新車追加投入にむけ減車も増発へ! 一畑電車ダイヤ改正(2022年10月3日)

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新車追加投入にむけ減車も増発へ! 一畑電車ダイヤ改正(2022年10月3日)

一畑電車は2022年9月2日、プレスリリースにて10月3日にダイヤ改正を行うと公表した( 令和4年10月3日(月)平日ダイヤ改正の実施について )。今回はこれについて見ていく。

1. 回送電車の旅客化で増発へ!

今回2022年10月3日一畑電車ダイヤ改正では、2021年10月1日一畑電車ダイヤ改正以来約1年ぶりにダイヤ改正を行う。

今回のダイヤ改正では、平日のみダイヤ改正を行う。

朝夕の回送列車2往復4本を旅客化し、急行として運転する。今回増発するのは川跡9時06分発急行電鉄出雲市行き、電鉄出雲市18時39分発急行平田行き、出雲大社前19時21分発急行平田行き、松江しんじ湖温泉20時10分発急行平田行きとなっている。これらの増発する列車はそもそも基本的に全駅通過の回送列車の旅客化であることから、通過駅のある急行として運転するだけでもありがたいことだろう。

ただ今回のダイヤ改正では昼間の松江しんじ湖温泉~電鉄出雲市間の普通約1時間間隔のうち3本中1本、3往復6本を急行に格上げすることで所要時間短縮を図る。もっとも乗務員行路の削減が目的なのだろうが、急行通過駅にとっては乗車チャンスが3往復bン減ることになる。

2000年以降地方ローカル線では各地域にてアンケートを行い運転時刻などを決めることも多くなってきているが、たいていの場合「各駅停車化による通過駅利便性の向上」が挙げられることが多い。このためJR西日本芸備線では快速みよしライナーのうち昼間の列車を普通列車に格下げして昼間に各駅で毎時1本以上の乗車チャンスを確保してきたこともある。

そんな中全運転本数を変えないとはいえ普通の急行格上げに伴う急行通過駅の利便性低下は避けられないだろうし、一部は下校時間帯の15時以降にもかかっている。そう考えると利便性の低下は避けられなさそうだ。




2. 新車導入に向け両数削減も増発へ!

今回2022年10月3日一畑電車ダイヤ改正では、平日朝ラッシュ時に運転する特急スーパーライナーを減車する。

一畑電車では2024年~2025年に元京王5000系の2100系と5000系2両編成5本を新型車両7000系1両編成4本で置き換える予定だ。1本減るものの減車に伴い緻密な需要調査をしており、置き換え対象のうち4運用は2両から1両への減車に耐えられるが、1運用のみ2両での運転が必須とされている。

そこで今回のダイヤ改正で電鉄出雲市7時17分発特急スーパーライナー松江しんじ湖温泉行きを本来2両のところ着席しやすくするために所定の2両より増結して4両(車両点検時に3両)で運転しているが、今回のダイヤ改正より2両に減車することにより、2両編成1運用浮かせるようだ。

2025年までの一畑電車車両更新で1両編成に減車可能な列車の置き換えが終了し、一畑電車を走行する車両は元東急の1000系と新造投入した7000系の2車種に絞られる見込みだ。

次回以降の車両更新は原則2両編成を中古車両で2両編成のまま置き換える可能性もあるが、1963年より製造した元京王5000系を60年程度使っていたことを考えると、1988年に登場した元東急1000系を60年使用する可能性も十分考えられる。そうなった場合次回の置き換えは2048年頃と25年も先になる。

その頃には島根県でさらに過疎化が進み、人口が減少するのは間違いないし、2045年には2020年と比べ約20%も人口が減少すると見込まれている。そうなると25年後には2両から1両に減車しても良い運用がさらに増えていてもおかしくはないだろうし、場合によっては廃線の選択肢も出るかもしれない。


3. 結び

今回2022年10月3日一畑電車ダイヤ改正では、平日朝ラッシュ順天の特急スーパーライナーの減車を図る一方で、昼間の速達化や回送列車の旅客化を図ることで増発することとなった。

今後一畑電車でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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