ホームライナーの特急格上げや横須賀線増便・内房線減便はあるのか! JR東日本ダイヤ改正予測(2019年3月予定)

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JR東日本は9月4日、プレスリリースにて横須賀線と総武快速線に新型車両を導入すると公表した( 横須賀・総武快速線用車両の新造について )。またJR東日本と川崎市は7月17日、プレスリリースにて横須賀線と総武快速線に新型車両を導入すると公表した( JR横須賀線武蔵小杉駅及び駅周辺の混雑緩和に向けた取り組みを進めます )。今回はこれから2019年3月のJR東日本ダイヤ改正のうち、在来線について予測していく。

2019年3月16日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!

1. 2020年度よりE235系を横須賀・総武快速線に導入へ

JR東日本では、2020年度より横須賀・総武快速線に投入されているE217系をE235系に置き換える。

投入するのはグリーン車付き11両編成が51編成とモノクラス4両編成が46編成で、現状のE217系と変わりない。つまり新型車両導入に伴う合計運用数に変化はないと考えてよいものと思われる。ただ、E217系で連結されていたセミクロスシート車が全てロングシートになることから、今後東海道線や高崎線、宇都宮線、常磐線などに広がる可能性がある。




2. 武蔵小杉対策で内房線快速減便か

今回の2019年3月JR東日本ダイヤ改正で予測されるのは、利用の急増する武蔵小杉からの横須賀線利用客の利便性を図るために、横須賀線で増発を実施するのではないかというものである。

もし横須賀線で増発がされるのであれば、大船発東京行きを平日朝ラッシュ時に1本増発することになるのだろうが、武蔵小杉に関しては2020年3月より相鉄JR直通線が開業することにより新宿方面直通列車は確実に増加するほか、相鉄JR直通線から東京方面への直通列車も運転される計画となっている。むろん当初の予定通り開業していればすでに混雑緩和が成されていたはずなのだが、相鉄直通方面のスジを残す必要があるとすると、あと1年は現状維持のままの可能性もある。




3. 運用数確保のためで内房線快速減便か

また動労千葉によれば、2020年より房総各方面で昼間1時間に1本程度しか運転されない、内房線君津以南や外房線上総一ノ宮以南、鹿島線を中心に2020年より209系によるワンマン運転を計画中であるとしている。かつて噂されていた内房線直通総武快速廃止については市原市から多くの反対があたっため2017年3月4日ダイヤ改正以後も存続していたが、完全廃止ではなかったとしても今回のダイヤ改正で朝の減便や普通列車への格下げは考えられる。

もし先述の喫緊の課題となっている武蔵小杉の混雑対策で横須賀線の増発を実施するのであれば、E217系の運用を捻出するために千葉方面でE217系運用を減らさざるを得ない。ともなると、東京~千葉間総武線快速では混雑が激しいことから減便できないし、外房線はそもそも総武快速の本数が少ないので減らすと大きく影響が出るし、総武本線方面は京成線との競合の兼ね合いからやすやすと減便できないことから、最も考えられるのは内房線の削減だろう。

そこで時刻表を見ていくと、君津6時57分発総武快速東京行きと君津7時04分発総武快速逗子行きの2本が連続して運転されている。しかもこの列車、総武線内に入ってからも津田沼まで続行運転しており、2本連続での同一方向からの列車は他になく、内房線と外房線を組み合わせて蘇我からの続行運転もない。さらに前後の巌根停車の普通列車は6両や8両なのに、この総武快速は付属編成連結の15両編成だ。普通列車が10両になる時間帯がある中減車や1本削減されてもおかしくないように感じる。ともなると、この君津6時57分発総武快速東京行きは、千葉始発に短縮されても致し方ないのではないだろうか。

