博多直結と新型車両3000A系導入で増発と西鉄アクセス向上へ! 福岡市営地下鉄七隈線延伸に伴うダイヤ改正予測(2023年3月予定)

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博多直結と新型車両3000A系導入で増発へ! 福岡市営地下鉄七隈線延伸に伴うダイヤ改正予測(2022年度予定)

福岡市交通局は2021年7月1日、プレスリリースにて2022年度延伸予定の地下鉄七隈線し設置する新駅の名称を決定した( ≪七隈線延伸事業≫ 新駅の名称が決定しました‼ )。また福岡市交通局は2021年7月1日、プレスリリースにて地下鉄七隈線に新型車両を投入すると公表した( ≪七隈線延伸事業≫ 新車両が決定しました‼ )。今回はこれについて見ていく。

1. 路線延伸により西鉄アクセス改善と新型車両3000A系投入へ!

今回の2023年3月27日予定の福岡市交通局ダイヤ改正予測では、地下鉄七隈線を延伸する。

今回延伸するのは博多~天神南間の1.6km、2駅間となっている。中間駅は櫛田神社前に決定し、博多~天神南間の所要時間は4分となる見込みだ。

当初は2020年度の開業を目指していたのだが、トンネル掘削中に街中で陥没事故を起こしたため工事を一時中止せざるを得なくなった。そのため開業が2022年度に延びることとなった。

この延伸により博多から地下鉄七隈線沿線へ向かうには地下鉄経由の場合10分程度所要時間を短縮するほか、乗り換えがなくなる。

また博多から天神地区へのアクセスも地下鉄空港線天神駅利用と地下鉄七隈線天神南駅利用の2つに増える。所要時間は地下鉄空港線が6分なのに対し地下鉄七隈線は4分と短いことも踏まえると、博多から市役所及びソラリアから南へ向かう場合には地下鉄七隈線を使った方が便利である。

また地下鉄空港線天神から西鉄福岡(天神)までは地下道や駅ビルを長く歩かなくてはならないが、地下鉄七隈線天神南は西鉄福岡(天神)の南口からすぐなので西鉄への乗り換え時間も地下鉄七隈線経由の方が便利だ。しかも地下鉄七隈線は天神南のほか西鉄全列車が停車する薬院でも乗り換えられるほか、博多〜薬院まで2.8kmに短縮し初乗り210円で向かえるようになる見込みのため、天神南乗り換えと同額または西鉄1区分安い運賃で向かうことができるところもある。そう考えると博多から西鉄に乗り換える際には地下鉄七隈線を経由した方がはるかに便利である。つまり地下鉄七隈線は博多から西鉄を利用するのに非常に便利な路線となる

なお地下鉄七隈線の延伸により地下鉄空港線との乗り継ぎ駅は天神南から博多に移す見込みだ。

今回の延伸に合わせ3000系をマイナーチェンジした3000A系を4本投入する。もっとも現在地下鉄七隈線を運行している3000系は2006年から営業運転を始めておりその間に車両増備が一切なかったことを考えると、15年ぶりの新車がマイナーチェンジするのは至極当然だろう。ただ地下鉄空港線・箱崎線のように1000系とは別に新たに2000系を置くのではなく、あくまで3000系の名称をそのまま使うこととなった。

地下鉄七隈線は平日朝ラッシュ時は最短3分45秒間隔なので増発しないのであれば2本の増備だけで良かったはずだ。しかし純粋増発分より2本多い4本投入したということは平日朝の増発を行うのは間違いなさそうだ。では地下鉄七隈線でどのようなダイヤ改正を行うのか、予測していこう。




2. 車両増備で平日朝ラッシュ時に増発へ!

今回の2023年3月27日の福岡市交通局ダイヤ改正では、地下鉄七隈線の延伸に合わせ全線でダイヤ改正を行う。

ふつう路線延伸を行う際には郊外部への延伸が多く、そもそも終着駅付近からバス連絡だったものを中心部まで直通させることを目的としているため、本来であれば既存区間の増発はあまりないことが多い。

しかし地下鉄七隈線の場合、開業後も博多~七隈線沿線で西鉄バスがひっきりなしに走っている。今回の路線延伸で地下鉄七隈線が博多まで延伸すればこれらの西鉄バス利用者を移すことができることから、大きな利用客増加が見込める。

2021年現在平日朝ラッシュ時は3分45秒間隔運転を行っているが、西鉄バスの利用者分が動くとなると2分45秒間隔運転は欲しい。ただ今回のダイヤ改正で15運用から19運用に拡大しても2運用分は延伸分で相殺されてしまうため平日朝ラッシュ時の増発は2往復が限界である。

そうなると最短3分45秒間隔運転時間帯の拡大または最短3分30秒間隔運転への短縮しか見込んでいないようだ。2018年度の混雑率が121%あったにもかかわらず2020年度には102%にまで下がったことを考えると、このご時世で2020年から利用者が減ってしまいそこまでの列車が必要ないということになったからだろう。




