したものの、実質増発は1往復2本にとどまり、実質今回のダイヤ改正で小規模な変更となった。金曜日のみで昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を見ていくと75%のままとなっており、輸送量に過不足はないようだ。

4. 土曜日ダイヤはほぼ終日8分間隔化

今回のダイヤ改正では土休日ダイヤも2つに分かれ、土曜日ダイヤと休日ダイヤに分けられることだ。これにより9時台~19時台まで8分間隔が保たれ、前回2016年12月17日のダイヤ改正では土休日に2往復4本しか増発されなかったが、17往復34本が増発することになった。

5. 休日ダイヤはごく小規模にとどまる

今回のダイヤ改正で土休日ダイヤから分離された休日ダイヤであるが、休日ダイヤも増発を行っている。朝は10分間隔から8分間隔にまで増発したことにより、8時台と9時台に2往復ずつ増発した。

また、前回のダイヤ改正で実施された土休日夕ラッシュ時の増発で、18時~19時30分までを10分間隔から9分間隔に詰め、1往復増発した。今回は9分間隔時間帯が延長し(おそらく最短8分30秒程度まで間隔が狭まっている)、15時台~18時台まで毎時7本の運行となり3往復の増発とし、休日夕ラッシュ時の増強を図った。これにより7往復14本の増発となった。

6. 増発に際し各種値上げ

終日に渡り増発となったゆいレールであるが、近年地方交通では減便・減両して運賃を据え置くか、増発して運賃を値上げするかのどちらかを迫られている。本年2017年だけでも福井鉄道一畑電車では減便・減両し、嵐電広島電鉄は増発をして値上げを直後に行うとしている。上毛電鉄は初電と終電の繰り上げ・繰り下げで利便性を向上したが、東武鉄道の関連会社のため値上げを免れたものと思われる。ゆいレールは過去2011年には全区間で概ね20円~30円普通乗車券を値上げし、定期券も合わせて値上げしたため、後者タイプなのだろう。

今回はダイヤ改正プレスに合わせてゆいレールは企画乗車券の発売価格の変更を公表した。内容は1日乗車券(24時間有効)が100円増しの800円に、2日乗車券(48時間有効)が200円増しの1400円に値上がりされる。那覇バスとの共同企画乗車券である那覇市内1日乗車券(当日限り有効)「バスモノパス」は1000円のまま据え置きとなる。ここまでは観光目的を主なターゲットとして値上げを踏み切っているが、今回の値上げではおとなりきっぷを40円値上げし150円とすることとなった。このおとなりきっぷは2011年の運賃値上げの際に当時隣駅間200円だったものを半額の100円としたことから始まり、2014年の消費税転嫁時に110円に値上げしていた。定期券は適用外となるが、このおとなりきっぷの値上げは、市民生活にも影響が少なからず出ることとなった。

また、沖縄県内のバス・モノレールで使用できるICカード「OKICA」で貯められるOKICAポイントの付与率が下がることとなった。これまで一般用の場合9000円以上の利用で15%が付与されていたが、8月1日のダイヤ改正以降は7%にまで下がる。しかし日曜日に利用した場合にはポイントが額にかかわらず5%追加で付与され、日曜日の利用は促進したいように思える。増発するということは収入は上がるはずなのだが、かつての回数券の代替措置のポイント制度を縮小していくのはそれだけ経営に行き詰まっているということなのだろう。他の地方交通のように普通運賃と定期券が値上げされていないだけまだマシだと考えるのが妥当なのではないだろうか。

7. 結び

今回2017年8月1日のゆいレールダイヤ改正では、全日に渡り増発が図られ、利便性が向上することは間違いなさそうだ。とはいえ1日乗車券類が値上げされ、隣駅までの運賃も40円値上げするなど厳しい面も垣間見える。2019年春に那覇市を飛び出して浦添市のてこだ浦西まで延伸開業するが、その際に増発がなされるのか、区間運転が設定されるのか、はたまた運賃や企画乗車券が値上がりするのか、加算運賃が導入されるのか気になること限りないが、今後も注目してゆきたいと思う。

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2017年06月27日

フリーゲージトレイン導入で大幅に高速化! 露独国際列車ダイヤ改正(2016年12月11日)/International train between Berlin and Moskva speeded up at 11, Dec, 2016. by using Talgo stock.

