
JR東日本横浜支社は2025年12月12日、プレスリリースにて2026年3月14日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 横浜線でワンマン運転開始へ!
今回の2026年3月14日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、2025年3月15日JR東日本横浜支社ダイヤ改正以来約1年ぶりにダイヤ改正を行う。
JR東日本横浜支社では前回の2025年3月15日ダイヤ改正で南武線でワンマン運転を開始したが、今回のダイヤ改正では横浜線でワンマン運転を開始する。また横浜線用E233系8両編成が乗り入れる根岸線東神奈川~大船間でも8両編成でワンマン運転を行う。
これにより乗降確認時間を拡大するため全線所要時間を1分~2分程度延長する。また前年にワンマン運転を開始した南武線でも遅延防止のために全線所要時間を延ばす。
2. 早朝の横浜・桜木町乗り入れ拡大で朝6時発東海道新幹線「ひかり」への接続範囲拡大へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、早朝の横浜線の横浜方面日本初の鉄道駅桜木町乗り入れを拡大する。
今回のダイヤ改正で桜木町発着に延長するのは東神奈川5時45分発各駅停車八王子行き、東神奈川6時13分発各駅停車八王子行きおよびその送り込みの八王子4時53分発各駅停車東神奈川行き初電の3本である。
このうち東神奈川5時45分発各駅停車八王子行きは新横浜で東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行き、土休日は新横浜6時11分発定期「のぞみ99号」博多行きとも連絡する。また東神奈川6時13分発各駅停車八王子行きは新横浜で東海道新幹線新横浜6時33分発定期「のぞみ3号」博多行きに乗り換えることができる。
もっともこれまでも桜木町・横浜からは京浜東北線に乗って東神奈川で乗り換えれば行くことはできたが、今回この横浜線列車が桜木町始発に延長することで東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行きに間に合う横浜発の横浜線経由列車が横浜5時35分発から5時42分発に7分繰り下がるほか、東海道新幹線新横浜6時33分発定期「のぞみ3号」博多行きに間に合う横浜発の横浜線経由列車が横浜6時03分発から6時09分発に6分繰り下がる見込みだ。
まあこの早朝時間帯なので正直横浜線列車がなくても東神奈川~桜木町間は問題なく運びきれるが、今回横浜方面桜木町発着に延長することで横浜駅からの早朝6時台の東海道新幹線利用が大きく向上することとなった。
3. 横須賀線からの早朝の東海道新幹線連絡も改善へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、横須賀線からの東海道新幹線初列車接続を改善する。
先述したように横浜駅からの東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行き、東海道新幹線新横浜6時33分発定期「のぞみ3号」博多行きへの連絡列車が6分~7分繰り下がることとなった。横浜駅は6社局が乗り入れる一大ターミナルであるから、横浜駅からの接続列車が繰り下がると他線からの接続も繰り下がり利便性が上がりやすいというわけだ。
このうち東急東横線は従前から菊名乗換横浜線利用だったほか2023年3月18日東急新横浜線開業により東急線だけで行けるようになってしまったため横浜線を使う必要がなくなったし、相鉄も以前は横浜乗換が主流だったがこちらも2023年3月18日相鉄新横浜線開業で相鉄線だけで新横浜に行けるようになってしまい横浜線を使う必要がなくなった。このため横浜線の接続時刻が繰り下がって大きく影響を受けるのは横須賀線と京浜急行くらいである。
まずは横須賀線。これまで東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行きに乗るためには久里浜4時31分発普通東京行き初列車に乗る必要があった。が、今回のダイヤ改正で横浜駅からの新横浜連絡列車の発時刻が横浜5時35分発から5時42分発に繰り下がることにより久里浜4時47分発普通東京行きから連絡できるようになる。これにより横浜市内の戸塚・東戸塚・保土ヶ谷を含む横須賀線沿線から東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行きに連絡する列車が約18分繰り下がる。
しかも東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行きは安い小田原連絡だと従来通り久里浜4時31分発普通東京行きに乗らないと間に合わない。しかも小田原からではなく新横浜から乗れば東海道新幹線の運賃を多くとることができるほか、名古屋・新大阪へは新幹線特急料金も上がる。その点では大船以南の横須賀線利用者を小田原利用から新横浜利用に移すという点では横須賀線を運営しているJR東日本ではなく東海道新幹線を運営しているJR東海が儲かる構造だ。今回の横浜線の早朝の桜木町延長、JR東海がJR東日本にカネを出して増発した説あるぞ。
4. 京急からの早朝の東海道新幹線連絡も改善へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、京急線からの新幹線接続を改善する。
これまで京急線からは東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車、新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行きにのるためには横浜5時35分発の京浜東北線に乗る際には金沢文庫5時05分発普通品川行きに乗る必要がある。ただし横浜駅で横浜市営地下鉄ブルーラインに乗り換えるのであれば平日は横浜5時47分発、土休日は横浜5時46分発普通あざみ野行きに乗り換えれば新横浜で月曜は4分乗り換え、土曜は6分乗り換えで東海道新幹線臨時「のぞみ497号」新大阪行きに乗り換えることができるためなくても不便とはいいがたかった。もっとも横浜市内発の乗車券であれば横浜駅から乗れずに新横浜駅からしか有効ではなくなるので地下鉄運賃242円が発生するが、スマートEXやJR東海ツアーズの旅行商品で新横浜駅単駅発の場合横浜線に乗ってもJR東日本の運賃が別にかかってしまうため2025年時点で地下鉄とは64円差、2026年3月14日JR東日本運賃改定で横浜線値上げ後は33円差しかない。このためそこまで損ではなく別に横浜線がなくても横浜市営地下鉄利用で乗れなくはないのである。
が、今回のダイヤ改正で横浜線の接続列車が桜木町始発に延長することで横浜線各駅停車八王子行きが横浜駅8分乗り換えで三浦海岸4時50分発快特羽田空港行きから連絡可能となった。これにより金沢文庫からの新横浜6時00分発東海道新幹線初列車連絡が金沢文庫5時05分発から5時18分発に13分繰り下がり接続改善を図るほか、京急本線金沢八景~浦賀間、久里浜線新大津~三浦海岸間、逗子線六浦~逗子葉山間の各駅から東海道新幹線6時00分発「ひかり493号」広島行き初列車に乗れるようになるほか、横浜線経由で新横浜6時03分発主に土曜月曜運転の臨時「のぞみ497号」新大阪行きや土休日は新横浜6時11分発「のぞみ99号」博多行きに乗れるようになるのである!
このJR東日本横浜線ダイヤ改正で京急沿線の東海道新幹線初列車到達範囲が広がることとなった。
5. 結び
今回の2026年3月14日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、横浜線でワンマン運転化を図ることで合理化を図りつつ所要時間を1分~2分程度延長することとした。
また早朝の桜木町発着列車を増やすことで横浜駅からの東海道新幹線6時00分発の接続時刻を繰り下げ横須賀線と京急本線からの接続を改善、京急に至っては接続範囲が大きく広がり利用しやすくなる。
今後根岸線でも10両編成を含み全列車でワンマン運転を粉う中、横浜線でどのようなダイヤ改正を行うのか見守ってゆきたい。
関連情報:2026年3月ダイヤ改正について – JR東日本


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