JTB時刻表とは

JTB時刻表とは、1925年より日本で発売されている全国の鉄道の時刻表を掲載したJTBパブリッシング発行の月刊誌。前身となる国鉄監修 交通公社の時刻表についても扱う。

情報提供大歓迎!当記事コメント欄までどうぞ!


概要

JTB時刻表は、1925年より発売する現存する時刻表で最も古くに創刊した月刊誌である。JTBパブリッシング発行で、時刻情報編集部で編集・制作されている。1978年3月より付与されている雑誌コードは05215-xx(xxは発売月)。1967年よりB5判となっている。

掲載はJRグループ各社の時刻が主であるが、日本全国の会社線・バスの時刻も掲載していることから掲載社局は約900社局にも及ぶ。

名称は幾度か変更しており、創刊当初は「鉄道省運輸局編纂 汽車時間表」であったが、度重なる名称変更を経て1988年11月号以降は「JTB時刻表」で統一されている。

JTB時刻表は日本国有鉄道(国鉄)が存在していた1987年3月号までは「国鉄監修 交通公社の時刻表」として国鉄公式の時刻表と位置付けられており、全国の「みどりの窓口」に設置されていたほか旅行代理店、公立や大学の図書館にも配置されている。

しかし1987年4月の国鉄分割民営化によりJRグループが誕生するにあたり、弘済出版社(現:交通新聞社)発行の「ダイヤエース 時刻表」を「JR時刻表」に改称しJRグループ公式時刻表として扱うことになり、「みどりの窓口」の配置を取って代わられた。

ただ旅行代理店ではJTBグループを始め今でもJTB時刻表が多く用いられており、公立図書館でも新規に時刻表を配置するようになった図書館ではJR時刻表を配置することが多いが、8割以上の館でJTB時刻表を配置している。また都立多摩図書館のように、一時期JR時刻表に切り替えていたものの、JTB時刻表に戻した図書館もある。

JTB時刻表は、全国の公立図書館で閲覧できるほか、全国の書店で発売している。また年極で配送してもらうこともできる。現在の価格は単号で1183円(2014年4月より)となっている。

現在では携帯電話・スマートフォンなどが普及し、列車の時刻を時刻表なしで調べられるようになったことから、JTB時刻表の発行部数は年々減少している。1986年11月号では単号で200万部の売り上げを達成し、鉄道雑誌の歴代最高売り上げ記録を樹立していたが、2014年度は年約110万部にまで落ち込み、2018年現在ではダイヤ改正号となる3月号であっても10万部に届かず、年間発売部数も100万部を割ったようだ(あくまでライバル誌のJR時刻表の発行部数から推測したもの)。

そのほかにも季刊「JTB小さな時刻表」(B6判、648円)や不定期刊「JTB大きな時刻表」(A4判、1458円)を発売しているが、これらは図書館で見つけるのはまれである。時刻表本文はJTB時刻表の本文を縮小・拡大したものとなっている。

主な構成

  • 表紙
  • タイトルロゴ・年月・列車の写真・サブタイトル・特集内容などを記載している。ダイヤ改正号(近年では主に3月号)ではそのダイヤ改正の目玉となる列車が、特集の内容によってはその特集に関連した列車が表紙を飾る。

  • 目次
  • おおまかな路線目次と記載内容の凡例、ツメ出しについて書かれている。

  • 索引地図
  • 日本全国の旅客列車の通る鉄道路線と掲載ページを記載している。東京・名古屋・大阪周辺は拡大図が、地下鉄や路面電車は別途路線図が用意されている。

  • おもな駅のご案内
  • 主要駅の発着番線がわかる。

  • 特集ページ
  • 1ページ目のNEWS(お知らせ)を筆頭に、行楽臨時列車の掲載などを行っている。旧黄色ページ。

  • 時刻表本文
  • 詳細は下記時刻表本文の節を参照

    JRグループや転換第三セクター各社などの時刻を掲載。新幹線・特急・在来線(特急含む)の順に掲載され、約700ページにも上る。

    新幹線と特急はかつて緑ページ(どちらかというと青っぽい)で、緑ページの最後は新幹線と在来線の乗り換えに必要な標準時分を掲載。在来線ページは原則全列車全駅記載であるが、東京近郊・大阪近郊の運転本数の多い短距離路線は後の方に略記して記載している。