ロシア鉄道( Russiskiye Zheleznye Dorogi )では、2016年12月11日にロシア・モスクワとドイツ・ベルリンを結ぶ国際列車にフリーゲージトレインを投入すると公表した( http://www.railjournal.com/index.php/main-line/rzd-launches-moscow-%E2%80%93-berlin-talgo-services.html )。今回はこれについて見ていく。

1. タルゴ導入で4時間30分以上スピードアップ

従来より夜行列車で結ばれていたドイツとロシアであるが、今回2016年12月11日実施の2017年冬ダイヤ改正では、スペイン製起動可変連接車両であるタルゴ9(Talgo9)を20両編成単位でロシア鉄道が導入することにより、ヨーロッパで用いられる標準軌の1435mmとロシア軌間の1520mmの両者をスムーズに切り替えられるようになり、これまでこれまでベラルーシのブレストで1時間程度かけてた台車交換を省略することに成功した。週2日の運行ではあるものの、これにより1,800km以上にも及ぶベルリン東駅からモスクワ・クールスキー駅間において、従来と比べて西行き(ベルリン行き)では4時間35分短縮されて20時間14分、東行き(モスクワ行き)では5時間21分短縮の20時間35分での運行になった。

なぜ1時間の台車交換時間しか短くなっていないはずなのに、なぜ4時間半も5時間も短縮されるのか。理由は2つある。1つはベルリン・モスクワともに発着駅が異なっている。ベルリンはベルリン中央駅発着であったし、モスクワはベラルースキー駅発着であった。これは1964年の東海道新幹線開業時に東京~大阪間が2時間30分短縮の4時間での運行となったっていうけど、実際には東京~新大阪だよねということと類似しており、ちょっとずつ運行距離を縮めて運行区間の所要時間を短くしようとしているのが1つ。もう1つは直前まで運航されていた列車がパリ北駅~モスクワ・ベラルースキー駅を走る2泊列車だったため、始発と終着駅が人の活動時間に合うように途中で時間調整を行っており、2014年6月14日まで運行されていたベルリン動物園駅~モスクワ・ベラルースキー駅間で23時間程度の運行であった。そのため実質短縮されたのは3時間弱だということになる。

2. パリ~モスクワ間の列車大幅削減

今回2017年ヨーロッパ冬ダイヤ改正は、既存のパリ~モスクワ間で運行されているTRANS EUROPEAN EXPRESS(ヨーロッパ横断列車)として2泊夜行列車を運行している。この列車は2011年から運行されているものの、遥か昔を辿れば1971年~1998年まで運行されていたOST WEST EXPRESS(東西列車)まで遡ることができ、当時は毎日運行であった。1971年に当時の西ドイツと東ドイツの間で両ドイツ基本条約締結により当時の西ドイツと東ドイツ間の往来が旅行許可証やビザがあれば可能になったことから運行が開始され、ユーロトンネルの開通した1998年に一時的に廃止されたが、その後2000年代に週2運行で復活し、2011年に専用車用を新造し週3運行とした経緯がある。

設定当初からかなり政治的な背景を含んでいる列車であるが、今回のダイヤ改正で週3往復の運行であったパリ~モスクワ間で運行されるTRANS EUROPEAN EXPRESS(ヨーロッパ横断列車)が、僅か週1往復のみの運行となった。残る週2便は今回起動可変車両タルゴによりベルリン~モスクワ間での設定に短縮されたのであるが、旧西側諸国と結ぶ列車という意味合いがあったOST WEST EXPRESS(東西列車)が削減されるのは少々名残惜しい。

