JR東日本は2025年6月18日、6月19日以降の山形新幹線「つばさ」の運転計画について原則福島~山形・新庄間で折り返し東北新幹線に乗り入れないと公表した。今回はこれについて見ていく。
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1. 新型車両E8系車両点検で山形新幹線「つばさ」福島のりかえへ!
今回の2025年6月19日以降山形新幹線臨時列車運転では、6月17日の試運転中の新型車両E8系車両不具合が発生、同日この試運転と合わせE8系新幹線4本が故障したことからE8系新幹線の単独運転を取りやめるに至った。
不幸中の幸いは、まだ全列車を新型車両E8系で置き換えておらず半分程度従来のE3系が残っていたことである。このため従来のE3系新幹線でほとんどの「つばさ」をまかなう必要が生じたことから定期列車の半数程度しか運転することができなくなり、6月18日は山形新幹線「つばさ」のうち16往復中8往復のみ運転、6月19日以降は山形新幹線「つばさ」を原則福島~山形・新庄間でしか運転せず福島から東京方面へは東北新幹線「やまびこ」に乗り換えする形とした。
ただE3系新幹線は新型車両E8系新幹線の投入により順次廃車していることから半数程度しか運用を確保できなかったほか、福島~山形・新庄間でも一部列車が運休、福島~山形間では定期列車16往復中14往復、山形~新庄間では定期列車8往復中7往復の運転としている。これにより福島~山形~新庄間での運休本数を最小限にしている。よって6月18日に運転した福島~米沢間ノンストップ列車2往復の運転はない。
また東京乗り入れ列車は1日1往復程度しか設定せず、運用繰りの都合で毎日どの列車が東京乗り入れになるかは日替わりである。このため原則福島で10両の東北新幹線「やまびこ」と乗り換えになるだろう。まあ東北新幹線「やまびこ」のうち仙台発着列車は空いているのでE5系10両のまま増車せずともたいてい運びきれるし、E8系新幹線のうち故障していない7本は10両編成のE5系新幹線と併結すれば運転させることはできるようなので、東京〜仙台間運転の東北新幹線「やまびこ」のうち2往復〜3往復程度はE5系+E8系の17両運転を行うようだが。
かくして、2025年3月にはE3系やE6系などのミニ新幹線が併結できなくなったと言って福島や盛岡で東北新幹線とのりかえ必須化したが、今回はE8系新幹線が単独運転できなくなったとしてE3系だけで補うために福島のりかえ必須化するとは。
というか、今回は秋田新幹線「こまち」用E6系新幹線は無問題だし、臨時列車用の運用が多いので多客期でなければ4本〜6本程度余っているのだ。2025年6月11日に山形新幹線新庄まで試運転で乗り入れているんだからE6系「つばさ」を東京〜山形・新庄間で運転すればいいと思うのだが、ダメなんですかね。
2. わかるにくすぎるJR東日本の案内に山形県がブチ切れ時刻表自主製作!
今回の2025年6月19日山形新幹線臨時列車運転に際し各種案内をしているが、なによりJR東日本の案内が分かりにくすぎることだ。
JR東日本ではどの列車をどの区間運休するかを書いている。これはきっぷの払い戻し対象かどうかを見極めるためだが、利用者が知りたいのはどの列車が動いているかである。運休列車と区間しか書いていないJR東日本の情報は非常に分かりにくくて見にくいし、明らかに社員向けで乗客向けではないのである。乗客のことを全然考えられていないと言っても過言ではない。
これにしびれを切らして山形新幹線開業に際し改軌工事費用を負担した山形県庁が山形新幹線の運転列車時刻表を自主製作するに至っている。もう山形県に見かねられてんぞJR東日本。
JR東日本は東京駅空中権買取や並行在来線の分離による別会社化、鉄道駅バリアフリー料金制度だの大金をはたいてさんざん国にロビー活動をして思うがままに動かしてきたくせに、2020年に大幅減収してからは国に泣きついて実質無利息社債3年もの300億円を発行し銀行などの金融機関に買ってもらった一方で、カネがなくなったくせにプレスリリースでロビー活動同様の自分のやりたいことを言いふらす。しかも今度は運賃を値上げさせてくれ。どのツラ下げて言ってんだ。
無能な奴はカネの切れ目は縁の切れ目。そんな殿様商売してきたからどんどん逃げられて敬遠されてきれいるんじゃないかいJR東日本。無能な金のないやつは助けてくれないよ。金貸したって回収できないもん。あばよJR東日本。
3. 結び
今回の2025年6月19日JR東日本臨時列車運転では、新型車両E8系新幹線の同時故障で運用できなくなったことから廃車が進んでいた旧式のE3系のみでできる限り運転、山形新幹線「つばさ」を原則福島~山形・新庄間のみの運転とし福島で東北新幹線「やまびこ」に乗り換えさせることで山形県内の運転本数を極力確保することとした。
一方でJR東日本の殿様商売が目立つ形となり、山形新幹線開業に際し資金を拠出した山形県庁に呆れられる始末である。もうJR東日本に信頼なんてできなさそうだ。
今後JR東日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
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