  • JRバス・地方別会社線ページ
  • 通称会社線ページ。全国の私鉄やバス(主に長距離・観光に適した路線など)を掲載。

  • 国内線航空ページ
  • 日本国内の航空路線について記載。旧濃青ページ。

  • JR線営業案内
  • 特急料金早見表、運賃表に続き、様々なきっぷ関連の規則を紹介している。おトクな割引きっぷも紹介。旧ピンクページ。

時刻表本文

時刻表本文はJTB時刻表の要となる部分である。時刻表配置を決める台割は見やすさに直結し、いかに同じ列車を少ないページ数でまとめるかが幹線の区切る基準となる。奥羽本線は在来線特急「つばさ」が運転されていた1992年までは福島~秋田間が同じページに掲載されていたが、1992年7月1日の山形新幹線開業と1997年3月22日の秋田新幹線開業により運転系統がバラバラになり、現在では福島~新庄間と新庄・盛岡~大曲~秋田で区切ることにより特急列車ができるだけ少ないページ数で掲載できるようにしている。

1つのページは同じ区間1方向で1面占めるのが原則であるが、少ないページ数で効率良く掲載するため、上りと下りで同じページに掲載する上下型や一段目(上段)と二段目(下段)で掲載する路線を変える二段型などがある。

現在では下り時刻表の直後に同区間の上り時刻表を配置するのが一般的であるが、1986年10月号までは東海道・山陽本線や東北本線では、終点まで一度下りきった後、終点から起点まで上りきっていた(例:東海道・山陽本線の場合、東京→下り→名古屋、名古屋→下り→岡山、岡山→下り→門司、門司→上り→岡山、岡山→上り→名古屋、名古屋→上り→東京の順に掲載していた)。

在来線時刻表本文には駅発車時刻の他に主要駅や終着駅では着時刻や発車番線の表示がされている。また列車番号や種別も明示され、座席指定制列車の場合には記号が付されている。急行は太字、特急は太字と罫線で表示される。

新幹線・在来線特急掲載順は

  • 東海道新幹線
  • 東北・北海道・山形・秋田新幹線
  • 上越・北陸新幹線
  • JR北海道在来線特急
  • JR東日本在来線特急
  • JR東海在来線特急
  • JR西日本在来線特急
  • JR四国在来線特急
  • JR九州在来線特急

となっている。

在来線掲載順はまず東京から東海道・山陽本線を下り、支線区を挟んだ後中部地方、信越と移り、最後に東北本線で上り北海道に至る。そのため概ね

  • 東海道本線
  • 山陽本線
  • 湘南新宿ライン・横須賀線・総武線快速
  • 房総方面各線
  • 東海道本線・山陽本線から分岐する各線(概ね東から順に)
  • 瀬戸大橋線・四国各線
  • 山陰本線・福知山線
  • 九州各線
  • 北陸本線と分岐する各線
  • 信越本線と分岐する各線
  • 高山本線と分岐する各線
  • 中央本線と分岐する各線
  • 高崎線・上越線と分岐する各線
  • 東北本線
  • 常磐線
  • 東北方面各線
  • 羽越本線
  • 奥羽本線・田沢湖線
  • 北海道各線
  • 東京近郊区間
  • 大阪近郊区間

となっている。

なお、時刻表の中央辺りに中央本線が来るように配置されている。

略歴

1920~1950年代

  • 1925年4月号 鉄道省運輸局編纂 汽車時間表として創刊。
  • 1958年10月号 史上初めて「ダイヤ改正」という語句を用いる。

1960年代

  • 1963年12月号 財団法人日本交通公社のうち営利部門が株式会社日本交通公社に分割、国鉄監修 交通公社の時刻表の発行元も変更。
  • 1964年10月号 新幹線専用の路線図を掲載開始。おもな駅のご案内を東京・名古屋・京都・新大阪の4駅から開始。
  • 1965年10月号 東海道新幹線「ひかり」が細字から太字に変更。時刻表本文の駅名にひらがな表示が登場。
  • 1967年10月号 B6版からB5版にサイズ変更、路線図を大幅リニューアル。新幹線と在来線の路線図が同一ページに記載。東海道新幹線臨時列車が特集ページから本文に移動。
  • 1968年10月号 ダイヤ改正に関する特集で1ページ使うようになる。

