新駅開業へ新しいダイヤ JR東日本仙台支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

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JR東日本仙台支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( https://jr-sendai.com/upload-images/2016/12/20161216.pdf )。今回はこれについて見ていく。
2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 磐越西線郡山富田駅開業

2017年4月1日に磐越西線郡山富田駅が開業する。

今回のダイヤ改正は3月4日に実施されることから新駅の開業に先駆けて行われることになり、朝に郡山~磐梯熱海間で1往復増発する。新駅開業により列車が増発されることは少なく、社会実験要素で数年後に消滅する可能性もある。郡山富田駅は近隣に奥羽大学を抱えており、学生需要がある一定は見込めるものの、大学自体学生が2学部1000人程度しかいないらしく、周辺のバスも終日毎時1本の路線が2系統あるだけで、スクールバスも1本しか出していないようだ。乗車人員500人もいけば万々歳なのだろう。またこのホーム立地もきわどく造られており、郡山駅から3.4km地点に設置されている。もしあと400m郡山寄りであれば郡山からの運賃はきっぷで140円となるが、3.4km地点であればきっぷで190円となり、50円もの差が生まれる。また、140円区間はきっぷの場合国鉄分割民営化時から値段が変わらないが、現在のきっぷで190円区間は消費税導入前は160円区間であり、過去3度の消費税率引き上げにより10円ずつ値上げされている。そのため2017年4月現在消費税率8%であるのに対し、現在のきっぷで190円区間は18.75%の値上げとなっており、16円分の値上げはJR東日本の純粋な値上げとなっている。3kmを超え10km以内の区間は将来的にも消費税率を超える値上げが期待でき、将来的な増収入を見越しての立地となったと思われる。

ちなみにこの新駅の郡山富田駅と喜久田駅は磐越西線快速全停車駅としてダイヤ改正後は機能する。磐越西線では郡山発着路線で最後となる全列車ツーマン運転を行なっているが、今回の2017年3月4日ダイヤ改正からは2両編成の一部でワンマン運転を行うようになるものと思われる。




2. 石巻あゆみ野駅に仙石東北ラインが停車

今回のダイヤ改正では、仙石線各駅停車のみが停車する2016年3月26日に開業した新駅、石巻あゆみ野駅に仙石東北ラインの快速のうち1往復が停車するようになる。

そもそもこの辺りは石巻あゆみ野駅開業まで快速も各駅に停車していた区間で、2016年3月26日ダイヤ改正時に仙石東北ラインが全通過だったことが驚きではあったのだが、今回のダイヤ改正で1往復のみ快速が停車するようになる。終日毎時1本しか停車しない当駅からしてみればありがたいことで、設定時間が朝であることから石巻あゆみ野駅が最寄りの県立石巻西高等学校への通学が主目的だと思われる。これにより、石巻市内の全ての駅で仙石東北ラインの列車が停車するようになる。

このほかにも昨年12月より行われている仙石東北ラインの1往復女川乗り入れは継続されるようだ。

3. 仙台空港鉄道3往復増発

今回のダイヤ改正では2007年の開業から見直しが続いていた仙台空港アクセス線の増強が行われる。増発は朝昼晩それぞれ1往復ずつで、昼の増発は快速として運行される。また朝の増発は21分~53分の初電繰り上げ効果をもたらし、晩の増発は終電前の混雑緩和が目的と思われ、2016年3月にJR北海道函館本線の最終岩見沢行きの7分前に江別行きを運行するようになったのと類似する点が見られる。また同2016年3月ダイヤ改正では東北本線快速「仙台シティラビット」の長町・南仙台追加停車を果たしたが、仙台空港発着快速の停車駅は据え置きとなっている。この増発も京成電鉄・南海電鉄と同様に訪日外国人増加に伴うインバウンド需要増加によるものなのだろうか。


4. 結び

今回のダイヤ改正では、仙台地区では増発が目立ったように思う。仙台市営地下鉄東西線が開業したことにより仙石線の輸送量がおちたものと考えられるが、今後どのような展開が待っているのか楽しみにしたいと思う。

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