新幹線延伸で特急再編へ! JR西日本ダイヤ改正予測(2023年3月予定)

JR西日本は2022年度末に北陸新幹線金沢~敦賀間を延伸するとしている。今回はこれから2023年3月に実施予定の北陸新幹線敦賀延伸に伴うダイヤ改正のうち、大阪・名古屋方面との連絡を中心に見ていく。

同日実施予定の北陸新幹線ダイヤ改正のうち東京発着はこちら!

1. 北陸新幹線敦賀延伸へ

今回の2023年3月JR西日本ダイヤ改正では、北陸新幹線敦賀延伸を行う。

この北陸新幹線金沢~敦賀間開業により北陸本線のうち敦賀~金沢間が第三セクター化するので、結果米原~敦賀間の45.9kmしか残らないほか、ほぼ滋賀県内しか残らずもはや信越本線よりも詐欺と言わざるを得ない。しかもほぼ滋賀県内で完結している湖西線の74.1kmと比べても短くなり、本線と名乗っていいのかすら怪しい。なんだか北陸本線と言う案内をやめて長浜~敦賀間も琵琶湖線として案内し始めるんじゃないかと思うくらい不安だ。

もはや金沢支社がほぼ北陸新幹線のための新幹線総局と化すレベルである。

なお北陸新幹線敦賀延伸で北陸本線時代と比べて営業キロは短縮し、金沢~福井間は76.7kmから75.9kmに、福井~敦賀間は54.0kmから49.2kmとなり、総じて5.6kmの短縮を行う見込みだ。

現在の北陸新幹線の料金体系を基に予測した北陸新幹線敦賀延伸後の運賃の予測は以下の通り。

区間北陸新幹線
敦賀延伸前
北陸新幹線
敦賀延伸後
値上げ額
大阪~
富山
9,590円
(乗5,720円+在特乗継1,470円+新幹線料金2,400円)
10,080円
(乗5,720円+在特乗継1,190円+新幹線料金3,170円)
490
大阪~
金沢
7,790円
(乗4,840円+在特料金2,950円)
9,200円
(乗4,840円+在特乗継1,190円+新幹線料金3,170円)
1,410
大阪~
福井
6,140円
(乗3,410円+在特料金2,730円)
7,000円
(乗3,410円+在特乗継1,190円+新幹線料金2,400円)
860
名古屋~
富山
9,370円
(乗5,500円+在特乗継1,470円+新幹線料金2,400円)
9,860円
(乗5,500円+在特乗継1,190円+新幹線料金3,170円)
490
名古屋~
金沢
7,460円
(乗4,510円+在特料金2,950円)
8,870円
(乗4,510円+在特乗継1,190円+新幹線料金3,170円)
1,410
名古屋~
福井
5,810円
(乗3,080円+在特料金2,730円)
6,670円
(乗3,080円+在特乗継1,190円+新幹線料金2,400円)
860

富山発着は2015年3月14日の北陸新幹線金沢延伸時に一度値上げしているので今回の延伸では値上げ額が抑えられているが、いずれにせよ北陸各地から大阪・京都・名古屋への料金は値上げすることは間違いなさそうだ。

このほか特急「サンダーバード」は将来的な北陸新幹線新大阪延伸に向けたリレー列車となることから、北陸新幹線で採用している新幹線eチケットを北陸新幹線が延伸する敦賀のみならず在来線連絡特急しか来ない京都や新大阪、大阪にも導入する可能性がありそうだ。

また上越新幹線の最高速度引き上げにより北陸新幹線も上野~大宮~高崎間で運転速度を引き上げ所要時間を短縮するほか、「かがやき」のみならず全列車で全席指定化を図る可能性がある。またJR西日本では2020年7月1日よりJR神戸線特急「らくラクはりま」が全車指定席化しているが、新幹線連絡特急となる湖西線特急「サンダーバード」も全席指定化を図る可能性が高い。

2. 所要時間短縮効果はどうなる

今回の2023年3月JR西日本ダイヤ改正では、所要時間にどのような変化があるのだろうか。

北陸新幹線の各主要駅間の所要時間は以下のように予測されている。

  • 富山~金沢間:最速18分、各駅停車22分
  • 金沢~福井間:最速24分、各駅停車36分
  • 福井~敦賀間:最速18分、各駅停車22分

このほか金沢や福井で1分の停車時間を確保するため、金沢~敦賀間は最速43分、富山~敦賀間は最速1時間02分での運転となる見込みだ。

なお北陸新幹線敦賀は現行の北陸本線・小浜線敦賀より80mほど南側に造る予定だが、在来線特急は新たに新幹線ホームの直下に2面4線で整備するため、垂直移動のみで北陸新幹線と在来線特急が乗り継げるようになる。とはいえ九州新幹線部分開業時のように新八代で九州新幹線「つばめ」と鹿児島本線特急「リレーつばめ」が対面乗り換えできるわけではなく、かつ列車発着時に一斉に旅客が移動することを考えると、敦賀での北陸新幹線と在来線特急の乗り継ぎ時間は10分は確保しそうだ。

