特急大雪格下げで特別快速きたみ廃止のピンチ! JR北海道石北本線ダイヤ改正予測(2025年3月予定)

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特急大雪格下げで特別快速きたみ廃止のピンチ! JR北海道石北本線ダイヤ改正予測(2025年3月予定)

JR北海道は2024年6月7日、新聞記事にて2025年3月ダイヤ改正で石北本線特急「大雪」2往復を快速へ格下げを検討していると公表した。今回はこれについて見ていく。

ダイヤ改正予測2025一覧はこちら!

1. 石北本線特急「大雪」廃止で快速格下げへ!

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正では、石北本線特急「大雪」を廃止し、快速列車2往復に置き換える。

新聞記事では検討すると言っているが、すでに沿線自治体への説明を始めていることを踏まえると特急「大雪」の廃止と快速への格下げはほぼ確実と言っていいだろう。

特急「大雪」は普通車のみ3両編成で運転しているが、2025年3月ダイヤ改正で2両編成の快速列車に置き換えワンマン運転化するとしている。これにより乗務員行路の削減で人件費を削減するとしている。JR九州日豊本線特急「ひゅうが」のように4両都市型ワンマン運転を行ってもよかったが、無人駅の多い石北本線では特急列車のワンマン化は無理だったようだ。

そもそも特急「大雪」の運転区間は旭川~網走間であるが、ほぼ同区間の旭川~北見間には特急料金不要の特別快速きたみの運行があるし、2017年~2020年には旭川発北見行き臨時快速を夜間に増発したこともある

また旭川~北見間は特急「大雪」で約2時間50分、特別快速きたみで約3時間20分と30分程度しか差がないし、特別快速きたみの所要時間が長い理由の1つに停車駅が多いことが挙げられる。このため停車駅を変えずに快速化したところで旭川~北見間を2時間程度で結べるだろう。このため旭川~網走間しか運行しない特急「大雪」は快速化しても問題ない。




ではなぜJR北海道は旭川~網走間のみ走る「大雪」を特急として設定していたのだろうか。2017年3月4日JR北海道ダイヤ改正で特急「オホーツク」4往復中2往復を旭川で系統分割、旭川~網走間のみを走る列車を特急「大雪」として分離した。旭川で連絡特急券制度を設定することでこれまでと同じ値段で利用できるようにした。このためあくまで特急「オホーツク」の代替として特急という種別を維持して特急料金を徴収することで1人当たりの収入を変えないようにしたのである。

が、さっそく状況が変わる。系統分割による特急「大雪」設定からたった半年後の2017年10月1日にえきねっとトクだ値を導入、列車ごとに割引商品を設定することとなった。特急「オホーツク」は札幌~遠軽・北見・網走間のみの利用で設定したものの、特急「大雪」は運転区間の短さから旭川~遠軽・北見・網走間で設定することにしたのだ。しかも旭川乗換で札幌まで利用することを前提に設計したことから、特急「オホーツク」では30~35%引きだったところ、特急「大雪」では50~55%引きと大きく割り引くこととしたのである。

しかもJR北海道特急では土日を含めほとんどで前日まで早割として30%以上割引商品を発売している。一応座席数制限はあるのだが、その予定座席数すら前日までに売れないのである。

結果、旭川~北見間は普通運賃4,510円のところ前日まで発売しているえきねっとトクだ値55利用で特急「大雪」が3,240円で利用できてしまうし、旭川~網走間でも普通運賃5,610円のところ前日まで発売しているえきねっとトクだ値50利用で特急「大雪」が4,270円で利用できる。しかもえきねっと割引商品は0.5%のポイント進呈付きなのでさらに16~21ポイントのおまけつきだ。つまり前日までにネット予約購入していれば快速列車より特急「大雪」の方が千円以上も安く利用できるのだ!

そうなるとJR北海道の特急「大雪」の快速への変更は、増収と車両設備簡素化による費用節減と運用合理化の3点セットを図ることができることから、会社側にメリットしかないのだ!

