青函トンネル210km/hから260km/h引き上げへ! 北海道新幹線臨時ダイヤ運転(2024年4月~5月ゴールデンウィーク期間)

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青函トンネル210km/hから260km/h引き上げへ! 北海道新幹線臨時ダイヤ運転(2024年4月~5月ゴールデンウィーク期間)

JR北海道は2024年1月19日、プレスリリースにて北海道新幹線青函トンネルにて260km/h運転を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。

1. 青函トンネルで260km/hに引き上げへ!

今回の2024年3月~6月北海道新幹線臨時列車運転では、奥津軽いまべつ~木古内間の青函トンネルでの最高速度をさらに引き上げる。

青函トンネルは1988年の供用当初から将来的な北海道新幹線の乗り入れを考慮して設計はされていたが、貨物列車の運転があり荷崩れする可能性があったことから2016年3月26日の北海道新幹線開業当初は140km/hしか出さなかった。ただ、これでは国際鉄道連盟における高速鉄道の基準に満たないことから、2020年12月31日より貨物列車の運転の少ない年末年始、ゴールデンウィーク、お盆の年間数日程度に限り210km/h運転を行うこととした。

国際鉄道連盟による高速鉄道の基準は、高速列車専用線の場合最高速度250km/h以上、在来線列車と同じ線路を走行する場合200km/h以上で高速鉄道と認定される。ただこの200km/hdでも構わないという在来線との線路共有時の基準はあくまで貨物列車を含む在来線列車と同じ時間帯に走行するという前提であり、北海道新幹線が行える210km/h運転は貨物列車の運転を取りやめて行っているものだから新幹線専用と同じ扱い、つまり250km/h以上でないと高速鉄道として認められないという方向になった。

このため今回の2024年3月~6月に実施する北海道新幹線臨時ダイヤ運転では、青函トンネル内の最高速度を210km/hから260km/hに引き上げ、設計時の最高速度まで出すこととしたのである。

では最高速度260km/hへの引き上げの効果について見ていこう。




2. 260km/hに引き上げで東京~新函館北斗間3時間52分運転へ!

今回の北海道新幹線内青函トンネルでの最高速度210km/hから260km/hへの引き上げで所要時間をどれくらい短縮するのだろうか。

2024年現在、東京~新函館北斗間の東北北海道新幹線の最速達列車は定期列車で3時間57分となっている。これまでは160km/hから210km/hへの高速化により所要時間を3分短縮していたが、今回の臨時ダイヤでは5分の所要時間短縮に成功した。これにより東京~新函館北斗間は最速3時間52分での運転となる

今回2024年3月~6月北海道新幹線臨時列車運転で青函トンネル内最高速度を260km/hに引き上げるのは、4月29日および5月4日~7日の5日間、6時00分~15時00分までに新函館北斗を発着する北海道新幹線7往復および臨時列車1本となっている。

この期間中15時まで新函館北斗行き下り列車で木古内・新函館北斗着が5分繰り上げ、東京行き上り列車で新函館北斗・木古内発時刻が5分繰り下げとなる。

ただ、最速の3時間52分で運転するのは1日に2本しかなく、ほかの列車は東京~新函館北斗間4時間20分程度での運転となる。4時間を切るのはなかなか難しそうだ。




3. 函館への連絡列車はこだてライナーも時刻変更対象拡大へ!

また今回の2024年3月~6月JR北海道臨時列車運転では、北海道新幹線連絡列車である函館本線はこだてライナーでも時刻変更を行う。

そもそも新函館北斗駅は北斗市所在の駅であり、渡島地方の中心都市函館市にはない。これは札幌延伸時の都合を考えたもので位置的に仕方のないことなのだが、函館市長選挙では北海道新幹線函館駅乗り入れを実現することを公約して当選するほど函館市民は不便を強いていることから、連絡列車として函館本線にはこだてライナーを設定している。

もっとも函館市への所要時間短縮は北海道新幹線のみならず函館本線はこだてライナー時刻変更も必要になる。が、函館本線は在来線で貨物列車や特急「北斗」などの他の在来線列車も運転しているため容易に時刻変更ができない。

このためこれまでの北海道新幹線所要時間短縮による時刻変更を行った際も、北海道新幹線では7往復14本で所要時間を短縮したにもかかわらず函館本線はこだてライナーでは函館行き1本、新函館北斗行き4本の合計5本しか時刻変更がなく、残り10本はただ新函館北斗駅での乗り換え時間が3分伸びて待ちぼうけ時間が増えただけだったのである。




ただ、今回の北海道新幹線臨時ダイヤ運転では所要時間が3分短縮から5分短縮に拡大したため、時刻変更をより大きな幅で行えるようになった。このためほかの時刻変更選択肢が増えたことから函館本線はこだてライナーの時刻変更列車を函館行き2本、新函館北斗行き4本に1本拡大することとした。

このうち今回の臨時ダイヤ運転より追加で時刻変更するのは新函館北斗13時49分発快速はこだてライナー函館行きで、新函館北斗13時39分発に10分繰り上げる。この列車は東京~新函館北斗間を最速3時間52分で結ぶ北海道新幹線「はやぶさ7号」新函館北斗行きからの接続のため、東京から函館まで最速4時間29分だったところ4時間18分に11分も短縮する

このほかの時刻変更列車でも2分~12分移動することにより新函館北斗での乗り換え時間を今までと同じか短くすることで函館までの所要時間短縮を行うこととなった。


4. 結び

今回の2024年3月~6月北海道新幹線臨時列車運転では、青函トンネル内での最高速度を210km/hから260km/hに引き上げることにより所要時間をさらに2分短縮、東京~新函館北斗間を最速3時間52分で結ぶこととなった。

今後北海道新幹線の札幌延伸や函館乗り入れ構想などが控える中、どのようなダイヤ改正を実施するのか見守ってゆきたい。

2024年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:ゴールデンウィーク期間の北海道新幹線青函トンネル内における時速260km営業運転について – JR北海道

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