1970年代

  • 1975年3月号 表紙のレイアウトが、上からタイトル及び年月、横写真、そのほか文言の順に変更
  • 1978年10月号 表紙写真が全面化。時刻表の表紙に車両ではなく人物が使用されるようになる。なお初回となった1978年10月号の表紙は上野駅で撮影した少女だが、無許可撮影であることが特集ページ最後に記載(現代ではこれを盗撮という時効成立)。表紙、背表紙全面リニューアル。
  • 1978年頃 東海道・山陽新幹線の食堂車種別を時刻の一番下欄に掲載するようになる。
  • 1978年11月号 表紙の国鉄監修 交通公社の時刻表ロゴが、赤地に上段(国鉄監修 交通公社の)は黒字、下段(時刻表)は白字に統一。
  • 1979年5月号 たいむたいむてぇぶる掲載開始

1980年代

  • 1980年10月号 表紙の価格表示廃止。
  • 1984年1月号 エル特急の青ページ掲載廃止。
  • 1984年頃 地方交通線選定に伴い、路線図で地方交通線を青線表記に。
  • 1985年3月号 昼行特急の青ページ掲載復活。仙石線の昼間の列車が始発駅時刻のみの表示となる。最初で最後のテレビコマーシャル放送。
  • 1987年4月号 国鉄分割民営化により国鉄公式時刻表ではなくなったため、交通公社の時刻表に変更。また表紙は車両に戻す。
  • 1987年頃 会社線ページと航空機時刻表がピンクページの前に移動。航空機国際線を掲載開始し、国内線と共に濃青ページに掲載。送料廃止(廃止直前は150円)。年極価格設定(年極契約自体は1980年頃から出来たもよう)。
  • 1988年3月号 のりかえページの図示表記が消滅する。京葉線の時刻掲載が東京近郊区間に変更。初めて1000ページを超える(表記上は966ページだが、特集ページが厚いため)。
  • 1988年11月号 JTB時刻表に名称変更、地下鉄路線図がフルカラー化、背表紙リニューアル、各号持ち回りで特集ページに各私鉄全列車時刻表の掲載開始(第1回は小田急電鉄)。私鉄特急時刻表が連絡早見表直後の青ページに移動、会社線ページの私鉄に(急)など優等列車停車表示を追加。航空機濃青ページの紙の色が青ページ並みに薄くなる(色調はやや異なる)。
  • 1989年3月号 武蔵野線の時刻掲載が東京近郊区間に変更。
  • 1989年6月号 副題の表紙記載通年開始。

1990年代

  • 1990年頃 三大都市付近拡大図の私鉄がフルカラー化。
  • 1990年3月号 東京・大阪近郊区間の「○○色の電車」表記廃止。
  • 1993年1月号 表紙のうちロゴ以外が下部の単色背景部分に移される(1993年4月号よりフレーズも)。
  • 1997年5月号 表紙から日本交通公社の表記が消え、発行所表記がJTB日本交通公社からJTBに変更。
  • 1998年4月号 特集ページの各私鉄全列車掲載がこの号をもって終了(最後は105回京浜急行電鉄)。
  • 1998年10月号 表紙のJTB時刻表ロゴ最後の右側上隅配置。これ以降2018年11月号まで左側上隅配置に統一。

2000年代

  • 2000年1月号 表紙で写真上の文字掲載が復活。大阪・名古屋・東京付近拡大図の掲載順を東京・名古屋・大阪の順に変更。拡大図に広島・福岡を追加。表紙の月の数字がゴシック体からポップ体斜字に変更。私鉄特急の時刻掲載を会社線ページ冒頭に移動。
  • 2001年1月号 各新幹線ページで両数表示を時刻の一番下欄に掲載するようになる。表紙の写真が初めて国鉄・JRグループ以外の車両となる(東京モノレール)。
  • 2001年頃 仙石線全列車全駅掲載復活。
  • 2003年10月号 東海道・山陽新幹線でレイアウト変更。車両形式を時刻の一番下欄に掲載するようになる。
  • 2004年頃 年極価格を12か月分から11か月分に値下げ。
  • 2004年10月号 JTB分社化により発行元がJTBパブリッシングに変更。部署名も出版事務局時刻表編集部から時刻情報編集部に変更。
  • 2005年1月号 表紙の月の数字が斜字から正体に変更。
  • 2006年1月号 表紙の月の数字が正体から斜字に変更。
  • 2006年3月号 特急運転系統図が2ページから1ページに縮小、索引地図の前に移動、特急列車愛称索引の廃止。

