東名間ひかり初登場! 東海道新幹線ダイヤ改正(1966年3月10日)【週刊新幹線10号】

 日本国有鉄道は1966年、「国鉄監修 交通公社の時刻表」(現 JTB時刻表)1966年3月号にて、東海道新幹線でダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。

前回記事となる1965年12月~1966年2月東海道新幹線臨時列車運転についてはこちら!


1. ダイヤ改正までの背景

 国鉄では1965年3月5日より運賃(1等・2等とも)を値上げし、特急以上の優等列車利用料金は据え置かれたが準急のうち急行と料金差のつく100km以上を運転する列車を全て急行に格上げし、実質値上げされた。東海道新幹線では運賃値上げ分の緩和措置として史上初の新幹線回数券となる「新幹線こだま号自由席特急回数乗車券」を発券することとなった(10枚綴り、自由席のみ、1等・2等それぞれで発売、2か月間有効)。また特急「こだま」号はこれまで1号車~6号車を2等車自由席、7号車を1等車自由席として開放していたが、今回のダイヤ改正より東京~新大阪間通しの運転ではない区間運転「こだま」は1等車・2等車含め全席自由席として解放することとなった。

 そんな中、日本国有鉄道では全国の在来線ダイヤ改正を実施する1966年3月25日ダイヤ改正に先立ち、東海道新幹線のみ3月10日に半年間で3度目となるダイヤ改正を行うこととなった。

2. 「こだま」で減便

 今回の1966年3月10日東海道新幹線ダイヤ改正では、特急「こだま」号で減便が実施される。区間運転「こだま」は1965年10月1日ダイヤ改正より各区間2往復ずつ合計8往復設定されていたが、今回のダイヤ改正で名阪間運転の「こだま」1往復が削減された。削減されたのは名古屋7時15分発「こだま273号」新大阪行きと新大阪22時05分発「こだま274号」名古屋行きで、このうち廃止となる「こだま274号」は新大阪発名古屋行き最終列車であったため、ダイヤ改正後は新大阪21時35分発「こだま272号」名古屋行きが最終列車となり、終電が30分繰り上がることとなった。

 昼間を見ていくと、名古屋15時22分発「こだま206号」東京行きが毎日運転の定期列車として新設され、昼間の「こだま」が増発されることとなった。その一方で、東京9時35分発「こだま109号」新大阪行きが名古屋行きに短縮され、「こだま205号」に改番された。また臨時列車として東京14時05分発「こだま361号」名古屋行き及び名古屋発「こだま362号」東京行きが設定された。この「こだま」2本は今回のダイヤ改正日となる3月10日から5月31日まで毎日運転され、6月1日~7月3日までの土休日まで運転されたのち7月9日から9月30日まで毎日運転された。臨時列車として運転されているが、かなり多頻度で設定されていた。これらの区間運転「こだま」は先述の通り、1等車含め全席自由席で運転されることとなった。そのほか、新大阪18時05分発臨時「こだま354号」東京行きは新大阪13時05分発に変更されることとなった。

3. 東名間「ひかり」設定も「ひかり」見直しへ

 今回の1966年3月10日東海道新幹線ダイヤ改正では、特急「ひかり」号でも見直しが実施される。1965年11月1日ダイヤ改正で大幅に定期「ひかり」が設定され、「国鉄監修 交通公社の時刻表」1966年2月号までは全定期列車が毎日運転されているよう表記されているのだが、「国鉄監修 交通公社の時刻表」1966年3月号では定期「ひかり」のうち3往復が1966年2月28日まで運休と示されている。定期列車なのに運休とされたのは下り列車は新大阪8時45分発「ひかり10号」東京行き、新大阪10時30分発「ひかり18号」東京行き、新大阪15時30分発「ひかり32号」東京行きの3本、上り列車は東京8時45分発「ひかり9号」新大阪行き、東京10時30分発「ひかり17号」新大阪行き、東京15時30分発「ひかり31号」新大阪行きの3本が対象となった。どうやら閑散期においては供給過多となっていたようだ。なお、この定期列車の運休はこののち1966年6月1日から7月8日までにも実施される。

 そのほか、今回のダイヤ改正では史上初となる東名間定期「ひかり」が設定される。東名間「ひかり」は「国鉄監修 交通公社の時刻表」1966年2月号までは一切記載がなかったが、「国鉄監修 交通公社の時刻表」1966年3月号では従前より東京20時50分発「ひかり321号」名古屋行きと名古屋7時38分発「ひかり322号」東京行きが設定されていたとされ、3月10日より「ひかり321号」は「ひかり51号」に、「ひかり322号」は「ひかり52号」に改番され、定期化されることとなった。特に東京21時50分発「ひかり51号」名古屋行きは定期「ひかり」の最終列車である東京21時30分発「ひかり49号」新大阪行きの後に運転されるため、東京から名古屋への最終列車が20分繰り下がることとなった。

 また、1965年11月1日ダイヤ改正で設定された東京13時30分発運休中「ひかり301号」新大阪行きは1日も運転されることないまま廃止されることとなった。また新大阪13時30分発運休中「ひかり302号」東京行きは新大阪7時30分発に大幅繰り上げされることとなった。

4. 結び

 今回の1966年3月10日東海道新幹線ダイヤ改正では、史上初の東名間定期「ひかり」が新設された一方で、全体的に見ると「ひかり」「こだま」共に見直しが実施され、1965年までの増発まっしぐらとは一線を画す結果となった。国鉄としては東海道新幹線のダイヤを試行錯誤しているものと思われるが、今後どのような臨時列車を設定したのかは、次回の【週刊新幹線】でお楽しみに!

出典

国鉄監修 交通公社の時刻表(現:JTB時刻表) 1966年2月号, 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1966年.
国鉄監修 交通公社の時刻表(現:JTB時刻表) 1966年3月号, 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1966年.(JTB時刻表最新号はこちらから!)
東海道新幹線 写真・時刻表で見る新幹線の昨日・今日・明日, 須田寛 著, JTB出版事務局交通図書編集部, 2000年.

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