京阪電鉄は2022年6月26日、プレスリリースにて2023年8月26日にダイヤ変更を行うと公表した( 2023年8月26日(土)初発から京阪線のダイヤを変更します )。今回はこれについて見ていく。
1. 「ライナー」増発と停車駅増加へ!
今回の2023年8月26日京阪電鉄ダイヤ変更では、2021年9月25京阪電鉄ダイヤ変更以来約1年9か月ぶりに京阪線でダイヤ変更を行う。
今回のダイヤ変更では全車指定制列車「ライナー」の平日朝の停車駅を拡大し、「ライナー」の一部が香里園、寝屋川市に停車するようになる。これにより寝屋川市内からも平日朝に着席保証通勤ができるようになる。
また樟葉8時19分発淀屋橋行きを増発し、平日朝の区間運転「ライナー」を増発する。
もはや平日朝の「ライナー」は全車指定席特急というより全車指定席快速急行といった方がいいのかもしれない。
また平日夜間は淀屋橋17時33分発出町柳行きと淀屋橋18時36分発出町柳行きの2本の「ライナー」を増発しおおむね30分間隔で「ライナー」を設定するほか、出町柳17時55分発淀屋橋行き「ライナー」を設定することで平日夕方に大阪方面行き「ライナー」を設定することとなった。
一方淀屋橋21時00分発出町柳行き「ライナー」を廃止する。
なお平日夜間の「ライナー」は淀屋橋~出町柳間の全区間運転しかないほか、停車駅も絞っているため引き続き全車指定席の特急という扱いなのだろう。
2. 昼間一部で準急減便へ
また今回の2023年8月26日京阪電鉄ダイヤ変更では、平日13時台~14時台の準急のうち毎時2本を減便する。
そもそも前回の2021年9月25日京阪電鉄ダイヤ変更まで昼間は特急毎時6本、準急毎時6本、普通毎時6本であったが、すべて毎時4本ずつに減便するのではなくそこから快速急行毎時2本を追加したのは阪急京都線との競合でプレミアムカー連結列車を毎時6本設定したかったためと言われている。そのため本来快速急行毎時2本は昼間は必要がないため減便してもよいのだが快速急行は他社競合の関係で減便できないため同本数の準急を削減することとした。
とはいえ今回の準急減便は平日昼間にしては利用が少ない時間帯の13時台~14時台のみだし快速急行は寝屋川市以西では準急とほぼ同一であるから、毎時4本の速達列車は確保されている。昼間の一部時間帯の減便はJR京都線普通でも行われていることであり、毎時6本程度の速達列車を確保するほどの需要の確保が精いっぱいの関西大手私鉄の中では京橋基準で毎時8本の速達列車は用意しているわけで、この程度の減便なら問題はない。
なお救済として普通毎時4本中毎時2本が出町柳発着に延長するため、枚方市~出町柳間の特急通過駅では昼間毎時4本の乗車チャンスは保たれる。
3. 早朝深夜の減便で合理化へ
また今回の2023年8月26日京阪電鉄ダイヤ変更では、早朝深夜に減便を図る。
淀5時06分発普通出町柳行きを廃止するほか、三条5時52分発準急淀屋橋行きを淀6時21分発に短縮する。
また出町柳5時41分発普通中之島行きを三条5時46分発普通中之島行きに短縮する。神宮丸太町の救済として出町柳5時34分発全車自由席快速急行淀屋橋行きを三条まで普通とし神宮丸太町に増停車、三条からは全車自由席特急に格上げし三条発時刻を5時37分発から5時40分発に繰り下げる。なお快速急行から特急への格上げに伴い枚方市→京橋間がノンストップとなるが、救済として枚方市で準急淀屋橋行きに連絡することで救済する。
このほか出町柳平日18時台発の快速特急洛楽と快速急行を統合し特急とする。
このほか土休日朝7時台~10時台に運転している区間急行淀屋橋行きが5ほんから1本に大きく減便している。この時間帯は普通列車が平均10分間隔(毎時6本)で運転している時間帯なので昼間の13~17分間隔(毎時4本)より多く設定していることから、土休日朝は区間急行がなくても普通列車10分間隔で十分さばけるだろう。
なお今回のダイヤ改正では平日朝夕は目立った運転本数の変化はなさそうだ。
5. 結び
今回の2023年8月26日京阪電鉄ダイヤ変更では、全車座席指定制列車「ライナー」の一部が香里園と寝屋川市に増停車するようになったほか、増発することにより平日夕方に出町柳発淀屋橋行き「ライナー」を設定することとなった。
一方で平日昼間の一部や早朝深夜に減便を図り、引き続き合理化を図っている。
今後京阪電車でどのようなダイヤ変更を実施するのか、見守ってゆきたい。
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