ただこれ以上の増発は4両編成のままでは厳しい。2021年現在ミニ地下鉄での最短運転間隔は横浜市営地下鉄グリーンラインの3分15秒間隔だからだ。もっとも福岡市交通局では地下鉄空港線で3分間隔運転を行っているのでできそうではあるのだが、ホームを全面に使う6両化を図った方が良いと思うのは気のせいだろうか。

3. 平日夕ラッシュ時は増便の可能性あるも昼間は据え置きか

また今回の2022年度実施の福岡市交通局ダイヤ改正では、地下鉄七隈線で平日夕ラッシュ時の増発を図る可能性はある。

2006年の開業以来15年以上経つが、平日夕ラッシュ時は6分間隔(毎時10本)、平日昼間は7分30秒間隔(毎時8本)のまま変わりはなく昼夕輸送力比は80.0%となっている。このことから昼間はこのご時世による利用減の前からやや空いていることになる。

そうなると今回の博多延伸で西鉄バスから旅客が移ったとしても空席がそこそこある昼間の増発は考えにくく、7分30秒間隔(毎時8本)での運転を続ける可能性が高そうだ。

ただ平日朝ラッシュ時に2往復増発することを考えると、平日夕ラッシュ時は毎時10本から毎時11本程度への増発はあるかもしれない。




4. 初終電改善で新幹線接続改善へ!

また今回の2023年3月27日の福岡市交通局ダイヤ改正では、地下鉄七隈線で初終電を改善し新幹線接続が改善する。

これまで地下鉄七隈線沿線から博多に向かうには天神南で地下鉄空港線に乗り換えるか西鉄バスで直接向かうかの2つがあるが、早朝・深夜は西鉄バスの運行がないため博多に向かうには天神南で地下鉄空港線に乗り換えるほかない。しかし今回の延伸で地下鉄七隈線沿線から七隈線で博多まで直通して利用できるようになることから、早朝・深夜を含め大幅な接続改善が見込まれる。

まずは初電。これまで橋本5時30分発初電天神南行きを利用しても博多に到着するのは6時20分、天神乗り継ぎを少し短くしても6時09分到着であるが、今回の延伸で橋本5時30分発の初電で博多に6時00分に到着できるようになり、新大阪・東京方面の一番列車である山陽新幹線博多6時15分発「のぞみ2号」東京行きや博多6時10分発九州新幹線「つばめ307号」鹿児島中央行き一番列車にも連絡ができるようになりそうだ。

このほか地下鉄七隈線では終電は始発駅24時00分発としていることから、天神南→橋本間では終電が4分繰り下がる可能性が高い。これにより博多から七隈線各駅への終電は博多23時38分発天神南乗り継ぎから博多24時00分発に22分繰り下がる見込みだ。これにより山陽新幹線最終「のぞみ64号」博多行きから地下鉄七隈線各駅に連絡できるようになる見込みだ。




5. 地下鉄空港線・箱崎線で調整は行うのか

また今回の2023年3月27日の福岡市交通局ダイヤ改正では、地下鉄空港線や箱崎線で調整を行うのだろうか。

そもそも博多から地下鉄七隈線沿線に地下鉄だけで向かうには地下鉄空港線で天神に向かう必要がある。このため地下鉄空港線から地下鉄七隈線に乗り換える需要は一定数いるのだが、今回の地下鉄七隈線博多延伸をすることで地下鉄空港線から地下鉄七隈線に天神で乗り換える人は大きく減るはずだ。

ただ、平日朝ラッシュ時の地下鉄空港線の最混雑区間は大濠公園→赤坂間であり、天神〜博多間は含まれていない。このため今回地下鉄七隈線が博多まで延伸したところで最混雑区間の混雑は変わらないはずだ。

ただ、このご時世で地下鉄空港線でも利用客が大きく減っており、混雑率も2018年度には142%だったものが2020ねんどにはあ115%に大きく落ちている。

しかも地下鉄空港線・箱崎線では1000系の老朽化に伴い置き換えを計画している。1000系は6両編成18本があるが、もし運用数を減らせれば18本で置き換えなくてはならないところを16本程度で済む可能性があり、車両製造費とランコストを抑えることができる。

このため、地下鉄七隈線の博多延伸自体は地下鉄空港線の最混雑区間の混雑緩和には関係ないのだが、このご時世で利用客が大きく減ったこと、地下鉄七隈線延伸による乗務員行路の増加を極力抑えるために、地下鉄七隈線の博多延伸時またはその数か月前に地下鉄空港線・地下鉄箱崎線で平日朝夕を中心に減便を図る可能性がありそうだ。

(2022.8.31追記)地下鉄七隈線の延伸は、2023年3月27日に決定しました!


6. 結び

今回の2022年度実施予定の福岡市交通局ダイヤ改正予測では、地下鉄七隈線の延伸により車両増備を図るほか、平日朝ラッシュ時の増発を行う見込みだ。

今度福岡市交通局でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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