臨時列車減便で運用合理化へ 東北・上越・北陸新幹線臨時列車運転(2020年12月~2021年2月冬期間)

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臨時列車減便で運用合理化へ 東北・上越・北陸新幹線臨時列車運転(2020年12月~2021年2月冬期間)

JR東日本は2020年10月16日、プレスリリースにて2020年12月~2021年2月に運転する冬の臨時列車について公表した( 冬の増発列車のお知らせ )。今回は東北・上越・北陸の各新幹線の2020年冬の臨時列車運転について見ていく。

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1. 東北新幹線は前年より削減へ

今回の2020年12月~2月冬の臨時列車運転では、東北新幹線で増発を実施する。

ただ前年までは毎週のように臨時列車を運転していたにもかかわらず、2020年冬の臨時列車運転の期間中の設定のほとんどが12月26日~1月5日の年末年始のみとなっており(ごく一部に1月9日~11日の成人の日三連休での設定あり)、まるで2020年12月1日の東北新幹線新青森延伸以前の状況にまで臨時列車の運転本数が落ち込んでいる、いや山形新幹線「つばさ」はその時も毎土休日に臨時列車の設定を行っていたから、山形新幹線に限ればそれよりも深刻と言っても過言ではなさそうだ。まあ2020年に入ってから新幹線利用客数が半減したままなのだから、定期列車だけで十分賄えてしまうのだろう。

それでは各シーズン同様、東北新幹線についてエリア別に前年同時期と比べながら見ていく。

1.1. 盛岡を通る列車の削減で運用削減へ

今回の2020年12月~2021年2月東北新幹線冬の臨時列車運転では、盛岡を通る臨時列車の削減を行う。

JR東日本盛岡支社のプレスリリースによると、今回の2020年冬の臨時列車運転では12月~2月の期間中盛岡を経由する東北新幹線「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」は期間中96本(717本減、88.2%減)の運転となっている。

今回の臨時列車運転ではお盆と並ぶ多客期である年末年始にもかかわらず仙台以北も運転する臨時「やまびこ」の増発が概ね折り返しを定期列車として運転する列車でしか設定がない。これにより5運用を削減したようだ。このほか臨時「はやぶさ」でも減便を行ったことで、2運用を削減するようだ。

そうなると2021年3月ダイヤ改正以降E5系などの新車の投入なしでE2系の廃車が進む可能性がありそうだ。




1.2. 東京発仙台行き最終「やまびこ」削減へ

また今回の2020年12月~2021年2月東北新幹線冬の臨時列車運転では、仙台を通る臨時列車の削減を行う。

JR東日本仙台支社のプレスリリースによると、今回の2020年冬の臨時列車運転では12月~2月の期間中「はやぶさ」は53本(前年比637本減、92.3%減)、「こまち」は64本(前年比157本減、71.0%減)、「はやて」は4本(前年比14本減、77.8%減)、「やまびこ」は34本(前年比173本減、83.6%減)、「つばさ」は54本(前年比297本減、84.4%減)の臨時列車を運転することとなり、「なすの」を除く東北新幹線臨時列車は期間中156本(昨年比1,070本減、87.3%減)を運転する。

毎週金曜運転だった東京22時12分発「やまびこ249号」仙台行き最終列車は秋の臨時列車運転に引き続き運休となり、金曜日の仙台への最終列車が事実上繰り上がったままだということに変わりはない。

2. 上越新幹線は前年より削減へ

今回の2020年12月~2月冬の臨時列車運転では、上越新幹線で増発を実施する。

今回の2020年冬の臨時列車運転では12月~2月の期間中上越新幹線では臨時「とき」「Maxとき」を67本運転する。これにより2運用ほどを削減しているようだ。これによりE4系の早期引退とE7系の投入本数削減を目指しているのだろう。

ただガーラ湯沢発着はほぼ例年通り運転しているため、上越新幹線全体での臨時列車の削減は少ない。

3. 北陸新幹線は着実増備にもかかわらず前年比減へ

今回の2020年12月~2月冬の臨時列車運転では、北陸新幹線でも増発を図る。

今回の冬の臨時列車運転では北陸新幹線で期間中141本(前年比412本減、74.5%減)のみの運転となる。愛称別内訳を見ていくと、「かがやき」は96本(前年比203本減、67.9%減)、「はくたか」は2本(前年比7本減、77.7%減)、「あさま」は43本(前年比202本減、79.1%減)の臨時列車を設定する。

なんと前年2019年冬の臨時列車運転ではE7系8本とW7系2本の計10本が水没して臨時列車のやりくりを付けるので精一杯だったにもかかわらず、本年はE7系を順次増備しているのに前年よりも大きく運転本数を減らしたのだ

なお臨時「かがやき」の運転枠は前回の2020年秋の臨時列車運転は8往復から7往復に減らされていたが、今回の2020年冬の臨時列車運転では8往復に戻ることとなった。


4. 結び

今回の2020年12月~2月東北・上越・北陸新幹線冬の臨時列車運転では、引き続き北海道新幹線の臨時増発が一切取りやめとなったほか、毎週金曜日運転の仙台行き最終「やまびこ249号」の運休により最終列車が繰り上がることとなった。

今後東北・上越・北陸の各新幹線でどのような臨時列車を設定するのか、見守ってゆきたい。

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