仙台発着はやぶさまたも増加も新高岡かがやき大幅減便 東北・上越・北陸・北海道新幹線臨時列車運転(2017年12月~2月冬期間)

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JR東日本は10月20日、プレスリリースにて2017年冬の臨時列車を公表した( 冬の増発列車のお知らせ )。今回は東北・上越・北陸・北海道の各新幹線の2017年冬の臨時列車運転について見ていく。

1. 北陸新幹線新高岡「かがやき」大幅減便

今回2017年冬の臨時列車運転でおそらくビッグニュースは、2015年3月14日の北陸新幹線開業に伴うダイヤ改正以来、毎日運転の臨時列車として運転し続けた新高岡停車の「かがやき」であるが、JR西日本金沢支社のプレスリリースによればついに11月をもって毎日運転を取りやめ、12月以降は年末年始などの繁忙期を除き週1本程度の運行となった。

運行されるのは、金沢発東京行き上り「かがやき536号」は毎週土曜日、東京発金沢行き下り「かがやき539号」は毎週日曜日は運転される。新高岡停車の「かがやき」は乗車率が30%程度と低迷しており、高岡市民800人が乗るイベントを開催するなどしていたが、博多開業後の九州新幹線の平均乗車率が50%台で昼間の定期列車を毎時4本から毎時3本に減らしたこともあり、減便はやむ終えないであろう。




2. 東北新幹線仙台「はやぶさ」さらに増発

2017年10月からの秋の臨時列車運転から運行されている東北新幹線東京~仙台間臨時「はやぶさ」であるが、今回2017年冬の臨時列車運転ではさらに増発される。

10月~11月の秋の臨時列車期間は週6日以上運転のほぼ毎日運転臨時「はやぶさ」が2往復設定されたが、今回はそれに加えてさらに1往復設定される。設定されるのはほぼ毎日運転の臨時「はやぶさ」より遅い時間帯の東京17時44分発と仙台17時57分発で、東京発は毎週金日、東京着は毎週金曜日は運転される。仙台発着運転日で欠けている日もあるが、それらの運転日は盛岡発着や新青森発着で運行されており、少なくとも毎週金曜日は3往復の臨時「はやぶさ」が東京~仙台間で運転されることとなった。

ちなみに、2017年7月海の日三連休より三連休にだいたい運転している大宮発着「はやぶさ」も、成人の日三連休と建国記念日三連休に運行されることとなった。夏は試運転要素もあったと思われるためお盆のシーズンに運転されなかったのはわかるが、この1年間で少なくとも1編成増備されたE5系を使っていることからも、年末年始の超繁忙期にも運転すべきではないだろうか。かつて在来線時代には、上野駅地上ホームの混雑緩和のため年末年始に限り大宮止まりに設定していた急行・普通列車もあり、むしろ設定すべきではないのだろうか。

それでは次の節より、会社・支社ごとにプレスリリースを読み解いていく。




2.1. 北海道新幹線は大幅減便

まずは一番北の北海道新幹線(新函館北斗~新青森間)を運営するJR北海道から。

JR北海道のプレスリリースによると、新幹線の臨時列車は最大1往復で、12月〜2月の期間中は24本運行される。これは、昨年の最大片道2往復より縮小しており、厳しい状態であるのが伺える。全国的には年末年始がお盆と並び一番の輸送のピークになるのだが、北海道新幹線の場合には雪に閉ざされるためか、冬が一番輸送が落ち込む。運行本数としては昨年2016年の56本より大幅に減っており、前年比57%減となった。

2.2. 新青森発着「はやぶさ」・盛岡発着「やまびこ」も増加

次に東北新幹線のうち一ノ関~新青森間を管轄し、実質盛岡・新青森を通る東北新幹線をカバーできるJR東日本盛岡支社。JR東日本盛岡支社のプレスリリースによると、東北新幹線の臨時列車運行本数は期間中461本で、前年より65本増加した。内容を見ていくと、新青森発着「はやぶさ」の運転日が増えており、特に上り下りとも東京夕方発着の列車で運転日が増えている。その結果、JR東日本盛岡支社管内で東北新幹線臨時列車が16%増となったのではないだろうか。

2.3. 仙台発着は「はやぶさ」のみ増加

次に見ていくのはJR東日本仙台支社。理論的には東北新幹線新白河~くりこま高原間を管轄しているので、「なすの」以外の全ての東北新幹線の臨時列車の様相がつかめる。

JR東日本仙台支社のプレスリリースより列車愛称別に臨時列車の運行本数を見ていくと、2017年秋の臨時列車運転より東京~仙台間で大量発生し、さらに今回週1往復以上が増発された「はやぶさ」は期間中558本の運転で、前年の183本と比べて205%増、秋田新幹線「こまち」は期間中143本の運転で、前年の172本と比べて17%減、E5系の導入により減少を迫られている「はやて」は期間中75本の運転で、前年の113本と比べて33%減、「やまびこ」は期間中158本の運転で前年の135本と比べて17%増、山形新幹線「つばさ」は期間中277本の運転で前年の286本と比べて3%減となった。「はやぶさ」が増加したのは言うまでもないことだが、「やまびこ」も下り盛岡行きの列車が片道最大5本から9本に増強されたことにより増加している。これらの増発により、東北新幹線の臨時列車運行本数は前年比62%増となり、秋に引き続き大増発となった。

3. 上越新幹線はガーラ湯沢乗り入れが増加

東北新幹線が「はやぶさ」を中心に秋に引き続き臨時列車を大増発したが、上越新幹線もガーラ湯沢乗り入れ列車を増やすことにより、27%増となった。

4. 北陸新幹線は大幅減便

今回2017年冬の臨時列車運転から新高岡停車の「かがやき」の本数を大幅に減らした北陸新幹線であるが、JR東日本長野支社のプレスリリースによると、北陸新幹線「かがやき」は期間中443本の運転で、前年の676本と比べて34%減、「はくたか」は期間中33本の運転で、前年の24本と比べて37%増、「あさま」は期間中303本の運転で、前年の337本と比べて10%減となり、運転の少ない「はくたか」の微増のほかは長距離の「かがやき」も中距離の「あさま」も全面的に減便となった。これによりJR東日本長野支社管内では14%減、「かがやき」「はくたか」の臨時列車を運転するJR西日本金沢支社管内では15%減となった。


5. 結び

今回2017年秋の臨時列車運転では、東北新幹線臨時「はやぶさ」が秋より増して東京~仙台間で増発したほか、北陸新幹線では新高岡停車の「かがやき」を大きく削減するほか、中距離の「あさま」までも削減するなど、2017年秋以上に明白に2015年の開業以来のブームが去っている。今後どのような臨時列車が運行されるのか、楽しみにしたい。

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