また、2020年より内房線巌根や総武本線東千葉のホームを10両対応から15両対応にまで延長し、総武快速を停車させようとしている。これにより成田空港発着の総武快速(旧エアポート成田)を増発する見込みだ。JR西日本では昼間だけ赤穂線播州赤穂乗り入れを廃止したように、内房線でもラッシュ時のみの直通となる可能性は少なからずあるものと思われる。

外房線では総武快速の各駅停車化は実施されない予定だが、これは大網~上総一ノ宮間で快速通過駅がまだまだ多いことなどが挙げられる。




4. 中央本線特急E353系統一で全席指定化はあるのか

また2019年3月ダイヤ改正では、中央本線特急「あずさ」「かいじ」の定期列車が全てE353系に統一される可能性がある。

今後も2018年7月1日の運用変更のように3月ダイヤ改正までの間に運用変更がもう一度実施される可能性があるが(あるとすれば12月ごろ)、3月ダイヤ改正時までになんとか定期列車分については編成が揃う見込みとなりそうだ。

ともなると、E353系に統一した場合、常磐線特急「ひたち」「ときわ」同様、座席未指定券制による全席指定席化を実施する可能性がある。中央線快速グリーン車導入が御茶ノ水駅改良工事の影響で当初より遅れており2024年3月見込みとなる中、特急列車のみ先行して全席指定化を図る可能性は考えられる。

ただ、全席指定化した場合、Suicaエリア外となっている大糸線松本~南小谷間の特急「あずさ」直通がどのようになるのか気になるところだ。運行系統を簡素化したいのであれば大糸線特急乗り入れ廃止も考えられるし、もし大糸線直通を残したまま全席指定化するのであれば、奥羽本線特急「こまち」のように自由席特急料金で特定特急券を発券するようになる可能性もあるものと思われる。

また中央本線特急「あずさ」「かいじ」にE353系を投入すると、既存のE257系にはなかった空気ばね式車体傾斜が利用できるようになり、カーブでの原則が抑えられるようになる。ともなると、2019年3月ダイヤ改正では、中央本線特急「あずさ」「かいじ」の所要時間短縮が見込まれるのではないだろうか。

もし所要時間が短縮されるとすると、特急「あずさ」は新宿~松本間で概ね6~10分、特急「かいじ」は新宿~甲府間で3~5分程度の所要時間短縮が見込めそうだ。

ただしもし中央本線特急をE353系で据えて統一すると特急「スーパーあずさ」がの愛称が特急「あずさ」に統合されて廃止になる可能性があるほか、現在特急「スーパーあずさ」は停車駅を絞り、特急「あずさ」は富士見・下諏訪などを含む駅にこまめに停車しており格差をつけているが、新宿~松本間の所要時間を均等にするためにJR西日本の伯備線特急「やくも」のように特急「あずさ」同士で千鳥停車を行う可能性があるものと思われる。

なお、このE353系増備により中央本線特急「あずさ」「かいじ」用に使用されているE257系が余剰となることから、E257系の代走運行の経験がある長野地区の「おはようライナー」の189系6両編成を置き換える可能性がある。ともなると、189系の定期運用が消滅し、全車廃車となりそうだ。




5. 東海道本線特急「踊り子」も新車置き換えへ

また今回の2019年3月JR東日本ダイヤ改正予測では、東海道本線特急「踊り子」にE257系が投入される見通しだ。

このE257系は中央本線特急「あずさ」「かいじ」用に使用されていたものを改造したものであり、車両性能では既存の185系(サイコ新快速)の最高110km/hから130km/hに引き上げられる。ただし東海道本線の最高速度は120km/hであることから速度は抑えられるものの、特急「踊り子」や185系運用の「湘南ライナー」などの所要時間短縮は成される見込みだ。

東海道本線特急に関しては特急「スーパービュー踊り子」用に2020年3月までにE261系を投入する予定でもあるから、車両を一新して東海道本線から国鉄型及びJR東日本初期型特急車両を削減する見込みだ。




