札幌~旭川間特急カムイ・ライラック初列車繰り下げと終列車繰り上げも値下げへ! JR北海道ダイヤ改正(2025年3月15日)

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札幌~旭川間特急カムイ・ライラック初列車繰り下げと終列車繰り上げへ! JR北海道ダイヤ改正(2025年3月15日)

JR北海道は2024年12月13日、プレスリリースにて2025年3月15日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこのうち札幌~旭川間の特急列車について見ていく。

2025年3月JR北海道ダイヤ改正のうち石北本線はこちら!

2025年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 特急「カムイ」「ライラック」で微減へ!

今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、北海道二大都市の札幌と旭川を結ぶ函館本線特急「カムイ」「ライラック」でわずかに減便を行う。

今回のダイヤ改正では昼間に定期列車を1往復追加するとしている。今回運転するのは札幌16時30分発特急「カムイ29号」旭川行きと札幌21時00分発特急「ライラック44号」札幌行きである。このうち札幌21時00分発特急「ライラック44号」札幌行きは石北本線特急「オホーツク4号」札幌行きが2時間程度時刻繰り上げになることを受け特急「スーパー宗谷」とともに定期運転時に3両ないし4両しかない気動車特急2本連続による輸送力不足に対応するため6両編成の電車特急「ライラック」に置き換えたもので、旭川→札幌間で増発したのは実質旭川18時25分発特急「オホーツク4号」札幌行きとなっている。




ただ今回定期列車として設定した1往復はすでに金曜~日曜や祝日、多客期に運転する週3日程度運転列車のため、運転日が増えるといった方が正しい。また後述するように初列車1本と終列車1本が減便している。

つまり札幌~旭川間の特急列車である特急「カムイ」「ライラック」の毎日運転列車数は1日21往復に変わりないが、最大運転本数が27往復から26往復に減少しているほか、年間運転本数で見ても1日当たり0.5往復程度減便している。

つまり今回のJR北海道ダイヤ改正では札幌と旭川を結ぶ特急「カムイ」「ライラック」が微減したと言って問題ないだろう。




2. 特急「カムイ」「ライラック」初列車繰り下げへ!

また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、北海道二大都市の札幌と旭川を結ぶ函館本線特急「カムイ」「ライラック」で初列車の繰り下げと終列車の繰り上げを行う。

まずは初列車。旭川5時18分発特急「ライラック2号」札幌行きを廃止する。これにより旭川から札幌への初列車は旭川6時00分発の特急「ライラック2号」に42分繰り下がり、札幌到着は6時43分から7時33分に繰り下がる。

なお岩見沢からであればこれまでより23分早い岩見沢5時55分発普通小樽行きで札幌6時40分着、岩見沢6時20分発普通小樽行きでこれまでより20分遅い札幌7時03分着となるため影響は小さそうだ。




3. 特急「カムイ」「ライラック」終列車繰り上げへ!

またまた今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、北海道二大都市の札幌と旭川を結ぶ函館本線特急「カムイ」「ライラック」で終列車の繰り上げを行う。

これまで札幌から旭川への最終列車は札幌23時05分発特急「カムイ47号」旭川行きであったが、今回のダイヤ改正で廃止し旭川への最終は札幌22時00分発特急「カムイ45号」旭川行きに1時間05分繰り上がる。

救済として札幌22時30分発普通滝川行き最終を札幌22時37分発に7分繰り下げ、札幌から滝川までの最終は28分の繰り上げで済んでいる。これにより新千歳空港22時05分発快速エアポート小樽行きから白石乗り換えで乗り換えられるため、新千歳空港から滝川への最終は新千歳空港22時17分発から22時05分発に12分しか繰り上がらない。またこの新千歳空港22時05分発快速エアポート小樽行きは南千歳で函館18時43分発室蘭本線特急「北斗21号」札幌行きから連絡できるため、乗り換え回数が増えるもののこれまでより安くなるほか、函館・東室蘭・苫小牧から滝川への最終連絡列車は特急「北斗21号」のまま変わらない。

さらに札幌ドームイベントなど多客が見込まれる際には臨時列車を増発する。実際に2025年3月15日土曜日・3月22日土曜日・3月23日日曜日には札幌21時31分発特急「カムイ93号」旭川行きを増発するほか、2025年3月15日土曜日・3月22日土曜日には札幌22時55分発特急「ライラック95号」旭川行きを運転することで、従来の定期列車最終だった札幌23時05分発特急「カムイ47号」旭川行きとほぼ同時刻に運転する。このため多客時はきちんと救済列車を設定していくようだ。詳細は以下の通り

