201系置き換え加速も減便か JR西日本大阪環状線・阪和線・大和路線ダイヤ改正予測(2022年3月予定)

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201系置き換え加速も減便か JR西日本大阪環状線・阪和線・大和路線ダイヤ改正予測(2022年3月予定)

JR西日本は2021年5月19日、社長会見にて2022年3月にダイヤ改正の実施し減便を検討すると公表した( 2021年5月社長会見 )。今回はこれから2022年3月のJR西日本ダイヤ改正のうち大阪環状線・阪和線・大和路線について予測していく。

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1. 大阪環状線では本数据え置きか

今回の2022年3月JR西日本近畿統括本部ダイヤ改正では、大阪環状線で減便が見込まれる。

まずは平日朝。国土交通省の混雑率調査では2019年度から2020年度にかけて各線で大幅に利用者が減っているのだが、大阪環状線に限りほとんど変化がない。具体的には内回りは75%から73%にしか下がっていないし、外回りに至っては108%から109%に上がっている始末である

そう考えると混雑率の変化からだけで見れば大阪環状線およびそれに直通する列車に限れば、減便は一切行わない可能性も考えられる。

ただ、駅の乗降客数を見ると鶴橋駅の乗車人員が2019年度には97,952人/日いたにも関わらず2020年度には67,340人/日にまで31.2%も減っているのである。そう考えると2021年度も2019年以前と比べて10%以上は利用客が減っているとすると

ただ、考えられそうなものが2つ。1つは大阪環状線での終電繰り上げ。2021年8月の臨時ダイヤ実施の際に大阪環状線で終電をほぼ一周分繰り上げたことを考えると、大阪環状線の終電繰り上げが最有力なのではないだろうか。

もう1つは西九条~天王寺間での昼間の減便。大阪環状線は昼間は全線で毎時12本の運転があるが、平日夕ラッシュ時は天王寺~大阪~西九条間は毎時16本の運転があるのに対し西九条~大正~天王寺間は昼間と同じ毎時12本しか運転がない。このため昼夕輸送力比を考えても2019年以前の時点で西九条~大正~天王寺間は昼間毎時8本で十分足りるのである。

そうなると、環状線の周回普通電車毎時4本を削減し、大和路快速を芦原橋と今宮に追加停車すれば西九条~大正~天王寺間を毎時8本に削減できそうだ。ただこれでは大和路快速の大阪環状線内での通過駅が野田のみになってしまうため、大和路快速を大阪環状線内全駅停車にする可能性は十分ありそうだ

また西九条~大阪~天王寺間では減便の救済としてJRゆめ咲線の列車を線内折返しから天王寺始発終着に延ばせば、終日に渡り大阪からユニバーサルスタジオジャパンへの直通列車を設定すると大いに宣伝できるようになる。そう考えると西九条~大正~天王寺間の減便と大和路快速の大阪環状線内各席停車化は十分考えられそうだ。




2. 阪和線の減便は朝が中心か

次に阪和線。混雑率は2019年度には快速で106%、普通で103%あったものが2020年度には快速で87%、普通で95%にまで下がっている。しかも最混雑時間帯がやや繰り上がりオフピーク時間帯に移動していることから平日朝の一番運転本数が多いピーク時にはさらに混雑率は低下しており、ピーク時を中心に減便を行う可能性が極めて高い。

現在阪和線では平日朝ラッシュ時ピーク時に快速毎時13本、普通毎時7本を運転しているが、これを快速毎時12本及び普通毎時6本に減便する可能性は十分考えられるし、さらに快速を削減し毎時10本程度にまで減らす可能性も十分に考えられる。もし平日朝ラッシュ時に快速毎時12本、普通毎時6本に削減すれば4両編成3本を浮かせることができ、他線区への転出も行うことができる。

阪和線日根野~和歌山間で輸送密度が最大の隣駅間輸送密度を誇る日根野~長滝間では2015年度の特急「くろしお」を除いた輸送密度が32,688人/日・往復となっており、昼間毎時9両、平日夕ラッシュ時毎時13両あれば十分運びきれる。しかも夕ラッシュ時に日根野~和歌山間で通過運転を行う天王寺始発終着の快速は和泉砂川で紀州路快速を抜かすので、和泉砂川~和歌山間は平日夕ラッシュ時でも4両編成毎時4本で十分運べることは明らかなのである。そう考えると天王寺始発終着の平日・土休日夕ラッシュ時の快速のうち和歌山まで行く快速毎時2本を日根野止めに短縮し増解結をやめれば、大幅なコストダウンになりそうだ。また平日朝ラッシュ時の和歌山県内発の大阪方面直通列車が日根野始発に短縮してもおかしくなさそうだ。

また土休日朝ラッシュ時の紀州路快速の日根野~和歌山間通過運転列車の一部格下げによる普通電車の運転区間短縮も図ればさらなる費用節減と特急誘導が狙えそうだ。

ただ南海高野線が2021年時点で昼間に難波~堺東間で先着毎時10本の列車を運転していることを考えると、今後減便を図るとしても先着毎時8本は確保する可能性が高いことから、阪和線も天王寺~堺市~鳳間の快速と区間快速合わせて昼間毎時8本運転から減便するとは考えにくい。

また平日夕ラッシュ時に天王寺始発の快速毎時4本を8両から6両に減車して区間快速に格下げしたり、普通を毎時5本のまま日根野方面行から鳳行きに短縮するほか6両から4両に減車することまではしないのではないだろうか。




3. 大和路線で平日朝の快速を削減か

次に大和路線。201系6両編成を221系6両編成に順次置き換えているが、今回の2022年3月ダイヤ改正では201系6両編成はまだ大和路線・おおさか東線には残る見込みだ。

大和路線では2021年10月2日JR西日本ダイヤ改正で奈良~加茂間の大和路快速を昼間毎時2本から毎時1本に半減している。また混雑率も2019年度には快速で94%、普通で106%あったものが2020年度には快速で84%、普通で94%にまで下がっていることを考えると、減便する可能性は当然考えられる。

平日朝は快速を毎時12本、普通を毎時6本運転している。が、普通毎時6本は平日夕ラッシュ時と同じ本数のため平日朝ラッシュ時の減便は考えにくい。そう考えると快速を毎時12本から毎時9本ないし毎時8本程度にまで減便しそうだ。

なお大和路線では2019年3月16日ダイヤ改正で新今宮~天王寺~王寺間の快速を昼間毎時6本から毎時4本に削減している。そのことを考えると天王寺~奈良間の快速の昼間の削減は考えにくいだろう。

このほか大和路線では依然土休日朝は大和路快速を含む快速及び各駅停車をそれぞれ8分間隔で運転しているが、これを10分間隔に延ばし1運用削減する可能性はありそうだ。

またおおさか東線では東海道新幹線の最終列車が新大阪到着を3分繰り下げた場合、新大阪23時56分発久宝寺行き最終を数分繰り下げる可能性は少なからずありそうだ。ただ直通快速の廃止は今後の大阪駅うめきた地下ホーム発着への延伸を鑑みている可能性があり、利用が少ないからと言ってすぐに削減しにはいかないだろう。

さらに奈良線でも減便の可能性はゼロではないが、2023年3月ダイヤ改正での京都~城陽間完全複線化を控えていることを考えると減便はやや考えにくいのではないだろうか。


4. 結び

今回の2022年3月実施予定のJR西日本近畿統括本部ダイヤ改正では、運転本数の多い大阪環状線で減便を図る可能性が高いほか、大和路線や阪和線でも朝夕に削減を図る可能性が高そうだ。

今後JR西日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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