まあ沿線自治体としても別に石北本線特急は札幌へ直通する特急「オホーツク」1日2往復が残るので特急がすべてなくなるわけではないし、快速化により乗車券のみで利用できるようになれば短距離の日常利用で使いやすくなるので沿線自治体としても悪い話ではない。

この特急「大雪」廃止によりキハ283形運用が3運用から2運用に削減する見込みだ。




2. 特急「オホーツク」全車指定化か

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正で石北本線特急4往復中2往復が快速に格下げすることになるわけだが、ワンマン運転化と増収だけが理由だろうか。

JR北海道では前回2024年3月16日ダイヤ改正より一部の特急列車を全車指定席化しており、旭川方面特急「カムイ」「ライラック」でも自由席を縮小し指定席を増やしている。全車指定化による自由席廃止で当日利用は値上げとなったわけだが、石勝線特急「おおぞら」「とかち」では利用者が増えているほか、自由席が縮小した旭川方面特急「カムイ」「ライラック」でも利用者が増えている。そう考えると2025年3月JR北海道ダイヤ改正で全道の特急列車が全車指定席となってもおかしくない

ただ、全車指定席となってしまうと駅窓口で指定席特急券が発売ができない駅が多く車内発券も併用せざるを得ない。また気軽に乗れなくなってしまう。

このため特急は全車指定席とする代わりに、特急の一部を自由席付きの快速とすることで利便性を下げないようにしているのではないだろうか

ただ、各種主要列車時刻表は指定席を設置しないと掲載してくれないことが多い。JR北海道は全車自由席の特別快速きたみも主要特急列車時刻表に記載しているが、社外ではそうとも限らないのである。2両で運転するわけだし、快速格下げ後も指定席は設定すべきではないだろうか。




(2024.6.20 追記)JR北海道では2024年8月〜9月にかけて根室本線釧路〜根室間と釧網本線釧路〜川湯温泉間で快速を含む普通列車に指定席を設置する。座席指定料金は前年2023年の530円から値上げし840円とする。対象車種はキハ40系、キハ54形、H100形と多様で、石北本線普通列車に使用しているH100形も入っている。

H100形では2号車のうちボックス席18席を指定席として売り出すようであることから、特急「大雪」の代替となる快速列車も2号車のうちボックス席を指定席840円として売り出した方が良いのではないか。

なお、2024年時点で当日購入の場合札幌〜北見・網走間の指定席特急料金は特急「オホーツク」通しでも特急「ライラック」「大雪」を旭川で乗り継いでも3,170円だが、もし特急「大雪」から格下げした快速列車に指定席を設定する場合、特急「ライラック」と快速列車指定席の通しの料金制度はなく旭川で打ち切って計算するため、札幌〜旭川間の指定席特急料金2,360円のほかに快速列車指定料金840円がかかることから、合計3,200円となる。おいおい、特急「オホーツク」通しより高くなっているではないか。

もっとも安く行きたければ自由席に乗ればいいわけで、特急「カムイ」「ライラック」の指定席は無くなる可能性はあるけれども石北本線快速には自由席は絶対あるだろうし、石北本線快速列車は繁忙期でなければ座れるわけだからそこまで苦ではないだろう。




3. 特急「オホーツク」も大幅に時刻変更へ!

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正で特急「大雪」を快速に格下げすると言っているが、本当に特急「大雪」をそのまま快速に格下げするだけで札幌直通特急「オホーツク」に変化はないのか。

JR北海道が公表している2019年度と2022年度の石北本線特急「オホーツク」「大雪」列車別乗車人員をみると(記事最後の関連資料にリンクあり)、下り列車(北見・網走方面)で利用が少ないのは特急「大雪3号」(年によって特急「大雪1号」)で通常期であれば30人から40人程度の利用しかない。また上り列車(旭川・札幌方面)でダントツで利用が少ないのが網走17時27分発特急「オホーツク4号」札幌行きとなっている。