2010年代

  • 2013年2月号 東北新幹線、上越・北陸新幹線、在来線特急ページに車両形式が掲載されるようになる。
  • 2013年頃 のりかえページ記載が消滅する。特急運転系統図が2ページ記載に戻る。
  • 2015年3月号 連絡早見表(新幹線⇔在来線特急)の掲載取りやめ。
  • 2016年4月号 特集ページでの連絡早見表復活。常磐線快速全列車掲載開始。航空機国際線の掲載取りやめ。
  • 2017年4月号 JTB協定旅館ホテル連盟加盟旅館・ホテル掲載を廃止、航空機国際線の掲載を復活。
  • 2017年11月号 索引地図大幅リニューアルにより全駅掲載化、北海道の大幅変形、福岡付近拡大図の廃止、拡大図の掲載は路面電車に限られることに。新幹線・在来線特急ページのモノクロ化。連絡早見表消滅。
  • 2018年3月号 東海道・山陽・九州新幹線「ひかり」「さくら」が太字から細字に変更。
  • 2018年5月号 索引地図の北海道の形が元に戻る。
  • 2018年9月号 特集ページ最初のページ下部に編集長だよりが追加
  • 2018年11月号 在来線普通ページにて、座席指定制列車(臨時列車含む)に車両形式が掲載されるようになる。
  • 2018年12月号 背表紙リニューアル、表紙のJTB時刻表ロゴが中央に寄る。路線図に旅客使用のある貨物線が掲載されるようになる。営業案内ページがモノクロ化、文字サイズが小さくなる。横浜・相模・川越・八高(八王子~高麗川)の各線の掲載が東京近郊区間に変更。中央線特快・京葉線初終電のみの掲載化。代替として立川・高尾で中央本線と連絡する列車のみ掲載。航空機国際線の掲載取りやめ。

発売価格変遷

値上げ年月 価格 備考
1956年以前 本体100円
1957年頃 本体120円
1961年10月号 本体150円
1967年10月号 本体180円 B6判から現行のB5判に拡大
1970年3月号 本体200円
1972年3月号 本体250円
1974年6月号 本体350円 第一次石油危機の影響が大きいと思われる
1975年3月号 本体400円
1976年4月号 本体450円 送料90円
1978年10月号 本体500円 送料100円
1980年8月号 本体600円 送料100円
1982年11月号 本体650円 送料130円
1985年3月号 本体690円 送料130円
1986年11月号 本体740円 送料150円
1988年頃 本体780円 送料無料化
1989年4月号 本体777円(税込800円) 消費税率3%が導入されたため
1990年頃 本体825円(税込850円)
1997年4月号 本体924円(税込970円) 消費税率5%が導入されたため
2000年頃 本体1000円(税込1050円)
2010年頃 本体1095円(税込1150円)
2014年4月号 本体1095円(税込1183円) 消費税率8%が導入されたため

歴代編集長

歴代JTBパブリッシング時刻情報編集部編集長について記載。前身の日本交通公社出版事業局時刻表編集部時代を含む。裏表紙右端の編集人を基に作成。敬称略。

  • 平井清一 1980-1984年頃
  • 渋谷邦彦 1985-1986年頃
  • 太田久夫 1988-1989年頃
  • 石野哲 1990年頃
  • 赤澤良久 1991-1992年頃
  • 長谷川清音 1994年頃
  • 11代目 木村嘉男 1997年4月-1998年3月
  • 12代目 市川英史 1998年4月-2000年3月
  • 13代目 木村嘉男 2000年4月-2006年3月(再任)
  • 14代目 高山法悦 2006年4月-2009年8月
  • 15代目 2009年9月-2010年11月
  • 16代目 石川敏晴 2010年12月-2014年3月
  • 17代目 大内学 2014年4月-

1970年代までは発行人と編集人が同一表記であり編集長と判断できないため、1980年より記載。なお、編集人の横の発行人は、歴代JTBパブリッシング代表取締役常務となっている。

参考文献

  • 国鉄監修 交通公社の時刻表/JTB時刻表 各号 日本交通公社/JTB/JTBパブリッシング。
  • JTB時刻表歴代編集長4人が本音トーク 創刊90周年イベント 毎日新聞。
       

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする