列車増発も単線ゆえ間隔不均等に 埼玉新都市交通ニューシャトルダイヤ改正(2018年4月1日)

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ニューシャトルを運営する埼玉新都市交通は2月28日、プレスリリースにて4月1日にダイヤ改正を行うと公表した( 4月1日(日)ダイヤ改正 -朝・夕ラッシュ時間帯に列車を増発します- )。今回はこれについて見ていく。

2018年3月17日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!

1. 早朝に増発へ

今回の2018年4月1日埼玉新都市交通ダイヤ改正では、朝に増発を実施する。

まずは早朝。平日・土休日とも内宿5時50分発大宮行きを増発し、10分間隔運転時間帯の開始を30分繰り上げることとした。

また平日は丸山7時26分発大宮行きを内宿7時15分発に延長することとなった。




2. 平日夕ラッシュ時に増発へ

今回の2018年4月1日埼玉新都市交通ダイヤ改正では、平日夕ラッシュ時に増発を実施した。

まずは大宮17時55分発丸山行きを大宮18時05分発内宿行きに変更・延長した。このほか大宮18時25分発、19時05分発、19時25分発、20時05分発と毎時2本程度ずつ増発することとなった。

この増発により平日夕ラッシュ時は毎時6本から毎時8本となり輸送力が33.3%増強された。平日昼間は毎時4本のまま据え置かれることから、昼夕輸送力比は66.7%から50.0%に変化することとなった。

これを見ると適切な輸送力になったようにも思えるが、今回の平日夕ラッシュ時の増発は10分間隔の間に毎時2本を入れ込んだ形となっており、均等間隔ではない。湘南新宿ラインの10~20分間隔でずれているのに合わせているのかと思いきや、接続をとっているわけでもなさそうだ。しかも増発した列車だけみても20~40分間隔とバラつきがある。1往復するのにちょうど1時間になるよう運用を組んでいることからパターンダイヤにはなっているものの、増発が恣意的な感じがする。ともなると、将来的に平日夕ラッシュ時に大宮毎時40分発の内宿行きを設定する可能性は高そうだ。ただそれ以前に運転間隔の均等化は図ってほしいものだ。

なぜ5~10分間隔での運転になっているかというと、丸山~内宿間は単線であり、各駅で列車交換を行う必要がある。隣駅間所要時間は概ね2分であるため10分間隔なら2駅に1度、5分間隔運転なら1駅ごとに列車交換すればよい。しかし7分30秒間隔では対向列車を3分30秒待たせてしまうことになり、運用効率が悪くなる。そのことからあえて5分間隔と10分間隔を混ぜて単線区間での運転効率を高めようとしているのではないだろうか。

ただ、それにしても5分間隔と10分間隔を混ぜるのではなく、6分間隔と9分間隔を混ぜれば単線区間の列車交換に支障をきたすことなくある程度列車間隔を均等化することができるのではないだろうか。9分間隔であれば2駅ごとの列車交換が可能な範囲だ。

またニューシャトル利用者の67%が丸山以南の複線区間のみの利用であり、単線区間を利用する人は少ない。丸山以北を複線化する程の需要はないが、既存の複線区間である大宮~丸山間で7分30秒間隔での運転にして丸山で時間調整してもいいはずだ。このような運転間隔の均等化を図ることでニューシャトル全線において利便性向上が図られるものと思われる。


3. 結び

今回の2018年4月1日埼玉新都市交通ダイヤ改正では、朝の増発で10分間隔運転時間帯が拡大したほか、平日夕ラッシュ時の増発で輸送力増強が図られることとなった。

しかし単線区間の列車交換がネックで平日夕ラッシュ時の列車間隔が均等化されず、5~10分間隔とまばらになってしまっており、改善点できる点はあるものと思われる。

今後埼玉新都市交通でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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