ホーム延長で全線運転開始と増発へ! 上海地下鉄2号線ダイヤ改正(2019年4月19日) 上海地铁2号线调图

上海地下鉄は2019年4月15日、プレスリリースにて4月19日に地下鉄2号線でダイヤ改正を行うと公表した( 沪地铁2号线19日起末班车时间延后 部分列车直通浦东机场 )。今回はこれについて見ていく。


1. 8両編成による全線運転開始で空港間アクセス列車登場へ

今回の2019年4月19日上海地下鉄ダイヤ改正では、2016年11月の終電延長に伴うダイヤ改正以来約2年5か月ぶりに地下鉄2号線でダイヤ改正が実施された。

57.768km離れた虹橋国際空港と浦東国際空港が1つの直通列車で所要1時間21分で結ばれることとなった。東京都市圏にも空港が2つあり、羽田空港~成田空港は85.1kmあり、京急、都営地下鉄、京成の3社局にまたがって運転される空港間直通列車としてエアポート快特及びアクセス特急が設定され昼間は1時間33分で結んでいる。それと同様のことを上海でしかも高頻度運転で行うこととなったようだ。

地下鉄2号線では2018年12月28日より全駅が8両対応化していたが、ダイヤ改正を行うことなく従来通り広蘭路での系統分割が引き続き実施され、広蘭路~浦東国際空港間の4両編成列車を順次8両編成に置き換えていった。

そして8両編成の導入が進んだことから、今回の2019年4月19日ダイヤ改正では平日朝ラッシュ時を除き全列車が8両編成で運転することとなり、全線直通運転が実施されることとなった。

1.1. 増結区間のダイヤはどうなる

では地下鉄2号線の4両編成運転区間ではどのようなダイヤを組んでいるのだろうか。

2018年12月27日まで4両編成のみが運用されていた唐鎮~浦東国際空港間(昼間・早朝・深夜・土休日終日は広蘭路~唐鎮間も)では、大幅に輸送力が向上している。

この4両から8両への増結に伴い、輸送力も大幅に向上した。ここでは2018年12月27日までの唐鎮~浦東国際空港間に4両編成しか運転されていない時期と今回の2019年4月19日ダイヤ改正以降で輸送力を比較していく。

平日朝ラッシュ時は4両編成が広蘭路~浦東国際空港間で6分間隔で運転し、8両編成も広蘭路から1つ浦東国際空港寄りの唐鎮まで12分間隔で運転していたが、今回のダイヤ改正で8両編成と4両編成がともに9分間隔、合計4分30秒間隔で設定されることとなった。4両編成は広蘭路折返しであるが、8両編成は淞虹路発着となっており、創新中路~浦東国際空港の各駅から上海市街地に直通して向かうことができるようになった。

これにより唐鎮~浦東国際空港間では平日朝ラッシュ時の運転本数が6分間隔(毎時10本)から平均4分30秒間隔に短縮し運転本数だけでも33.3%増加したほか、輸送力では100.0%増強することとなり、倍増した。また既に一部の8両編成が乗り入れていた広蘭路~唐鎮間では運転本数は平均4分間隔(毎時15本)から平均4分30秒間隔に延長し運転本数では11.1%減少したが、輸送力ではダイヤ改正前と同じ水準を保つこととなった。

また平日朝ラッシュ時以外の広蘭路~浦東国際空港間の列車は全て8両編成となり、徐涇東~浦東国際空港間の全区間運転列車のみが運転される。

平日昼間は4両編成が8分30秒間隔で運転していたが、今回のダイヤ改正より8両編成が8分間隔で運転することとなった。これにより運転本数だけでも6.3%増加したほか、輸送力は112.5%増加することとなった。

また土休日昼間は4両編成が6分50秒間隔で運転していたが、今回のダイヤ改正より8両編成が7分20秒間隔で運転することとなった。これにより運転本数では6.8%減少したものの、輸送力は86.4%増加することとなった。

最後に平日夕ラッシュ時は、これまで4両編成が6分20秒間隔で運転し、8両編成も広蘭路から1つ浦東国際空港寄りの唐鎮まで14分間隔で運転していたが、今回のダイヤ改正で8両編成のみが7分間隔で設定されることとなった。これにより創新中路~浦東国際空港の各駅へ上海市街地に直通して向かうことができるようになった。