ではなぜパリ~モスクワ間の2泊夜行列車を再び短縮してベルリン~モスクワ間の設定にしたのか。1つはタルゴ型客車の導入はそれなりに費用が掛かり、ロシア鉄道の費用がかさむのを恐れたから。2つ目はパリ~ベルリン間はすでにフランス高速鉄道TGVやドイツ高速鉄道ICEにより途中乗り換えが必要ながらも7時間半程度で結ぶことができる。高速鉄道走行区間をあえて1泊する必要はなく、もちろんパリ~ベルリン間の利用で夜行列車を使うのもかなりのツウでない限りなかなかしない。新幹線による寝台列車廃止は日本でも多く起こったはずだ。しかしベルリン~モスクワ間では高速新線の建設が一向に進まず、途中のポーランドは2014年にやっと開業したばかりで、独裁国家でロシアの衛星国ベラルーシは高速鉄道にほとんど興味ない。線路環境の改善が望めない中、スピードアップするためには軌間変更による台車交換時間を大幅に短縮するほかなかったのだろう。

そして3つ目の理由が政治的理由である。2014年のクリミア併合によりしびれを切らした西側諸国がG8(当時)からロシアを外したのだ。その後も冷えた関係が続いており、様々なところでひずみを生み出している。政治的理由がなぜ通じるかというと、現在ベルリンを起点とする列車は原則ベルリン中央駅を起点として運行している。このベルリン中央駅は2006年5月に開業した新しい駅で、それまではベルリン東駅、東西冷戦時代まで遡ればベルリン動物園駅との2駅を主に起点としていた。このベルリン東駅は1990年まで存在した東ドイツの首都東ベルリンの中心駅で、西ベルリンから列車を利用するにはベルリン動物園駅から利用した。現在のベルリン中央駅はベルリン動物園駅とベルリン東駅の間に位置しているが、かつての西ベルリン領内である。しかしベルリン東駅は東ベルリン領であったから冷戦中はもっぱら東側陣営であり、脱獄を防ぐために壁を築いたほどだ。以前ベルリン~モスクワ・サンクトペテルブルクなどのロシア向け国際夜行列車を運行していた際には旧西ベルリンのベルリン動物園駅から運行され、中央駅、東駅にも停車していた。かつてのOST WEST EXPRESS(東西列車)も動物園駅と東駅に停まることにより東西両ベルリンから利用可能であった。ベルリン動物園駅はベルリンが分割統治されなければ日の目を見なかった途中駅なので現在では始発駅や中心駅としての機能を中央駅に譲り国際列車は停車しなくなってしまったが、東駅始発ではなくベルリン中央駅始発にすればよかったではないか。そこを敢えて手前のベルリン東駅始発にしたことは、やはり政治的意味合いがあるのではなかろうか。むしろベルリン~パリ間を廃止にされてもおかしくなかったのではなかろうか。

とはいえ、いくらロシアが西欧諸国が憎かろうがフランス・パリ乗り入れを全面的にやめてしまえばそれはそれでまた大問題で、ヨーロッパでトップニュースになりかねない。やんわり本数を減らして週1でも残しておくことで、最低限の秩序を保とうとしているのだろう。逆にロシア国鉄がパリ乗り入れをやめたら、国際情勢的に緊張が極限まで高まる時なのではないだろうか。

3. 結び

今回2017年ヨーロッパ冬ダイヤ改正では、スペイン製起動可変客車タルゴを用いることにより、ベルリン~モスクワ間で大きく時間短縮することに成功した。タルゴは両輪が単独軸であるスペイン製車両の総称であるが、起動可変しないタルゴはカザフスタンやサウジアラビアの高速鉄道で330km/h運行がされている(または予定)などで高速鉄道市場にも参入している。とはいえ高速運行できる車両での起動可変はスペインでも難しいらしく、未だに実現していない。またロシアも周りが標準軌1435mmの鉄道で囲まれていることもあり、モスクワ~北京の直通列車も台車交換が必要となっているが、こちらはスペイン製タルゴの導入ではなく標準軌の高速鉄道を7000km整備する予定で、2021年からロシア側でも順次開業する予定でもし全線完成すれば最速で2泊3日の夜行国際高速列車が誕生する見込みだ。日本ではフリーゲージトレインの導入が遅れており、九州新幹線長崎ルートや北陸新幹線では導入を見送りすることが決まってしまった。今後高速鉄道市場とフリーゲージトレイン市場がどのように変貌していくのか見守ってゆきたいと思う。

