快速列車の高速列車置き換え進む 中国鉄路ダイヤ改正(2018年4月10日) 中国铁路调图

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中国鉄路総公司は4月2日、プレスリリースにて4月10日に全国規模でダイヤ改正を行うと公表した( 2018年4月10日起全国铁路将实行新的列车运行图 )。今回は第2弾として、京沪高速線以外の路線について見ていく。

同日実施の中国鉄路ダイヤ改正のうち、京沪高速線についてはこちら!

1. 山東省で大幅に増便

今回の2018年4月10日中国鉄路ダイヤ改正では、京沪高速線以外でもダイヤ改正を実施する。なお、今回のダイヤ改正では高速列車は原則4月10日に新ダイヤに切り替わったが、在来線列車は3泊4日列車もあることから4月7日から4月13日にかけて順次切り替わる。

まずは、河北省の石家荘と山東省の済南を結ぶ2017年12月28日に開業した石済客運専用線。運転本数が9往復から10往復に増加し、石家荘→済南西が最速2時間3分から1時間46分に短縮され、済南西→石家荘が最速2時間16分から2時間13分に短縮される。増発されたのは石家荘7時40分発済南西経由栄成14時38分着D1621列車と威海15時46分発済南西経由石家荘22時51分着D1624列車となる。

また済南西発着列車が9往復中5往復あり、膠済客運専線への乗り入れ(青島・威海方面)は4往復しかなかったが、今回のダイヤ改正で10往復中3往復にまで縮小しており、石済客運専線から膠済客運専線への乗り入れは4往復から7往復に大幅増発した。なお、石家荘→済南の初列車は石家荘8時00分発済南10時26分着D1611列車であったが、今回の増発で石家荘7時40分発済南10時07分着D1621列車となり、石家荘基準で初列車が20分繰り上がった。済南→石家荘の終列車が済南18時29分発石家荘21時14分着D1632列車から済南20時40分発石家荘22時51分着D1624列車となり、済南基準で2時間11分繰り下がることとなった。

次に山東州内の済南と膠州を経て青島を結ぶ膠済客運専用線。石家荘~栄成・威海・煙台へ各1往復ずつ済南西発着から延長されるほか、済南西~青島間で1往復、済南→威海で1本、威海→平原で1本の合計5往復が増発され、週末に限り済南西~威海で1往復増発される。こととなった。

済南西9時09分発青島11時56分着D9471列車がなくなる一方で、済南西11時26分発青島14時24分着D6007列車が設定される。また、青島7時28分発運城北16時47分着D1636列車が新設される一方で青島9時12分発上海虹橋16時12分着G232列車の廃止、青島15時31分発済南西18時36分着D6010列車が新設された。

一方で北京~青島間Z7直達特快列車及びZ8直達特快列車、平度~青島北間T7566特快列車及びT7567特快列車、図們~青島北間K1055快速列車及びK1056快速列車、石家荘~青島北間K1215快速列車及びK1216快速列車、済南~威海間K8261快速列車及びK8162快速列車、河澤~青島間5013普通客車快車列車及び5014普通客車快車列車、曹県~青島間5021普通客車快車列車及び5022普通客車快車列車、河澤~威海間5041普通客車快車列車及び5042普通客車快車列車が廃止となる模様だ。

2. 西部方面でも増便

 また今回の2018年4月10日中国鉄路ダイヤ改正では、西部方面でも増発を実施する。陕西省の西安と四川省の成都を結ぶ2017年12月7日に開業した西成高速線では、鄭州東9時17分発成都東15時37分着G2213列車、鄭州東19時58分発成都東経由重慶西19時27分着G2215列車重慶西11時04分発成都東経由鄭州東19時29分着G2216列車、成都東16時00分発鄭州東22時34分着G2214列車の2往復が増発され、鄭州~成都間の高速列車CRHは12往復から14往復へ増発されることとなった。

また重慶と貴州省貴陽を結ぶ2018年1月25日に開業した渝貴線では、開業と同時に旧線の川渝線から新線の渝貴線に1往復を除き振り替えたものの、CRHによる高速列車が約50往復増発したため、旧線の川渝線走行時代の快速列車を10往復削減したが、今回の2018年4月10日ダイヤ改正で快速列車が3往復復便することとなった。

そのほか華北方面では、今回の2018年4月10日ダイヤ改正より沈阳発延吉西着G8035列車、延吉西発大连北着G8130列車、大连北発沈阳着G8065列車、沈阳北発大连北着G8068列車、大连発沈阳北着G8067列車、吉林発长春着C1250列車、长春発吉林着C1233列車、丹东発东港北着D7722/1列車、丹东発沈阳着D7636列車が設定されているが、概ね既存列車の代替で大きく増発されることはない模様だ。

さらに、瀋陽7時13分発延吉西1時31分着動車列車D8089列車は鉄嶺西と四平東を通過とし、瀋陽7時12分発延吉西11時05分着の高速列車G8035列車に変更される。また延吉西11時53分発瀋陽北経由大連北17時45分着G8130列車が設定される。このうち延吉西→瀋陽間は延吉西11時55分発瀋陽11時55分着D8090列車を置き換えたものとなっている。なお、凌源~大連間K7517、K7518快速列車が削減されることとなった。

また北京周辺では、京広線邯鄲~京包線沙嶺子西間を結ぶ邯鄲発沙嶺子西行きK5238/K5239快速列車及び沙嶺子西発邯鄲行きK5237/K5240快速列車の1往復が豊沙線経由から沙河線経由に変更になったことに伴い、北京駅を経由し停車することとなり、所要時間が延びるようになったものの利便性が向上することとなった。なお他の京広線と京包線の直通列車は北京市内に停車する場合北京駅ではなく北京西駅停車としていることから、利用者視点からするとあまり統一されておらず利用しにくいようにも思える。なお、運賃に関してはこれまでも接算駅が北京南駅に置かれていたことから、経路変更に伴う値上げは4.5元(約75日本円)程度で済むこととなった。


3. 結び

 今回の2018年4月10日中国鉄路ダイヤ改正では、京沪高速線以外でも様々なエリアでダイヤ改正を実施した。今後路線拡大と需要増大に伴い年内だけでも7月と12月に大きなダイヤ改正が組まれる予定で、どのようなダイヤとなるのか楽しみにしたい。

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