6. ホームライナーの特急格上げはあるのか

そのほかにも、国鉄型特急廃止に伴いホームライナーを特急に格上げする噂もあるようだが、東海道本線や中央線のホームライナーは距離が短いので、大きな増収は見込めない。しかもホームライナーには2014年3月15日ダイヤ改正より運転を開始した高崎線特急「スワローあかぎ」の前身の特急「あかぎ」のように着席確保されない自由席があるわけでもないので、メリットが薄いように感じる。

ただもし東海道線「湘南ライナー」などや中央線「中央ライナー」「青梅ライナー」を、E257系やE353系に置き換えて座席未指定券発券制の全車指定席特急として運転した場合、どのようになるのだろうか。

2018年現在は普通車の場合、ともに510円のライナー券を追加で支払えば利用できる。中央線「中央ライナー」や「青梅ライナー」は新宿~高尾間42.1km、新宿~青梅間45.7kmのため、もし高崎線特急「スワローあかぎ」や常磐線特急「ひたち」「ときわ」に用いられる事前料金による特急料金を適用すると、750円に値上がりすることとなる。

また東海道線の場合、東京~大船は46.5km、品川~藤沢は44.3kmのため、先述のように高崎線特急「スワローあかぎ」や常磐線特急「ひたち」「ときわ」に用いられる事前料金による特急料金を適用すると、750円に値上がりすることとなる。しかしそれより先の、東京からは藤沢から先、品川からは茅ヶ崎から先を利用する場合には50kmを超えるため、1,000円に値上がりすることとなる。

ただ、東海道線「湘南ライナー」には小田急電鉄特急ロマンスカー「ホームウェイ」や2018年3月17日ダイヤ改正より運転開始した特急「モーニングウェイ」が、中央線「中央ライナー」には2018年2月22日ダイヤ改正より運転開始した京王電鉄「京王ライナー」が、中央線「青梅ライナー」には2018年3月10日ダイヤ改正より運転開始した西武鉄道「拝島ライナー」がそれぞれ競合しており、ただでさえ運賃が高いJR東日本がさらに料金を値上げしてしまっては容易に私鉄への客離れが進みかねない。

ともなると、東海道線「湘南ライナー」や中央線「中央ライナー」などのホームライナーの特急格上げは、実施される可能性は低いのではないだろうか。

7. 常磐線で新駅開業へ

またJR東日本では、2019年に常磐線広野~木戸間にてJヴィレッジ駅を開業する予定である。

しかし近年JR東日本の新駅開業状況を見ると、磐越西線郡山富田駅は2017年4月1日開業、両毛線あしかがフラワーパーク駅は2018年4月1日開業と、ダイヤ改正と関係なく4月1日開業としていることが多い。ともなると、Jヴィレッジ駅の開業も2019年3月ダイヤ改正と同時ではなく、2019年4月1日となる可能性が高いのではないだろうか。

その他にも、JR東日本新潟支社ではE129系を2018年3月17日ダイヤ改正以降も増備している。既存の115系がリバイバル塗装をしており、もうそろそろ引退も近いものと思われる。ともなると、2019年3月のダイヤ改正では115系が引退し、新潟エリアではほぼすべての電車がE129系による運転となる可能性がある。

ただ以前の記事で述べたように、E129系はえちごトキめき鉄道への直通運転を実施しない見込みであるから、妙高はねうまライン新井発着の新潟直通快速も廃止するということなのだろう。

そのほか、2019年3月23日には山田線が三陸鉄道に移管され、北リアス線と南リアス線と合わせてリアス線となる予定だ。


8. 結び

今回の2019年3月JR東日本ダイヤ改正予測では、関東地方を中心に車両更新に伴うダイヤ改正が実施されそうだ。

今後2020年3月の山手線・京浜東北線品川新駅開業や相鉄JR直通線の開業で、東京駅から南方向を中心に大きくダイヤ改正が実施されそうだ。その際にどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。

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