西武鉄道は2021年12月17日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月12日(土) ダイヤ改正を実施します )。今回はこのうち新宿線系統について見ていく。
1. 平日朝ラッシュ時に減便で運用削減か
今回の2022年3月12日西武鉄道ダイヤ改正では、新宿線で平日朝ラッシュ時に減便を図る。
本川越7時35分発通勤急行西武新宿行きを本川越7時29分発急行本川越行きに短縮した。これにより本川越7時27分発各駅停車西武新宿行きは新所沢7時50分発各駅停車西武新宿行きに短縮した。なお本川越7時05分発通勤急行西武新宿行きは残したが、おそらく路線図の改修作業を行いたくないために残しているのだろう。
狭山市6時44分発各駅停車西武新宿行きを上石神井7時18分発各駅停車西武新宿行きに大幅に短縮するほか、上石神井7時26分発各駅停車西武新宿行きを廃止した。
また多摩湖始発の8両編成の西武新宿行き各駅停車3本のうち2本をそれぞれ4両編成の国分寺行きに付け替え、新宿線内は田無始発の各駅停車2本を設定し救済している。これにより萩山～田無間で2本を減便している。
これらの減便で新宿線では8両編成を2運用浮かせたようだ。
2. 平日昼間に減便も拝島快速復活ならず
今回の2022年3月12日西武鉄道ダイヤ改正では、新宿線系統で昼間に減便を図る。
新宿線では2012年6月30日西武新宿線ダイヤ改正より、昼間は平日・土休日ともに急行毎時6本・各駅停車毎時6本の10分サイクルダイヤ(急行の行先違いを考慮しても20分サイクルダイヤ)で運転してきた。しかし今回のダイヤ改正では平日に限り昼間を10分サイクルダイヤから12分サイクルダイヤに拡大し、平日昼間は急行毎時5本・各駅停車毎時5本の運転としたのである。
なお平日昼間に減便したのは西武新宿～拝島間の急行のうち毎時1本と西武新宿～本川越間の各駅停車のうち毎時1本となっている。おかげさまで平日昼間の西武新宿～拝島間の先着列車は急行毎時3本から急行毎時2本に減り、JR東日本中央線青梅特快の毎時2本と変わらなくなってしまった。2012年6月30日西武新宿線ダイヤ改正では拝島快速を廃止してまで西武新宿～拝島間の先着本数を増加させたのに、急行のまま毎時2本に削減するとは。
この減便により新宿線小平～本川越間は平日昼間毎時6本から毎時5本に減便したほか、拝島線小平～玉川上水間や国分寺線も平日昼間は毎時6本から毎時5本に減便している。
なおは拝島線玉川上水～拝島間は昼間毎時4本のまま変わらないことから、運転間隔はさらにバラつき11～23分間隔となってしまった。こここそ狭山線同様昼間毎時3本に減らしても良かったのではないかとは思うが。
3. 平日夜間に減便へ
今回の2022年3月12日西武鉄道ダイヤ改正では、新宿線で平日夜間に減便を図る。
西武新宿19時43分発準急拝島行きを廃止する。救済として西武新宿19時38分発急行新所沢行きを西武新宿19時35分発急行拝島行きに変更し拝島への速達性を上げる。
西武新宿20時56分発急行本川越行きを準急拝島行きに格下げするほか、西武新宿21時11分発準急拝島行きを急行新所沢行きに格上げする。
さらに西武新宿21時56分発準急本川越行きを廃止するほか、西武新宿21時49分発急行拝島行きを西武新宿21時54分発玉川上水行きに短縮する。
また西武新宿22時10分発急行本川越行きを西武新宿22時12分発準急本川越行きに格下げするほか、西武新宿22時27分発急行新所沢行きを廃止する。
4. 土休日夕ラッシュ時に減便へ
今回の2022年3月12日西武鉄道ダイヤ改正では、土休日夕ラッシュ時に減便を図る。
土休日昼間は今回のダイヤ改正後も引き続き急行毎時6本・各駅停車毎時6本で運転する。そもそも土休日昼間が10分サイクルダイヤとなったのは2012年6月30日西武新宿線ダイヤ改正からで、土休日夕ラッシュ時は2012年6月30日西武新宿線ダイヤ改正で昼間同様減便してしまうと混雑するため、急行毎時8本・各駅停車毎時8本のまま維持することとした。
ただ、各駅停車が空いていたため、今回のダイヤ改正で土休日夕ラッシュ時運転の西武新宿～田無間の各駅停車毎時2本を減便することとした。救済として急行のうち毎時2本が準急に格下げすることで武蔵関・東伏見・西武柳沢の3駅の救済を行う。
これにより土休日夕ラッシュ時は急行毎時8本・各駅停車毎時8本から急行毎時6本・準急毎時2本・各駅停車毎時6本に減便することとなった。
このほか土休日朝は快速急行を西武新宿9時33分発と10時21分発に本川越行き2本を運転していたが、今回のダイヤ改正で西武新宿9時00分発の1本のみに削減する。こちらも1本だけ残したのは路線図改修作業を行わないためだろう。
5. 結び
今回の2022年3月12日西武鉄道ダイヤ改正では、新宿線では池袋線と対照的に大規模な減便を図り運用削減を行うこととなった。
今後西武鉄道でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。
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