さらば117系! 227系岡山県内運転開始に伴うJR西日本岡山支社運用変更(2023年7月22日)

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さらば117系! 227系岡山県内運転開始に伴うJR西日本岡山支社運用変更(2023年7月22日)

JR西日本中国統括本部は2023年5月29日、プレスリリースにて7月22日に運用変更を行い227系の岡山県内での運転を開始すると公表した( 2023年春のダイヤ改正について )。今回はこれについて見ていく。

1. 227系が岡山県内で運転開始へ!

今回の2023年7月22日JR西日本岡山支社運用変更では、桃色の227系500番台の営業運転を開始する。

227系は2015年3月14日JR西日本ダイヤ改正にて広島支社に投入した新型車両である。岡山県内には広島県内より8年遅れて投入することとなった。

岡山県内に投入する227系はuraraという愛称を付けられ、桃太郎にちなみ桃色で、500番台となっている。2両または3両固定編成で、3本つなげて最大8両編成での運転が可能である。

ただ、JR西日本の運用変更はおおむね3月と10月に行うことが多い。これは例年3月中旬に全国規模のダイヤ改正を行うこと、かつて10月ごろにJR西日本単独でダイヤ改正を行っていた名残で、それと同時に行うことが多かった。

が、今回の227系の岡山県内での営業運転開始は3月でも10月でもない7月に行うのだ。なんだか固定資産税節税対策で起算日の12月末または3月末までに廃車にしないといけない関係上繰り上げた感が強い。

山陽新聞によれば、今回の2023年7月22日運用変更で営業運転を開始する新型車両227系は2両編成6本となっている。

今回の運用変更で227系が乗り入れるのは山陽本線岡山~三原間、伯備線岡山~総社間、宇野線岡山~宇野間、瀬戸大橋線岡山~児島間となっている。山陽本線福山~三原間は広島県内ということもありすでに赤い227系0番台red wingが昼間に運転していることから、共演もあるかもしれない。

逆を言えば伯備線と直通運転をよく行っている赤穂線には今回の運用変更では227系は乗り入れない。赤穂線や山陽本線姫路~岡山間への227系投入は2023年10月以降となるようだ。




2. 117系の普通列車全廃へ

今回の2023年7月22日JR西日本岡山支社運用変更では、227系の運転開始に伴い117系の普通列車運用が終了する。

117系は4両編成3本計12両あり、うち予備車1本で2運用となっている。今回投入する227系2両編成6本と両数が一致することから、車両としてはそのまま置き換えるのだろう。

117系は2023年4月1日JR西日本京滋支社運用変更で221系・223系に置き換えられたことにより終了しており、残るは岡山支社管内のみとなっていた。

そもそも117系は1980年に東海道本線新快速用車両として導入したが、阪急電車と競合するために2ドア・つり革なしで投入した。このため通勤時間帯には不向きで足早に新快速から撤退、地方転属している。もっとも転属先でも車両を新造する手間を省くための車両という認識だったため車両が必要な朝を中心に使用していたが、そもそも通勤時間帯には不向きな2ドア車だったので使いにくかったのだろう。

この運用変更により117系の普通列車運用は全廃、残るは夜行特急「WEST EXPRESS 銀河」の運用のみとなる。

ただ、2023年3月18日現在、岡山支社の117系の運用は山陽本線岡山~糸崎間と赤穂線岡山~播州赤穂間に限られている。今回の227系運転区間と合わないではないか。

そう考えると、117系の運用は115系は213系で置き換え、その115系や213系の運用の一部を227系に置き換えるのではないだろうか。




3. 227系はどのような運用になるのか

では今回の2023年7月22日JR西日本岡山支社運用変更で運転を開始する227系は、どのような運用になるのだろうか。

まず1運用は昼間の茶屋町~宇野間閉じ込め運用。2023年3月18日ダイヤ改正時点では213系2両編成が行っているが、増解結運用がないので227系2両編成に置き換わっても問題はない。

この運用の前日の岡山→宇野への最終列車による送り込み運用までは良いのだが、その前運用つながりで朝のみに岡山~児島間で213系2本をつないだ4両編成での運転がある。この運用は朝が終わる岡山で2両と2両に分割するのだが、片方は一度赤穂線備前片上に行ったのち、山陽本線三原にまで行き岡山までて折り返す。

もっとも一度岡山で入庫してから赤穂線備前片上まで行きその後岡山で再入庫するため車両交換はできるし、三原に乗り入れるとなればおそらく今回投入する227系運用は213系運用を置き換えるということになりそうだ




4. 227系の投入と老朽車置き換えは今後どう行うのか

今回の2023年7月22日JR西日本運用変更より運転を開始する岡山県内の227系だが、土の車両を置き換えるのだろうか。

すでに先述した通り今回の運用変更で117系の普通列車運用が全廃するほか、山陽新聞記事によれば岡山県内の115系も2年後、つまり2025年に全廃するとしている。つまり置き換え対象は岡山県内を走る115系や117系ということになる。115系も車両故障で運転見合わせするくらいだ、もう寿命だろう。

置き換え対象は117系4両編成3本、115系4両編成12本、115系3両編成31本、115系2両編成8本の合計169両となっている。対して岡山支社に投入する227系500番台は3両編成25本と2両編成13本の合計101両しか投入しない。

もっとも117系の予備1本は車種統合により削減できるが、それでも165両を101両で置き換えるとは大幅な車両数削減だ。

もっとも2015年3月14日より227系を投入した広島支社では115系4両編成を3両編成に置き換えたことから大きく車両数を削減できたが、岡山支社はすでに115系でも3両や2両で運転している。

しかも2020年3月14日ダイヤ改正以降平日朝の減便で広島支社の227系の運用が余剰となりつつあるが、余剰となった運用分山口県内に乗り入れることで最大新山口までの乗り入れを実現、105系2両編成を3本廃車にしている。そうなると広島支社の227系を岡山に転属させることはおそらくないだろう。

そう考えると115系や117系から227系への置き換えにより減車するのは当然の摂理で、通勤時間帯に減車してもいいように岡山向け227系500番台はドア付近の座席を一部撤去している。

そうなると今後227系への置き換えに合わせ朝の8両や7両運転を5両に、6両運転を4両に、4両運転を3両や2両に減車してもまったくおかしくなさそうだ

(2024.1.20.追記)2024年1月20日より227系運行区間が山陽本線姫路までおよび伯備線新見まで乗り入れるようになった。これにより単線区間にも227系が進出することとなった。

また瀬戸大橋線では227系3両編成による運転も見られるようになった。


5. 結び

今回の2023年7月22日JR西日本岡山支社運用変更では、227系500番台の営業運転開始に伴い117系の普通列車運用が消滅することとなった。

今後車両更新を行う中、起動加速度の向上などでJR西日本岡山支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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