これにより大阪~金沢間は最速2時間31分から2時間03分に、名古屋~金沢間は最速2時間28分から1時間46分にそれぞれ短縮する見込みとなっている。ただ大阪~福井間は1時間47分から1時間42分に5分しか短縮しないし、名古屋~福井間は1時間37分から1時間25分にしか短縮しない。まぁ、大阪~福井間に関しては北陸新幹線が新大阪まで延伸すれば新大阪~福井間を1時間04分程度で結べるようになるだろうから長い目で見れば得かもしれないが、名古屋~福井の鉄道での移動はこれで確定する見込みなので、値上げして乗り換えも増えるのに所要時間があまり変わらない。しかも名古屋~福井間は福井鉄道バスが約2時間間隔で運転しており、所要時間は2時間35分で3,300円で利用できてしまう。そんなところで乗り換え付きの値上げをしたら鉄道利用は減るに決まっている。

また在来線特急の再編の実施も必須だ。大阪~金沢間運転の特急「サンダーバード」は大阪~敦賀間に短縮するほか、名古屋~金沢間の特急「しらさぎ」も名古屋~敦賀間に短縮する。また福井~金沢間運転の特急「ダイナスター」は廃止確実、特急「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」はあいの風とやま鉄道「あいの風ライナー」のような転換した第三セクターによる座席指定制列車が設定される可能性が高い。

なお、この北陸新幹線敦賀延伸に伴う在来線特急整理に伴い特急列車の名称変更が行われる可能性が高いが(特に湖西線特急「サンダーバード」)、それを言い出すとキリがなくなるのでこの記事では2020年現在の列車名称をそのまま用いることとする。

これらの在来線特急の縮小により、湖西線特急「サンダーバード」のうち製造後30年を超える681系は全て廃車となる見込みのほか、683系は過去の転属例のように一部を289系に改番し、紀勢本線特急「くろしお」のうち283系(旧「オーシャンアロー」型車両)を置き換えるのではないだろうか。




3. 「サンダーバード」は運転時間拡大か

今回の北陸新幹線敦賀延伸により、湖西線特急「サンダーバード」が大阪~敦賀間の運行となる。

大阪から金沢への最終列車が大阪20時54分発とか早すぎる。北陸本線内では1時間後に特急「しらさぎ」の運転があり、もはや新大阪から東海道新幹線「こだま」に乗って米原で北陸本線特急「しらさぎ」に乗り換えた方が遅くまで大阪にいられるという謎仕様である(しかも京都から福井・金沢に向かう場合は東海道新幹線・特急「しらさぎ」利用の方が安いし所要時間がほとんど変わらない)。

今回の北陸新幹線敦賀延伸により敦賀→金沢間で所要時間が短縮することから、少なくとも大阪から金沢への最終連絡列車は最大で30分は繰り下がるのではないだろうか。そうなると特急「サンダーバード」の最終列車が大阪21時12分発ないし大阪21時24分発に繰り下がる可能性はありそうだ。

また2015年3月14日の北陸新幹線金沢延伸時に富山から大阪への一番列車が繰り下がってしまい、あいの風とやま鉄道も救済列車を設けなかったが、今回の場合は既に福井を発着する大阪・名古屋方面の列車が6時00分~23時50分までに発着するので新幹線の営業時間内に収まっていること、既に大阪への早朝アクセスのために福井4時49分発快速敦賀行きを設定していることなどから、第三セクター化しても存続しそうだ。

なお大阪への一番列車は金沢6時00分発敦賀行きから接続させるのが精いっぱいで、2015年3月14日ダイヤ改正で北陸新刊金沢延伸が行われる前の富山4時56分発の特急「サンダーバード」大阪行きのように富山からの利用で大阪に8時22分に到着するというのは不可能だ。

七尾線は高松5時15分発金沢行きの利用で金沢6時00分発の北陸新幹線を利用することは可能で、IRいしかわ鉄道線内も倶利伽羅を除きこの列車の利用で利用できるのだが、富山からはあいの風とやま鉄道の初列車が富山5時31分発で金沢に6時29分にしか到着しないので、金沢6時00分発の北陸新幹線は利用できない。

そうなると富山から大阪への一番列車の到着は大阪9時22分着から8時52分着にまでは繰り上がる可能性があるが、2015年3月14日ダイヤ改正で北陸新幹線金沢延伸を行う以前までの大阪8時22分着までは戻らない見込みだ。富山から大阪に行く際に大阪に8時30分までに到着するようになるのは、北陸新幹線が新大阪まで延伸した時なのだろう。