なお岩見沢までであれば札幌23時59分発岩見沢行き最終まであるので問題ない。




ただ、そもそもどの商業施設や娯楽施設も20時までには閉めるため、新幹線や在来線特急列車は20時までが乗車のピークで21時を過ぎて乗車し始める人はフェスや夜間イベントでない限りなかなかにあれな人が多く、そもそも需要がない。しかも永遠の百九十万都市札幌は北海道一の大都会でのためそもそも他かから乗り継いで乗ろうという人も少ない。このため札幌から旭川への最終列車なんて札幌22時00分発であれば十分で(もちろん21時過ぎているので車内はガラガラである)、札幌23時05分発で旭川24時30分着まで駅を開けて客対応すること自体が面倒なのである。しかも冬季は雪の影響で100km/h程度にまで制限しているため旭川24時40分到着にまで遅れることがザラである。そんな深夜勤務したくないって。

しいて言えば札幌23時05分発特急「ライラック47号」旭川行きが残っていた理由は、航空機利用で新千歳空港から札幌のりかえで滝川・旭川方面に向かう旅客を拾うためである。そんな利用者1日何人なのやらだし、先述したように新千歳空港から滝川までは救済措置を施したため12分の繰り上げで済んでおりほとんど影響がない。しかも旭川近郊には旭川空港もあるわけで、よほどの深夜に使いたい人しか利用しないのである。その使命はタクシーが負えばいいのであって、大量輸送機関である鉄道が担う必要はないだろう?そりゃあ札幌22時00分発旭川行きを残していればほとんどの需要に問題なく対応できるのだから。

この初列車繰り下げと終列車繰り上げにより、札幌と旭川を結ぶ特急「カムイ」「ライラック」の運転時時間帯は1時間程度縮小、各特急停車駅では駅窓口営業時間を短縮することで人件費削減を図ることができるほか、函館本線岩見沢~旭川間で夜間の保守間合い時間が伸びることとなった。




4. 特急「カムイ」「ライラック」が札幌発着で値下げへ!

また今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正に合わせえきねっと特急トクだ値1の発売価格を見直すほか、新商品チケットレス特急券を発売する。

まず前日まで満席でなければ発売するえきねっと特急トクだ値1。実質発売制限はなく函館本線特急「カムイ」「ライラック」の普通車指定席を利用できるため、座席前後間隔の広い特急「カムイ」4号車uシートと同額で乗車可能である。2025年3月15日より割引率が引き上がるため値下げとなるため、2025年4月1日JR北海道運賃改定以降も多くの区間で2025年3月14日以前の価格より安く行くことができる。つまり函館本線特急「カムイ」「ライラック」が実質値下げとなる

特急「カムイ」「ライラック」の価格変化は以下の通り

なお値下げ額は新価格の最大側の価格で採っている。なお新価格の安値は昼間の一部列車のみ適用

特急「カムイ」「ライラック」えきねっと特急トクだ値1価格比較
区間 2025年3月14日まで 2025年4月1日以降 値下げ額
札幌~岩見沢間 1,380円 980円または1,100円 △280円
札幌~美唄間 1,920円 1,530円または1,670円 △250円
札幌~砂川間 2,340円 2,080円または2,260円 △80円
札幌~滝川間 2,490円 2,210円または2,400円 △90円
札幌~深川間 2,620円 2,440円または2,680円 +60円
札幌~旭川間 2,860円 2,720円または2,980円 +120円

なお札幌~深川・旭川間ではわずかに値上げとなっているが、14時~16時ごろの昼間の列車などでは安い価格適用となるため従来より値下げとなる。

ただ上の価格は前日までにネット予約えきねっと特急トクだ値1で予約した場合の価格である。当日では変わらないではないかというそこのあなた、なんと今回の2025年3月15日より特急「カムイ」「ライラック」向けにチケットレス特急券を発売することとした。価格は以下の通り。

特急「カムイ」「ライラック」指定席チケットレス特急券価格比較
区間 自由席特急券 指定席チケットレス特急券 値下げ額
札幌~岩見沢間 630円 750円 +120円
札幌~美唄・砂川・滝川間 1,150円 1,090円 △60円
札幌~深川・旭川間 1,830円 1,530円 △300円

※これとは別途運賃がかかるため、前述のえきねっと特急トクだ値1より値段は高い

なんと当日購入可能なチケットレス特急券による普通車指定席利用でも特急普通車自由席を利用するより札幌発着の多くの区間で60円または300円安くなるというのだ!しかも特急「カムイ」であれば4号車uシートも利用可能であることから快適性も上がるので、これは実質値下げと言って過言ではない!

今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正で特急「カムイ」「ライラック」の運転時間帯を短縮し微減する一方、経費節減によりこれまでより安く移動できるようにすることで旅客満足度を上げるようだ。


5. 結び

今回の2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正では、札幌と旭川を結ぶ特急「カムイ」「ライラック」の運転時間帯が1時間程度減少し、金曜~日曜および祝日に1往復減便することとなった。

一方この経費節減分を値下げに生かしている。

今後JR北海道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

2025年3月JR北海道ダイヤ改正のうち石北本線はこちら!

2025年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:2025年3月ダイヤ改正について – JR北海道

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