最高速度引き上げはあるのか 東海道新幹線ダイヤ改正予測(2018年3月予定)

JR東海はプレスリリースにて2017年度より既存のN700Aに対して、3次車同様の改造を行うと公表した。今回はこれから2018年3月に実施予定の東海道新幹線ダイヤ改正について予測していく。

東海道・山陽直通「のぞみ」のスピードアップ予測についてはこちら!


1. N700A10編成増備の効果は

JR東海では2017年より、おそらく今後JR西日本も行うのではないかと思われるが、2019年度末までに既存のN700系に対して第2次A化改造を施し、ブレーキ力のアップや安全性の向上を図るとしている。これにより理論上東海道新幹線内で295km/h運転が可能となり、編成数が揃えば2015年3月14日ダイヤ改正のように初終電や定期「のぞみ」毎時1本のスピードアップが図られる可能性はある。

その全N700系の第2次A化改造の通過点となるダイヤ改正が残り2回、2018年3月と2019年3月に行われる見込みだ。そこで今回は例年であれば12月第3金曜日にプレスリリースが出される2018年3月東海道新幹線ダイヤ改正予測について、第2弾として最高速度引き上げの可能性と初終電列車について見ていく。

2. 最高速度向上はあるのか

まず注目すべきは最高速度の向上があるか。東海道新幹線では2015年3月14日のダイヤ改正よりN700系のうち第1次A化改造が実施された編成について最高速度をこれまでの270km/hより速い285km/hでの運行とし、品川・新横浜両停車を維持したまま東京~新大阪間最速2時間22分、昼間でも2時間30分での運行を実現した。この際には2013年より第1次A化改造がなされ、2年後の2015年にJR東海の保有していたN700系のうち約8割の改造工事が完了した段階での最高速度引き上げとなった。

N700Aとして導入された編成を含めると実に当時80編成ほどが285km/h運転に対応していたことになるが、N700系導入開始から1年足らずの2008年3月15日ダイヤ改正による山陽直通定期「のぞみ」毎時1本がN700系化した当時のJR東海とJR西日本のN700系導入本数24本を考えると、最高速度285km/h引き上げ時にはかなり運用に余裕があったように思える。

もし東海道新幹線内で最高速度を引き上げるとすると、290km/h運転で1分、295km/h運転で2分の短縮が見込める。ただし現在昼間はダイヤが詰まっていることと、東京・新大阪発着時刻「0・3・6(7)の法則」から2時間30分より所要時間を短縮するのは難しいことから、実現されるとしても2020年3月のN700系統一時にしか昼間はスピードアップできないものと思われ、それまでは初終電などに限られるものと思われる。また、2020年度より導入予定のN700Sが東海道新幹線内300km/h対応であるものと思われるが、デジタルATCが導入されているとはいえわざわざ5km/h刻みで最高速度を上げるのかと言われるとコスパが悪いように感じる。初終電しか最高速度を引き上げられないのであればなおさらで、1992年の「のぞみ」運行開始時のように22分短縮されるのであれば価値はあるが、たった2分しか短縮されず、今後N700Sの300km/h運転による短縮効果を大きく見せるためにも、少なくとも2020年まで待っても良いように感じる。そう考えると今回2018年3月のダイヤ改正で東海道新幹線の最高速度引き上げが図られる可能性は低いのではないだろうか。

3. 初終電の繰り下げ・繰り上げはあるのか

2016年3月26日のダイヤ改正では、N700系の起動加速度の高さを生かして初終電の「こだま」で1~4分の短縮が図られた。しかしそれ以降、N700系の投入は「ひかり」や臨時「のぞみ」に集中し、N700系の「こだま」への運用増加は僅かにとどまっている。「こだま」の初終電ともなれば駅の営業時間に響き人件費抑制の大事な要素であるが、東京~三島間初終電「こだま」で行われるのか見どころだ。

4. 朝時間帯のスピードアップで2時間36分運転の定期のぞみ消滅か

また、東海道新幹線では、下り東京発6時台でパターンダイヤを崩して運行しており、6時〜6時16分発の「のぞみ」は2時間20分程度で新大阪まで運行するが、その後の6時26分発の「ひかり501号」が300系運転時代の2008年3月15日の設定以降、一切時刻が変わっていない。2017年3月4日ダイヤ改正より東海道新幹線の「ひかり」は全てN700系で統一され、最高速度285km/h対応&起動加速度2.6km/h対応になったはずなのに、なに1つ時刻が変わっていない。もし起動加速度の高さを生かして新大阪まで3分短縮されれば、後続の東京6時47分発多頻度「のぞみ295号」新大阪行きと、東京6時50分発定期「のぞみ7号」博多行きが新大阪まで3分短縮され、新大阪まで昼間の多くの「のぞみ」と同等の2時間33分運転が達成される。この「のぞみ7号」は定期「のぞみ」唯一の東海道新幹線内2時間36分運転という最遅「のぞみ」であるから、もうそろそろ達成しても良いのではないだろうか。

5. 新大阪発21時台の増発はあるのか

またもう1つ「のぞみ」の初終電で気になるのが、上り新大阪21時台発の発着枠の増加が成されるかどうかだ。現在下り東京21時台発「のぞみ」は定期3本と多頻度1本の合わせて4本があるが、上り新大阪21時台発「のぞみ」は定期2本と多頻度1本の合わせて3本しかない。

下り東京発の場合には最終21時23分発「のぞみ265号」新大阪行きの3分前に多頻度「のぞみ431号」新大阪行きを運転することにより終電の混雑緩和対策を行えるが、上り新大阪21時23分発最終「のぞみ64号」東京行きは、直前の多頻度「のぞみ190/432号」が新大阪21時10分発のため多頻度運転日でも13分列車間隔が空くこととなる。定期便のみで見れば20分も空くからなおさらで、博多始発ということもあり東海道新幹線内でも指定席が満席によくなる。特に博多または岡山発となる臨時「のぞみ190号」はN700系限定運用で、山陽新幹線内はスジを見ても700系では走れない。新大阪始発となる多頻度「のぞみ432号」の場合もN700系化率が高い。これがもしN700系専用運用となれば3分の短縮は確実で、新大阪21時20分発の「のぞみ」も設定できるようになる。そうなれば最終「のぞみ64号」の混雑も緩和され、新大阪21時台発「のぞみ」の運行本数増加と平均所要時間の短縮にもつながるのではないだろうか。

6. 結び

今回2018年3月東海道新幹線ダイヤ改正では、昼間のダイヤパターン以外でも様々な変化が考えられる。今後2020年3月のN700系統一によるダイヤ改正までにどうなるのか、楽しみにしたい。