まあ下り列車(北見・網走方面)に関しては特急「大雪」をそのまま減便するのは妥当だろうが、上り列車(旭川・札幌方面)は最終の網走17時27分発特急「オホーツク4号」を残すより網走12時37分発特急「大雪4号」旭川行きを残した方が多くの利用者が特急に残ってくれるのだ。

しかも運用上の都合を考えても札幌から網走に送った特急型車両キハ283系をすぐ網走から札幌に返送できれば、車両点検がしやすくなり遅延による営業終了の遅延も防止できる。そう考えると特急「オホーツク4号」の快速格下げと旭川どまり化はかなり有用なのだ。

そう考えると快速格下げ対象となるのは特急「大雪1号、3号、2号」と特急「オホーツク4号」ということになりそうだ

そうなると網走から札幌への最終列車発車時刻が網走17時27分発から大きく繰り上がるのは間違いない。特急「大雪4号」に合わせるとなると網走12時37分発となるが、そのあとの運用がないのに折り返し25分でタイトに組む必要はないので網走13時~15時ごろ発、北見を14時~16時ごろに出発するようにするのではないだろうか。いずれにせよ札幌行き特急列車の最終が2時間から4時間程度繰り上がりそうだ。まあ直通の最終が繰り上がったところで特急「オホーツク4号」の代替となる網走発旭川行き快速は存続するので乗り換え込みの際数列車はそこまで繰り上がらないだろうが。

余談だが、石北本線特急では沿線団体による車内販売を行うことがあるが、その対象列車の多くが特急「大雪」となっている。もしかすると暗にこの車内販売を快く思っていないので車内販売を行うことが多い特急「大雪」を廃止したいのかもしれない。そもそも慈善活動のごとく車内販売を行うような正義を振りかざす人たちや団体が社会的コミュニケーションを十分とれるとは思えないので、けむたがられるのは車内販売を行う側にも原因はあると思うが。




4. 快速列車にH100形使用へ!

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正で石北本線特急4往復中2往復が快速に格下げとなるわけだか、その快速列車に使用する車両はどうなるのだろうか。

2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正以降、石北本線の快速列車を含むすべての普通列車は新型車両H100形による運転となっている

また昼間の特急列車を快速列車に置き換えるとなると、朝だけ運用に就き昼以降は車庫で寝ている車両を使用すれば車両運用数を変えることなく昼間も快速運用に就くことが出できる。

また廃止対象の特急「大雪」はどの列車もおおむね30人程度、多くても高々50人程度しか乗車しておらず、1両当たりの座席数36のH100形でも2両つなげれば72席確保できるので全員座ることができる。クロスシート部分も2両で36席確保できるのでほとんどの特急「大雪」格下げ快速列車でクロスシート利用が可能になるだろう。

そう考えると当然特急「大雪」から格下げした快速列車はH100形による運行になるだろうし、それに伴う車両増備も行わないだろう

ただ先述したように特急「大雪」から格下げした快速列車には普通車指定席を設けた方が良い。もしやるならJR東日本磐越西線快速あいづのように指定席のみ座席グレードを上げた改造車両を3両程度用意して連結しても伊野ではないかとは思うが。




5.特別快速きたみ廃止か!

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正で石北本線特急4往復中2往復が快速に格下げすることになる。このまま格下げしたものを反映すると旭川と北見・網走を結ぶ石北本線長距離列車は1日あたり

  • 札幌~網走間特急「オホーツク」2往復
  • 旭川~網走間快速2往復
  • 旭川~北見間特別快速きたみ1往復

となる。はて、快速が3往復も必要なのだろうか。

そもそも特急「大雪」は臨時列車で、2023年度は年間44日運休している。まあ年間365日中321日程度運転しているのでほぼ毎日運転と言われればそうだが、快速に格下げし乗車券のみで利用できるのに1日数往復しか運転しないのに長距離列車で臨時列車となると使いづらくないか。

