683系転属でオーシャンアロー283系引退へ! JR西日本和歌山支社特急くろしおダイヤ改正予測(2024年内予定)

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オーシャンアロー283系引退へ! JR西日本和歌山支社特急くろしおダイヤ改正予測(2024年内予定)

JR西日本では2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸に合わせダイヤ改正を行い、在来線特急車両の再編を行う。今回はこのうち紀勢本線特急「くろしお」について見ていく。

1. 683系転属で283系オーシャンアロー引退へ!

今回の2024年JR西日本和歌山支社運用変更では、特急「くろしお」の一部で車種変更を行う見込みだ。

2023年時点で紀勢本線特急「くろしお」では283系、287系、289系の3車種で運転している。このうち283系と287系は紀勢本線特急用に新製投入した車両であるが、289系は元北陸本線特急「しらさぎ」用683系である。

このうち1996年に投入した283系(「オーシャンアロー」型車両)は6両編成2本と3両編成2本しかなく、車体傾斜装置があるため整備にも手間がかかる。また導入当初紀勢本線内で130km/h運転ができる車両として投入したが、ほんのごく一部区間でしか130km/h運転ができなかったほか2022年より紀勢本線内の最高速度を110km/hに下げている。このためいつでもほかの車種に置き換える準備ができている。




JR西日本では2024年の北陸新幹線敦賀延伸に伴い、湖西線特急「サンダーバード」が大阪~金沢間から大阪~敦賀間に北陸本線特急「しらさぎ」が名古屋~金沢間から名古屋~敦賀間に短縮、運用数が減る。このうち特急「しらさぎ」用681系は車齢30年以上が経過しているため廃車だろうが、特急「サンダーバード」用683系はリニューアル工事を行っており運用削減しても使う気がある。

289系投入時は2015年3月14日JR西日本ダイヤ改正における特急「しらさぎ」5両編成の運用離脱以降、6両編成・4両編成への組成変更が伴ったため工事が必要だったことから、特急「くろしお」や北近畿方面特急での運転開始は2015年10月31日とダイヤ改正から7か月ほど遅れて運用変更という形で行った。

が、今回の283系置き換え用の683系→289系は2023年時点で283系と同じは6両編成と3両編成の2種類のため、組成変更の必要がない。もっとも1号車グリーン車を全室から半室に縮小して普通車指定席を増やす改造工事を行う可能性も高いが、2015年に683系から改造した289系を投入した際にはまず1号車全室グリーン車として投入しその後運用開始後に順次半室グリーン車に改造したので特急「くろしお」への投入時は全室グリーン車のままでも構わないと言えばかまわない。

ただ湖西線特急「サンダーバード」から紀勢本線特急「くろしお」への配置転換及び交流電源装置撤去工事などは必要なので、2024年3月のダイヤ改正時点ですぐさま283系(「オーシャンアロー」型車両)が運対する可能性は低い。ただ改造内容は2015年の683系→289系への改造と比べると量的にも1本あたりの項目的にも少ないので10月まで待たずと3月~9月ごろまでに置き換える可能性が高い。

そうなると、紀勢本線特急「くろしお」に使用している283系は2024年内に引退する可能性が高そうだ

(2023.11.24 追記)なおその後募集型ツアー列車の案内に、283系は近日引退予定であると公表している。もっとも2024年3月16日ダイヤ改正と同時の引退かは定かではないが、2024年会いに引退する可能性が濃厚と言っていいだろう。




2. 特急「くろしお」、運転本数維持か

では2024年内の283系の引退に向け、2024年3月JR西日本ダイヤ改正で特急「くろしお」はどのようなダイヤ改正を行うのか。

そもそも特急「くろしお」は和歌山県内での人口減少と紀勢自動車道の順次延長による利用者数減少のため、2018年3月17日JR西日本和歌山支社ダイヤ改正で白浜~新宮間で7往復から6往復に減便したほか、2021年3月13日JR西日本和歌山支社ダイヤ改正では新大阪~白浜間で3往復を臨時化し金土日運転化、月曜~木曜に3往復減便している。

がそもそも白浜~新宮間の輸送密度はそもそも1,000人/日・往復程度しかないので、JR東海紀勢本線特急「南紀」同様通常時は2両編成4往復、多くても4両編成6往復あれば十分運びきれる。そう考えると定期列車として6両編成を1日6往復も設定する必要性は薄い。

ただ、紀勢本線のJR西日本管内ではJR東海紀勢本線特急「南紀」が新宮~紀伊勝浦間の1駅間だけ乗り入れている。このためだけにJR西日本は運転士と車掌を用意しなくてはならず低い乗車率と短い運転区間への人員配置という極めて効率の悪い乗務員行路を設定しなくてはならない。しかも同区間は電車特急「くろしお」が1日に6往復も運転している。




そう考えると、特急「くろしお」を当分の間維持する代わりに特急「南紀」のJR西日本管内新宮~紀伊勝浦間の廃止を提案してもおかしくはない。那智勝浦町の同意すら取れれば廃止にできるし、紀伊勝浦からの新幹線利用が名古屋経由から新大阪経由に変わったらJR西日本としても増収につながるので行ってもおかしくはない。そう考えると今後数年の特急「くろしお」新宮乗り入れ本数維持と引き換えに特急「南紀」の紀伊勝浦乗り入れを廃止、全便新宮発着に短縮してもおかしくはない

逆を言えば今回の2024年3月ダイヤ改正では特急「くろしお」の新宮乗り入れ本数は1日6往復のまま変えない可能性が高いだろう。


3. 結び

今回の2024年JR西日本和歌山支社運用変更では、北陸新幹線敦賀延伸に伴う在来線特急再編により余剰となった683系が転属、紀勢本線特急「くろしお」のうち283系を置き換える見込みだ。

今後順次車両更新を行うJR西日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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