恐れていた!快特の縮小宣言! 京急電鉄ダイヤ変更(2021年10月18日)

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恐れていた!快特の縮小宣言! 京急電鉄ダイヤ変更(2021年10月18日)

京急電鉄は2021年9月15日、プレスリリースにて10月18日にダイヤ変更を行うと公表した( 久里浜線(京急久里浜~三崎口駅間)一部ダイヤの変更について )。今回はこれについて見ていく。

1. 久里浜線減便で快特縮小へ

今回の2021年10月18日京急電鉄ダイヤ変更では、久里浜線で列車の減便を行う。

京急電鉄では原則運転時刻を変更する際にはダイヤ改正と称するが、今回はダイヤの変更に表記をとどめている。これは行先変更を伴うものの運転時刻の変更は久里浜線内に留まること、昼間の減便のみでほかの時間帯には影響が小さいことなどがあるのだろう。

今回対象となるのは京急久里浜~三崎口間の平日昼間11時~15時ごろの10往復20本となっている。これにより平日昼間は一部時間帯で10分間隔(毎時6本)から20分間隔(毎時3本)に半減し、輸送力が50.0%減少することとなった。

ただ久里浜線の昼間の列車は快特しかないため、快特が縮小することとなったのだ




ただ久里浜線京急久里浜~三崎口間は平日夕ラッシュ時どころか一番利用が多い平日朝ラッシュ時も8両編成毎時6本での運転である。そう考えると昼間に平日朝ラッシュ時と同じ8両編成毎時6本の運転があるのは明らかに供給過剰であり、毎時4本ないし毎時3本に減便しても座れなくなるなんてことはない。

ただ1つ気になるのは、時刻と行先を見る限り三崎口発着で残るのは主に都営浅草線に直通する3ドア車なのだが、運転時刻は原則都営浅草線に乗り入れない2ドアの2100形のものが多いのである。そう考えると京急久里浜で三崎口行きの3ドア車が京急久里浜止まりに短縮した2ドア車の連絡を待ってから発車する可能性が高い

ただ、減便しても京急久里浜での停車時間が増えるだけなので、昼間の運用数に変わりはない。つまり削減が期待できるのは電気代がほとんどで、あとはわずかな線路修繕費の縮小くらいである

なお土休日は三浦半島観光を阻害しないようにするためか、減便は行わない。とは言ってもそもそも混んでいないので減便しても問題ない気はするが。




2. 今後も減便は加速するのか

では今後京急電鉄ではさらに減便を加速するのだろうか。

そもそも久里浜線京急久里浜~三崎口間の昼間の減便は2011年の節電ダイヤの際にも行っていたため、約10年ぶりの実施となる。この節電ダイヤの際には当時まだ運転があった京急川崎~金沢文庫間の普通毎時3本が運休となり、運休したままその後のダイヤ改正で新逗子発着のエアポート急行を毎時3本から毎時6本に倍増した。つまり当時は京急川崎~金沢文庫間は昼間快特毎時6本、エアポート急行毎時3本、普通毎時6本で運転していたことになり、2021年時点のダイヤと比べるとエアポート急行が毎時3本少なくなっている。

ただエアポート急行は横浜~逗子間でJR横須賀線と競合しているほか、横浜~上大岡間での快特の混雑分散も担っているためエアポート急行の減便はかなり厳しいのではないか。

そう考えるとそもそも人口が減少していてこのご時世でさらに利用が減っている横須賀市内・三浦市内での減便を図る可能性がある。そもそも横須賀市内にはJR横須賀線こそ通っているもののはっきり言って京急は相手にしていないレベルなので、横浜・品川まで先着毎時6本があればJRに逃げることはまず考えにくい。また普通列車も昼間に混んでいるのは東京都区内と金沢八景~追浜間くらいだ。そう考えると、特急停車駅の追浜・汐入は昼間に毎時6本の乗車チャンスは必要だが、それ以外の特急通過駅は毎時3本あれば十分運べてしまう。地域輸送性を考えても昼間毎時3本はJR横須賀線と同一なので利便性を完全に欠くとまでは言えない。

そう考えると、昼間の快特毎時6本のうち毎時3本を平日朝ラッシュ時の旧通勤快特のように金沢文庫以南で特急に格下げし、その分普通毎時3本を金沢文庫~浦賀間で減便しに行ってもおかしくはないのではないだろうか。もしそうなれば追浜・汐入から昼間に横浜・品川方面へ直通する列車が復活するほか、横須賀市の中心部の一角を形成する汐入に関しては追浜まで途中停車駅がないため6分程度の所要時間短縮につながる。そう考えると普通を毎時6本のまま残すよりも毎時3本を特急化したところであまり利便性は変わらないと思うのは私だけだろうか。

このほか、羽田空港発着の快特・エアポート快特はこのご時世で空気輸送も甚だしいのだが、減便はなさそうだ。


3. 結び

今回の2021年10月18日京急電鉄ダイヤ変更では、久里浜線での列車減便を行うこととなった。

今後京急電鉄でさらに昼間の列車縮小を行うのか、それとも今回の減便分は復帰することはあるのか、見守ってゆきたい。

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