
JR東日本は2026年8月24日、駅掲示にて東海道線横浜駅にホームドア(可動式ホーム柵)を設置すると公表した。今回はこれから寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」について見ていく。
1. 東海道線横浜駅にホームドア設置へ!
JR東日本では国土交通省の指導もありホームドア(可動式ホーム柵)を順次設置している。
そもそもホームドアは無人自動運転に運転支障となる人身の転落を防ぐために作られたもので、その後ワンマン運転の補助にも使えるということで5両以上のワンマン運転を行う際には設置していることが多い。JR東日本でも8両編成以上のワンマン運転や無人運転を行っているまたは行う予定がある常磐線各駅停車、横浜線、山手線、京浜東北線、根岸線、中央総武線各駅停車などでは積極的にホームドア(可動式ホーム柵)を設置している。
一方で15両編成の運転がある東海道線・横須賀線・総武線快速電車・高崎線・宇都宮線・常磐線快速電車ではいまのところワンマン運転の予定はない。ワンマン運転化の予定がないのにホームドアを設置するのは鉄道会社としてはただ保守費用が掛かるだけなのでやりたくないところが多いが、め国土交通省の指示のもと利用の多い駅に渋々設置していっている状況だ。
そんな中2027年ごろ、横浜駅では東海道線のりばにもホームドア(可動式ホーム柵)を設置することとなった。通勤電車主力のE231系やE233系は運転台を除いてほぼドア位置がそろえられているし、2001年から導入しているE257系特急型車両もおおむねドア位置がE231系やE233系のドア位置と似たようなところにあるため問題はない。
ただ1つ東海道線横浜駅に乗り入れる列車が抜けているのである。JR西日本285系による寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」である。
2. 東海道線横浜駅ホームドア設置で寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」廃止か!
今回の2027年以降JR西日本・JR東海・JR東日本・JR四国ダイヤ改正では、JR東日本管内東海道線横浜駅にホームドア(可動式ホーム柵)設置に伴い寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が廃止になる可能性が高い。
そもそもホームドア設置考慮前の2000年より前に製造した鉄道車両はたいてい他車両形式のドア位置を考慮して設計していない。1998年に製造した寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」用285系電車は他形式とドア位置を共有することなんて一切考慮していないのだ!このためJR東日本管内東海道線横浜駅にホームドア(可動式ホーム柵)設置を考慮してドア位置なんて考慮してなんていないのである!
また車両とホームドア位置が異なってホームに降りられないとなると緊急時に脱出できなくなるので横浜駅を通過して運転を継続することもできない。寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」は廃止が避けられないのである!
しかもJR各社間では各車両の車両形式が合わず片乗り入れが多いことから会社ごとに列車走行キロで調整し原則車両使用料を発生させないようにしている関係上、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」を横浜不経由の東海道貨物線経由で迂回するとか戸塚から品鶴線乗り入れで横浜駅は横須賀線ホーム9番線・10番線発着にするとかは考えていないだろう。というか東海道線横浜駅5番線~8番線にホームドア(可動式ホーム柵)を設置するならE231系・E233系・E235系・E259系特急「成田エクスプレス」型車両など2000年以降に製造した鉄道車両しか乗り入れない横須賀線ホームへのホームドア(可動式ホーム柵)設置の方が簡単そうだし、むしろ横須賀線ホームにこそ先に設置すべきでは?
まあ東海汽船の自称大型客船(私には中型に見えるが)の横浜寄港がどんどん減り横浜通過している夜行便が増えているのは事実であるが、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」がJR東日本管内東海道貨物線経由に変更して横浜通過で存続するとも考えにくい。
やはりJR東日本管内東海道線横浜駅のホームドア(可動式ホーム柵)設置により寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が物理的に乗り入れ不可、列車廃止となるのが一番の流れだろう。