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2017年06月25日

特急増発と停車駅増加と水都車両変更リニューアルと 西日本鉄道天神大牟田線ダイヤ改正(2017年8月26日)

西日本鉄道は6月21日、プレスリリースにてにて2017年8月26日に天神大牟田線でダイヤ改正を行うと公表した( http://www.nishitetsu.co.jp/release/2017/17_059.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. 福岡市南区の玄関口・大橋に特急停車

今回の2017年8月26日の西鉄ダイヤ改正では、特急の停車駅が増加することとなった。今回停車が増える大橋駅は、福岡市南区の玄関口であり、乗降客数も西鉄福岡(天神)、薬院についで第3位で、特急停車駅である4位の西鉄久留米とほぼ同等を誇り、西鉄二日市を大きく上回っている。このように大きな利用者数を誇るにも関わらずこれまで特急が通過していたのは、西鉄福岡(天神)からかなり近く急行や普通電車でもほとんど差がないこと、薬院はバスで博多に出るためのバスを多く出しており、天神及び地下鉄から客を奪うために特急を停めているが、大橋にはそのような積極的な理由はこれまでなかった。

1.1. 西鉄を取り巻く交通事情の変化

しかし時代の変化が襲う。鉄道事業とバス事業を一部分社化したとはいえ未だに1つの会社で切り盛りしている西日本鉄道は、鉄道だけではなくバスでも大きな収益を上げていた。2005年には七隈線が天神南~橋本間で開業し、もろ西鉄バス走行エリアを直撃した。天神方面のバスは大きく減らさざるを得なかったが、幸いなことに天神南駅が遠いことが奏功し、地下鉄利用では乗り換えを擁する藤崎や博多を結ぶバスはほぼ据え置かれた。七隈線の六本松から博多駅へ行く西鉄バスが昼間4~5分間隔で運行されていることからも未だに西鉄バスが強いことが伺えるし、減益回収分として薬院を第2のターミナルと位置づけ、博多駅まで多くのバスを運行することにより地下鉄空港線から需要を奪うことに成功した。

しかし2010年代に入るとバス事業そのものに悪雲が漂い始める。それは、バスの運転手そのものがなり手がいないことだ。こればかりは西鉄としてもどうしようもなく、2013年に天神から大橋駅を経由する福岡市南区方面の4つの系統を大橋駅で運行を打ち切り、大橋駅から福岡都市高速経由のバスに乗り継いでもらうことにしたのだ。これまでは各方面のバスがそれぞれ福岡市中心部の天神まで全便直通であったが、各バスの乗客全員が天神まで行くわけでもなく、多少は大橋駅やその他で下車していた。要するに大橋駅~天神でバスを集約しハブ化を行ったわけだが、乗り換えを要する程ならバスより定時性の高い電車を利用したいわけで、この頃から大橋駅の乗降客数が少しずつ上昇することとなった。西鉄としてもバスの人員を抑えられるのはなり手がいない現代ではありがたいことで、積極的に電車利用を勧めたいところなのだろう。それもあって西日本鉄道では本年2017年1月26日に大橋駅をリニューアルするプレスを公表し( http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/16_100.pdf )、交通結節点化に力を注ぐことが鮮明となった。その一環として行われようとしているのが今回2017年8月26日のダイヤ改正で実施される特急の大橋全停車化なのである。