そうなると石北本線特急から変更する快速は2往復毎日運行となるわけだが、ワンマン化するとはいえ運転日が多くなるということはそれだけ動力費がかかる。

ではこれまで特急「大雪」運休日にはどのように救済していたかというと特急「大雪」の間を走る特別快速きたみに乗せていたのだが、もし特急「大雪」から格下げする快速列車が毎日運転となれば特別快速きたみで救済する必要性がなくなる。

また特別快速きたみの利用者数は最大でも26人しかおらず、それも旭川~上川間に限るので他の区間では1日乗車人員20人を切るのである。そもそも1列車あたり20人以下というのは2016年3月26日JR北海道ダイヤ改正での普通列車削減選定対象基準に入るし、もし廃止しても前後の特急「大雪」から変更した快速列車に乗ればこれまでと同じ運賃で乗車できるので影響を小さくすることができる。そして特別快速きたみの運行する旭川~北見間の快速移動ができなくなるわけではないし、廃止になってもむしろ1往復増加する。

そう考えると特急「大雪」の快速格下げの目的は、車両運用合理化と値上げのほかに特別快速きたみの廃止も兼ねているのではないだろうか

そうなると今回の特急「大雪」の快速格下げで特別快速きたみ1往復が廃止になってもおかしくはないだろう




6. 快速化で停車駅増加と普通列車を再編へ!

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正では石北本線特急4往復中2往復が快速に格下げすることになるが、普通列車との再編で普通列車の減便も図る可能性がある。

JR北海道では北海道新幹線が開業した2016年3月26日ダイヤ改正で普通列車を79本減便した。この削減対象となったは1列車あたりの利用者数20人未満の列車であり、往復で削減できる列車を中心に多数減便を図った。このため今後も1列車あたり利用者数20人未満の列車は廃止となる可能性がある。

まずは上川~遠軽間。特急以外では特別快速きたみ1往復と普通列車1往復、ほか区間運転の普通列車が行きかうだけだが、特別快速きたみ1往復と普通列車1往復はほとんどが乗車人員10人以下の列車である。しかも利用の少ない駅を根こそぎ廃止したため特別快速きたみも上川~遠軽間は瀬戸瀬しか通過駅がない状態である。

そうなると特急「大雪」から快速に変更する列車2往復も上川~遠軽間は特別快速きたみや普通列車とほぼ同じ停車駅設定にならざるを得ないため、普通列車の代替ができる。そう考えると上川~遠軽間の普通列車昼間の1往復は廃止となるだろう




また石北本線特急「オホーツク」「大雪」ともに北見で乗客の半数が降りてしまうので、北見~網走間はどの列車も20人程度しか乗車していない。

実際競合する札幌~北見~網走間の高速バスドリーミントオホーツク号も、1日9往復中3往復が北見止めとなっている。2019年までは早朝深夜の1往復を除き全便網走発着だったが、北見で半分程度降りてしまうため昼間も削減したのだ。

これを踏まえるに、石北本線特急「大雪」から変更する快速2往復も北見~網走間は前後の普通列車と統合して減便を図ってもおかしくない。

ただ、今回の特急「大雪」から変更する快速はあくまで特急列車からの変更であることを踏まえると、特急列車の代替を可能な限り行えないといけない。そうなると快速格下げから2年~10年程度は停車駅は大きくは変えず、2027年以降に北見~網走間やそのほかの区間で普通列車と統合して停車駅を徐々に増やしていくのではないだろうか。


結び

今回の2025年3月JR北海道ダイヤ改正では、石北本線特急「大雪」を快速に変更することで大規模な運用合理化と値上げを図ることで大規模なダイヤ改正を実施する見込みだ。

今後JR北海道でどのようなダイヤ改正を実施していくのか、見守ってゆきたい。

ダイヤ改正予測2025一覧はこちら!

関連資料 – 特急大雪の快速化検討 25年3月にJR北海道 乗客数低迷、コスト減へ – 北海道新聞

関連資料 – 2019年度列車別乗車人員 – JR北海道

関連資料 – 2022年度列車別乗車人員 – JR北海道

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