とはいえ、ここまで湖西線特急「サンダーバード」についてみてきたが、すべての北陸新幹線の定期列車が敦賀で特急「サンダーバード」に接続するかというとそうでもなさそうだ。2019年3月16日ダイヤ改正で平日運転の北陸本線特急「おはようエクスプレス」および特急「おやすみエクスプレス」計1往復のみ運転の運転区間が福井〜金沢間から敦賀〜金沢間に拡大した。このうち新たに運転することとなった敦賀〜福井間は特急列車の運転のない時間帯の運転となっている。このことからすると、2023年3月ダイヤ改正で北陸新幹線が敦賀まで延伸した際にそのまま新幹線に格上げできるように、あらかじめ在来線特急時代から敦賀発着の特急の運転を設定した可能性が捨てきれない。

そう考えると、敦賀で特急「サンダーバード」に接続しない北陸新幹線が少なくとも1往復設定してもおかしくなさそうだ。

このほか湖西線特急「サンダーバード」では北陸新幹線延伸に伴い利用増加が見込まれるため、多客期などは最大12両から最大14両に増結する可能性がある。14両での運転は寝台特急「日本海」が電源車付きで14両で運転していた実績があり、大阪、新大阪、京都、敦賀の4駅に限ればすぐさま対応可能となっている。




4. 「しらさぎ」はJR東海車運用はあるのか

特急「しらさぎ」は敦賀短縮後は東京~福井間の東海道新幹線からの乗り継ぎ利用が見込めなくなるため、利用者減少が見込まれる。そう考えると名古屋都市圏から北陸に向かう需要を運べばよいことになるので、毎時2両~2.5両程度あれば足りることから、名古屋発着の6両編成を2時間に1本設定すれば足りることになる。

とはいえ今後北陸新幹線を新大阪まで延伸した場合を考えると、在来線特急18両分を北陸新幹線1本でまかなえることを考えると、多客期も含め湖西線特急「サンダーバード」と北陸本線特急「しらさぎ」からの北陸新幹線連絡列車をそれぞれ用意し多客期に毎時3本運転を行うのではなく、合わせて1本で用意することで多客期でも毎時2本程度の設定に抑えたいはずだ。

ただ、北陸新幹線敦賀延伸により名古屋から金沢・富山への所要時間を短縮すると名古屋発着の利用が伸びる可能性が高い。そう考えると名古屋発着の「しらさぎ」を6両から4両に減車した上で2時間に1本から毎時1本に拡大する可能性はある。そう考えると、北陸新幹線の混雑分散のために伯備線特急「やくも」同様北陸本線特急「しらさぎ」は4両に減車しても毎時1本確保し、多客期に6両への増結を行うのではないだろうか。

とはいえ、これまでどちらかと言うと東京へ向かうための東海道新幹線連絡列車として運転してきた北陸本線特急「しらさぎ」の運転時間帯を現行ほど幅広く設定する必要はないだろう。金沢5時10分発特急「しらさぎ51号」米原行きや米原22時48分発特急「しらさぎ65号」金沢行きなどは早朝・深夜すぎて敦賀~金沢間で新幹線を運行できない。別に東京~福井間の移動であれば北陸新幹線の直通列車に乗れば良くなるので残す必要はないし、米原~敦賀間だけ残しても普通列車で代替できるので不要だろう。

ただ2023年3月の北陸新幹線敦賀延伸と同時に特急「しらさぎ」の運転区間が縮まりJR東海運転区間(名古屋~米原間)が125.8km中79.9kmにも及び相対的に増え半分以上がJR東海管内の運転となるため、列車走行キロの調整を行う可能性がある。

もっとも一番単純なのはことから、中央本線特急「しなの」の新車交換と合わせて中央本線特急「しなの」から置き換えた383系を特急「しらさぎ」の一部に転用するか、JR東海の新型特急を特急「しらさぎ」に直接投入する説。JR東海383系は2016年3月26日の特急「しなの」大阪乗り入れ廃止に伴い1運用浮いているため、理論上可能だ。

もう1つは北陸本線特急「しらさぎ」はJR西日本683系のみによる運転を続け、他の列車で列車キロを調整する説。考えられるのは高山本線特急「ひだ」の大阪乗り入れを1往復から2往復に増やすことくらいだろう。


5. 結び

今回の2023年3月JR西日本ダイヤ改正では、北陸新幹線の延伸に伴い北陸新幹線や湖西線でも特急列車を中心に大規模なダイヤ改正を図る見込みだ。

北陸新幹線敦賀延伸時にどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。

コメント

コメントを投稿される方はこちらの注意事項をお読みください。コメント投稿時点でこの注意事項に同意したものとみなします。

タイトルとURLをコピーしました