これにより唐鎮~浦東国際空港間では平日夕ラッシュ時の運転本数は9.5%削減したが、輸送力は81.0%増加した。また既に一部の8両編成が乗り入れていた広蘭路~唐鎮間では運転本数は37.3%減少したが、輸送力は5.2%増加することとなった。

唐鎮~浦東国際空港間で昼夕輸送力比(日本の基準で適正値60〜78%/推奨値66%~75%)を計算すると74.5%から87.5%に変化しており、昼間を中心に空席が目立つようだ。

とはいえ、車両を最も多く使用する平日朝ラッシュ時は4両編成が残ったものの、それ以外の時間帯で全て8両に統一したというのは利便性の観点からすると分かりやすい。

ホーム延長による全線運転化は2019年3月16日東京メトロ千代田線ダイヤ改正や2019年7月5日実施予定の東京メトロ丸ノ内線ダイヤ改正でも行われている。後者の場合は支線ということもあり全区間運転の6両編成のみとしてしまうと昼間20分間隔となってしまうことから補完として3両編成を残す予定であるが、前者の場合昼間は10両編成の運用数が余っているにもかかわらず昼間も20分に1度綾瀬で系統分割を行っている。東京メトロも地下鉄千代田線については10両編成の運用が許す限りはできるだけ北綾瀬まで直通して運用してほしいものだ。

なお今後は平日朝ラッシュ時のみ運転している4両編成が少しずつ8両編成に増結し、やがて地下鉄2号線は全列車8両での運転とする見込みのようだ。

1.2. 終電延長実施へ

また今回の2019年4月19日上海地下鉄2号線ダイヤ改正では、4両編成運転区間で終電の延長を実施した。

これまで広蘭路発浦東国際空港行きの最終は広蘭路22時00分発、4両編成区間の区間運転となる広蘭路発遠東大道行きは広蘭路22時24分発であったが、今回のダイヤ改正で広蘭路発浦東国際空港行きの最終が広蘭路22時30分発に繰り下がった。

これにより広蘭路→遠東大道の最終列車は6分、遠東大道→浦東国際空港の最終列車は24分繰り下がることとなった。

また浦東国際空港発広蘭路方面の最終も浦東国際空港22時00分発広蘭路行きから浦東国際空港22時00分発広蘭路行きから浦東国際空港22時30分発広蘭路方面徐涇東行きに30分繰り下がることとなった。

2. 既に8両運転区間でも増発実施へ

また今回の2019年4月19日上海地下鉄ダイヤ改正では、既に8両編成での運転が実施されていた区間でも増発が実施される。

徐涇東~虹橋国鉄駅~虹橋空港第2ターミナル~淞虹路間は平日朝ラッシュ時はこれまで6分間隔で運転し、淞虹路~広蘭路間を運転する列車のうち2本に1本が徐涇東まで乗り入れていた。

しかし今回のダイヤ改正で徐涇東~虹橋国鉄駅~虹橋空港第2ターミナル~淞虹路間で平日朝ラッシュ時に運転する列車は平均4分30秒間隔となり、輸送力が33.3%増加した。これにより淞虹路~広蘭路間を運転する列車のうち3本に2本が徐涇東まで運転することとなり、区かぬン点が減ったことで混雑が分散されることとなった。

このほかの時間帯・区間では運転間隔に変動がなく、徐涇東発着の列車が浦東国際空港8両対応化に伴い全線運転に移行し行き先が変更したくらいである。このことから淞虹路~広蘭路間を運転する列車のうち2本に1本が全線運転の徐涇東~虹橋国鉄駅~虹橋空港第2ターミナル~淞虹路~広蘭路~浦東国際空港間運転列車となった。

このほかに終電繰り下げも実施さた。これまで西行き(広蘭路発徐涇東行き)は広蘭路22時50分発徐涇東行きが最終となっていたが、先述したように4両編成運転区間で終電が30分繰り下がりかつ8両化により徐涇東まで直通することとなったことで、広蘭路23時02分発に12分繰り下がることとなった。

3. 結び

今回の2019年4月19日上海地下鉄ダイヤ改正では、地下鉄2号線で全駅8両対応となり全区間運転列車が登場、上海周辺の2つの空港を直結する空港間アクセス列車が登場した。

今後も地下鉄2号線の8両増結化は進むものと思われ、2019年内には全列車が8両での運転となり平日朝ラッシュ時の直通本数も増える見込みだ。

今後路線網が拡大しバイパス路線も開業していく中、上海地下鉄でどのようなダイヤ改正が実施されるのか、見守ってゆきたい。


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