1.2. 特急の停車駅増加は筑後地域の人口減も影響か

今回の2017年8月26日ダイヤ改正では特急が大橋に新規停車し停車駅が増えることとなったが、特急は終日天神大牟田線全線を運行する最速達種別であり、一番遠くまで行くが故一番混雑しやすい列車のはずだ。しかし西鉄の沿線環境にも変化が表れており、2015年の国勢調査によれば、西鉄沿線市町村の人口はこの5年間で西鉄二日市の所在する筑紫野市より北側の福岡地域では全沿線市町村で人口が増えたのに対し、小郡市より南側の筑後地域では2011年3月12日に九州新幹線が開業し多くの列車が停車する久留米市を除き、全ての沿線市町村で人口が減った。特に昼間に全てとラッシュ時の半数以上の優等列車が特急である久留米市より南の地域ではこの5年間で5%以上人口を減らしているほどで、人口減少が著明である。終点の大牟田は九州新幹線が開業するまでJR九州が特急「リレーつばめ」「有明」を毎時3本運行しており、九州新幹線開業後は市中心部から離れた場所に新大牟田駅を設置したもののその需要をうまく取り入れることができず、ほぼ横ばいで推移している。

つまり、西鉄天神大牟田線では急行を運行している地域では人口が伸びているのに対し、特急を主に運行する地域では人口が減っているのである。需要の均衡を保つためには急行の利用を減らし、特急の利用を増やさなければならない。そこで西鉄久留米を抜いて今も利用が増え続けている乗降客数3位の大橋に停車することになったのではないだろうか。

2. 「水都」は優等用3000系に車両変更で特急3ドア化達成へ

筑後地域の人口減少による利用減少分を大橋への追加停車で補おうとしている西鉄特急であるが、利用者が増えるということは車内が混雑するということ。西鉄特急といえば従来2ドア車6両編成で特急専用車両で運行されていたが、2015年の8000系の廃車が始まったあたりから当時新型車両であった3ドアの3000系に置き換えられることとなった。

残る特急用に導入された8000系は大宰府向け「旅人」と柳川観光用「水都」であり、「旅人」は大宰府向けなので主に大宰府線や直通急行で用いられているが、「水都」は柳川を通る必要があるため特急運用に就いていた。その「水都」もリニューアルと称し車両変更がなされ( http://www.nishitetsu.co.jp/release/2017/17_060.pdf )、2ドアの8000系から3ドアの3000系に変更となった。これはJR四国における特急「しおかぜ」「いしずち」が全電車化することにより全ての特急運行区間で2000系気動車によるアンパンマン列車を運行できなくなってしまうことから、代替として8000系電車にアンパンマン車両を整備したのと類似しているものと思われる。

これにより全ての特急において3ドア車の運用が可能になり、平日は昼間と間合いの朝の普通電車でしか使用できず6両固定がネックになっていた2ドア車の廃止につなげることができ、また乗降をスムーズにし近距離客でも利用しやすくなることで、西鉄福岡(天神)~大橋という極めて短い区間の利用にも対応できるようになったのではないだろうか。

3. 特急増発は急行の置き換えか

今回のダイヤ改正では特急停車駅に大橋が加わることに加え、特急を3本増発するとしている。主に特急が増発されるのは朝の西鉄福岡(天神)行きで、平日に限り夜も1本運行されるようだ。もちろん全ての特急が停車するようになる大橋駅にも停車するし、今回のプレスリリースでは増発分も含めて特急の増停車本数が書かれている。

そこで、ダイヤ改正のプレスリリースの下部に大橋駅に増停車する列車の本数が記載してあったので比較していく。特急の運行本数は2017年8月26日のダイヤ改正後の時点で平日は上下合わせて65本、土休日は上下合わせて63本となっている。大橋駅の増停車本数を見ていくと平日・土休日共に60本増となっている。土休日に関しては単純明快で、ダイヤ改正前の現時点で運行されている60本の特急はそのまま大橋停車となり、増発された3本の特急は急行からの格上げだと思えばすんなり片付く。問題は平日で、特急増発と称する3本が急行からの格上げだったとしても、それでも2本合わない。平日朝に1往復急行を削減する気なのだろうか。

今回増発される特急の運行時刻を見ていくと、既存の大牟田発の急行と比較しても大牟田~西鉄久留米間ではほぼ時刻が変わらず、西鉄福岡(天神)の到着時刻が9分~11分繰り上がっている。これにより筑後地域から8時44分に西鉄福岡(天神)に到着できる列車が運行されるようになる。現状でも平日朝は西鉄柳川7時31分発の急行電車でないと西鉄福岡(天神)に8時39分に到着できなかったが、ダイヤ改正後は7時49分発の特急で西鉄福岡(天神)に8時44分に到着できることとなり、速達性が向上する見込みだ。