3. JR旅客各社も寝具を洗いたくないので寝台特急廃止に積極的!
そもそもJR旅客各社では夜行移動の需要があることは知りながらも寝台列車の廃止には積極的である。
2016年までに多くの寝台列車が廃止となった。一方で座席をフルフラットにすることで運行する夜行列車はやや増加傾向である。むしろグリーン個室など座席等級を上げることで寝台よりも大会値段で使わせるほどである。つまりJR旅客各社はどこも夜行移動に需要があることを把握しており、夜行列車の運行は継続したい考えなのだ。
ではなぜ寝台列車から座席制夜行列車へどんどん転換しているのか。それはJR旅客各社が清掃に時間と手間のかかる寝具の清掃をしたくないからである。
しかもそんな285系寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」も車齢28年と老朽化が進んでおり、シャワー室の故障も時々発生している。修理は出雲市到着後しかできないため東京発時点では故障のまま運用することがあるくらいだ。
このためJR旅客各社も老朽化して運転開始から28年が経過している寝台特急の「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」をわざわざ残したいとは思っていないのである。2024年10月には車両故障の影響で一部の寝台特急「サンライズ出雲」が運休となっているほどである。座席制夜行列車なら残していいと思っているかもしれないが、それにしても車両の変更と列車名の変更は必至である。
このため2027年以降の東京~西日本・四国方面を結ぶ寝台特急の廃止は確定的と言えよう。
4. シャワー券転売、車内で騒ぐなど民度がだいぶ下がってかえって危ない寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」
今回の2027年以降JR西日本・JR東海・JR東日本・JR四国ダイヤ改正で廃止する可能性の高い寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」であるが、利用者の民度もだいぶ下がってきている。
特に2025年以降、販売数に上限があるシャワー券の買い占めや転売、高校生の部活合宿と称する移動で車内で騒ぐなど1998年の運転開始当初ではありえないほど民度が下がってきているのである。正直民度が低いやつの世話をするだけ費用と手間がかかるので誰も相手にしたくはない。
民度が低い客を排除する方法は2つ。値上げ(制度改編による実質値上げやキャンセル料値上げを含む)と廃止である。
5. 寝台特急「サンライズ瀬戸」廃止補償で岡山発着特急「しおかぜ」「南風」全車指定席化か!
そもそもJR旅客会社6社のきっぷは発券した会社が発券手数料5%を得て差し引いたのち各社に収入を按分する。JR旅客各社をまたぐ列車では、運賃と自由席特急券は走行する線区で按分するが、指定席特急券や寝台券は設備を保有している会社が全取りするのだ。つまり寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」の指定席特急料金や寝台券はJR西日本やJR東海が取って行ってしまい、JR東日本やJR四国は片道1人当たり1,000円程度の運賃収入となる。
ただJR四国の駅で発券すれば発券手数料として片道1人あたりだいたい1,000円はさらに取れることになる。
今回の寝台特急「サンライズ瀬戸」廃止に伴いJR四国の収入が減収する恐れがあるのだ。
ただしその減収分をカバーする仕組みがなぜか都合よく2027年3月から開始する。それが岡山発着特急「しおかぜ」「南風」の全車指定席化だ。
6. 廃止代替は東海道山陽新幹線夜行列車「ルミナールエクスプレス」か!
では寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」の廃止代替はどうなるのか。
一番考えられるのは2024年10月には車両故障の影響で一部の寝台特急「サンライズ出雲」が運休となっているほどである東海道新幹線夜行列車「ルミナールエクスプレス」である。
7. きっぷのルール改正で旅行会社手配の団体列車化か!