3.1. 特急増発の目的は西鉄柳川発着急行の運行区間短縮か

先述では急行運行エリア沿線では人口が増加し、特急停車駅沿線では筑後地域を中心に人口が減少していると述べたが、なぜ特急の増発に至ったのだろうか。一見明るいニュースに見えるが、実はちゃっかり西鉄久留米以南で減便されている可能性が高い。

先程、西鉄柳川基準でダイヤ改正後は18分遅い電車に乗っても西鉄福岡(天神)につく時間は5分しか遅くならない見込みだと述べたが、現在平日朝ラッシュ時は西鉄柳川基準で17分~20分間隔で急行が運行されており、そこそこの運行本数が確保されている。平日朝ラッシュ時はまるで京王線のように特急運行を行わず、福岡方で急行は続行2本運転となっており、それに合わせて西鉄柳川発だろうが終点の大牟田発だろうが急行としてしか運行できなかった。しかし先述したように久留米市より南側の昼間は特急しか優等列車がないような区間では人口が5年で5%減っており、本数を削減したいところ。そこで西鉄は少しオフピーク気味の西鉄柳川発の朝の急行(平日は2本、土休日は3本)を大牟田発の急行に統合し、西鉄柳川発の急行のうち1本は廃止、残りの平日は1本ないし土休日は2本は花畑・試験場前・津福始発の急行に短縮されるのではないだろうか。

しかしただ西鉄柳川始発の急行を西鉄久留米あたり発に短縮しただけでは、大牟田始発の急行に混雑が集中するのみだ。西鉄久留米から先は概ね人口が増えているのでなおさらだ。そこで急行も特急も種別変更しない限り停車駅が変わらない筑後地域からの利用客を減便分も合わせる形で集中して乗せ、人口の増えている急行停車駅沿線を軒並み通過する特急に格上げすることによって混雑を均等化しようとしているのではなかろうか。特急化がなされれば減便したとしても到着時間のほぼ変わらない後続便の利用をお願いすればただ減便するよりはよいだろう。そのため特急化により今までより1本遅い電車で概ね西鉄福岡(天神)に到着駅するようにさせる半面、急行の運行区間短縮を講ずるダイヤ改正になるものと思われる。

4. 大宰府直通急行は増運

今回の2017年8月26日ダイヤ改正では、西鉄福岡(天神)発9時台の急行が1本大宰府行きとなる。これまでの大宰府行きの設定からすると小郡行き急行と普通電車を置き換えるだけで、実質は増便されないのだろう。ちなみに大宰府観光列車「旅人」は、2ドアの8000系がそのまま運用される見込みだ。

5. 結び

西日本鉄道は、1990年代よりJR九州の通勤電車のテコ入れが始まったことでかなり経営環境が厳しくなっている。ダイヤ改正プレス自体は今回は増便・改正基調で記されているが、よくよく中身を見てゆくと細かい減便と細かい調整が行われるようだ。同日実施予定の南海高野線・泉北高速鉄道のダイヤ改正も中身を読めば読むほどブラックなことが行われるのではないかと類推されるが(どのようなブラックなことが起きるのか読み切れないので記事にはできないが)、今後人口減少が続くエリアでどのような運行本数調整によるダイヤ改正が行われるのか、見守ってゆきたいと思う。

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2017年06月19日

混雑緩和のため増結と増便へ! あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道・北陸鉄道ダイヤ改正(2017年3月4日/2017年4月1日)

あいの風とやま鉄道は2016年12月16日、プレスリリースにて2017年3月4日にダイヤ改正を行うと公表した( http://ainokaze.co.jp/wp-content/uploads/2016/12/21e81a17fefa515a001fdeffb1962992.pdf )。またIRいしかわ鉄道も同日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.ishikawa-railway.jp/info/pdf/20161216.pdf )。それに追って北陸鉄道ではプレスリリースにて2017年4月1日に浅野川線でダイヤ改正を行うと公表した(
http://www.hokutetsu.co.jp/archives/16206 )。今回は北陸地方で行われたこれらのダイヤ改正について見ていく。