さてここまでシャワー券転売、東海道線横浜駅ホームドア設置、東海道新幹線夜行列車「ルミナールエクスプレス」の運転が2026年に都合よく始まり、しかも同じく2026年内にはすでに廃止によるJR四国の減収救済も兼ねて岡山発着特急「しおかぜ」「南風」の全車指定席化を図るなど寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」を廃止してもいいような動きが急速に加速している。
ただ1つだけ寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」の廃止が怪しいとするなれば、満席続出列車にもかかわらず2026年9月時点で未だに廃止予定がどこからも出ていないことである。
まあ寝台特急の廃止に関しては2010年にはすでに大量の撮り鉄が駅に押し寄せて列車往来妨害を繰り返していること、2026年時点ではさらに深刻化していることから安直に鉄道会社から言うことはないだろう。
そうなると、これまでの寝台列車の廃止の傾向からしてまずは2027年3月ダイヤ改正で臨時列車化する可能性はある。つまり東海道線横浜駅ホームドア設置が始まるまでギリギリまで待とうというのだ。
ただそれも1つ難関が立ちはだかることになりそうだ。というのも寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が乗り入れる鉄道会社の1つJR東日本が2027年春より管内全域をICカードSuicaエリアとし、管内全域ですべての在来線乗車券の有効期間を当日限り、途中下車同一乗車券再入場不可能とする見込みのようなのだ。もしJR他社も追従するとなると日本全国のJR線でどんなに長距離であっても在来線乗車券の有効期間を当日限り終電まで、途中下車同一乗車券再入場不可能とする可能性がある。そうなると乗車券が夜行列車や寝台列車で使用できなくなる。
(2026.9.9 追記)その打開策が夜行列車や寝台列車を旅行会社の貸切列車扱いで運転すること。2026年時点で運転しているほとんどの夜行列車が旅行会社の貸切列車扱いとして運転、発売も旅行会社を通して行われている。先述した東海道新幹線夜行列車「ルミナールエクスプレス」も旅行会社JR東海ツアーズの貸切列車として運転しているものである。このためJRの一部駅に設置してあるみどりの窓口やみどりの券売機、指定席券売機などでは購入できないのだ。
もしすべての乗車券が日本全国のJR線でどんなに長距離であっても在来線乗車券の有効期間を当日限り終電まで、途中下車同一乗車券再入場不可能とになるとしても旅行会社で発行する夜行列車乗車票は例外適用とすることができるため、夜行列車や寝台列車のような日またぎ利用ができる。
寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が鉄道会社の運営する列車から旅行会社の貸切列車となれば、キャンセル料が2日前まで220円+340円=560円、前日と当日は特急券及び寝台券の30%+220円で済むところ、乗車当日は総額の50%にまでキャンセル料が値上がりする。このほか旅行会社の貸し切り列車となると乗車1週間程度前までに発売を打ち切るのだが、ただ寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」は人気列車で発売開始直後に満席となるため、1週間前に発売を打ち切ってもほとんど影響はないだろう。
ただ売切れる列車であるということは値上げしても売れるということなので、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が1.5倍~2倍程度に値上げしたりシーズン料金で価格を大きく変更するようになっても全くおかしくない。また空席が出るような日は運休になってもおかしくはない。
また寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」を鉄道会社が直接営業する旅客列車からたまたま毎日運転する旅行会社が用意した貸切列車とすれば、JR旅客6社間での列車走行キロ調整の対象外となるため寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」は自由な経路取りができるようになる。つまり品格線経由でも東海道貨物線経由でも東海道線横浜駅を通らないルートで運転可能というわけだ。
そう考えるとまずはJR東日本管内全域がICカードSuicaエリアとなり、管内全域ですべての在来線乗車券の有効期間を当日限り、途中下車同一乗車券再入場不可能とするのに合わせてまずは寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」を鉄道会社が直接営業する旅客列車としては廃止、JR西日本の関連会社日本旅行が運営するtabiwaトラベルなどによる旅行会社による貸切列車としてたまたま毎日設定することにより経路変更や値上げして存続する可能性はあるだろう。
このほか寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が旅行会社の貸し切り列車扱いとなれば、条項の少ない熱海、沼須。富士。筋岡、浜松。大阪、姫路での乗降扱いを取りやめ通過とするだろう。
8. 結び
今回の2027年以降JR西日本・JR東海・JR東日本・JR四国ダイヤ改正では、JR東日本管内東海道線横浜駅ホームドア設置の影響で寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が物理的に乗り入れができなくなる。
また東海道新幹線夜行列車「ルミナールエクスプレス」運転開始により夜行需要が十分代替できることから寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」が廃止になる可能性が高い。
今後車両老朽化を控える中、寝台特急「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」をどのように運転していくのか、見守ってゆきたい。



コメント
こんにちは。
中長期的に寝台運用をトワイライトのような高額商品に絞り、定期運行や安価な列車は銀河やルナアズールのように非宿泊扱いのフラットシートにする流れははっきりしてきましたね。