1. 直通増強と増便で利便性向上

北陸新幹線金沢開業により2015年3月14日にJR西日本から経営分離された北陸本線の一部を第三セクターとして開業したあいの風とやま鉄道であるが、同日に開業したしなの鉄道北しなの線やえちごトキめき鉄道、IRいしかわ鉄道、果てはこれまでに開業した並行在来線第三セクターのIGRいわて銀河鉄道や青い森鉄道、肥薩おれんじ鉄道などとはと異なり、毎度毎度大きなダイヤ改正を行ってきた。前回2016年3月26日ダイヤ改正では富山駅を境に東西に概ね運行系統が分かれていたのを直通列車を増強し7往復を直通化した。今回のダイヤ改正では微増ながらも富山駅を境に直通する列車を合計で1本増やした。前回のに比べれば直通増強については微調整というレベルなのだろう。

今回2017年3月4日のあいの風とやま鉄道のダイヤ改正の目玉は、開業以来の大幅な増発である。需要の多い富山~高岡間では2往復を増発し、概ね昼間40分間隔の運行となる富山~IRいしかわ鉄道金沢間の運行の間に富山~高岡間の区間運転列車を挟んで概ね20分間隔での運行となる時間帯を増やすことに成功した。

また、朝の混雑緩和を図るため、黒部→富山で2両編成が1本増発された。富山7時43分着となる列車で平日であれば朝ラッシュとなり、前後の泊始発および糸魚川始発列車は4両編成での運行となっているが、区間運転で前後の運行間隔が詰まっていることもあり2両編成でも足りると判断したのであろう。2015年の開業当初は521系2両編成では追いつかず、慌てて413系3両をに置き換えて混雑緩和を図ったこともあったが、今回の増便もJR西日本が特急列車の運行をやめたことにより普通列車の所要時間が短縮され、運賃が3割増しになっても自由度の高い運用が組めるようになり、利便性が高まったことで需要が伸びたのであろう。次回2018年3月に予定されているダイヤ改正では高岡やぶなみ駅の設置もあり、ますますの需要増加が見込まれ、今年度2017年度から3両編成の413系を521系で置き換える計画もあり、さらに自由度の高いダイヤが組めるものになるのであろう。

2. 土休日の朝は金沢着列車が増発

今回のダイヤ改正ではIRいしかわ鉄道も増発に乗り出した。IRいしかわ鉄道では土休日の朝に限り乗車券のみで利用できる各駅に停車する津幡発金沢行きIRホリデー号を1本運行する。また北陸鉄道では浅野川線において土休日ダイヤを平日ダイヤに統合し全日ダイヤとすることで、土休日の朝に2往復を増発した。この土休日の朝に運行する列車はJR北陸本線の小松~金沢間でも行われておりどの方向からも金沢へのお出かけがより便利になった。

またIRいしかわ鉄道ではあいの風とやま鉄道と共同で繁忙期に1往復を2両から4両に増結する措置をとることを公表した。これにより帰省シーズンの輸送対策にも効果が現れることだろう。

3. 結び

今回2017年3月4日の北陸地方の各鉄道のダイヤ改正では、需要の多い富山県では増発によるテコ入れが行われ、石川県では土休日の金沢への需要に備えるため2社で土休日に限り増発を行った。本年2017年4月15日からはあいの風とやま鉄道だけではなく新高岡駅や石川県内のJR北陸本線・IRいしかわ鉄道の全駅でICカード「ICOCA」が利用できるようになり、2018年には福井県内のJR北陸本線全駅で利用可能となる見込みだ。あいの風とやま鉄道では2022年度までに521系で統一されることからも、今後北陸地方を走る各社がどのようなダイヤを組んでいくのか、北陸新幹線が福井又は敦賀延長した際にIRいしかわ鉄道や福井県内に新設される第三セクター鉄道はどのようなダイヤを組むのか、見守って行きたいと思う。

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