単線区間で正面衝突恐れするなら複線化せよ! JR東日本埼京線・川越線ダイヤ改正予測

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単線区間で正面衝突恐れするなら複線化せよ! JR東日本埼京線・川越線ダイヤ改正予測

NHKは2023年3月2日、ニュースにて年3月2日22時ごろにJR川越線で単線に上下線の電車が進入したと報じた( JR川越線 単線に上下線の電車が進入 約3時間乗客が閉じ込め )。今回はこれからJR川越線の今後について見ていく。

2023年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 単線区間に上下方向から列車入線へ

今回の2023年3月2日JR東日本川越線単線区間への2列車進入は、そもそもJR川越線がほとんど単線だったことに起因している。

JR川越線と聞くとどこぞの田舎路線と思うかもしれないが、実態は埼京線の延長として運転しているようなもので通勤電車の緑のE233系10両編成を一日中運転している路線である

つまり今回の単線区間での同時進入は埼京線の電車同士が正面衝突したといっても過言ではない

そもそも埼京線は東京屈指の混雑路線として知られているが、大宮を過ぎるとほとんどが単線となっており、列車の行き違いを行っているのである。

まあ今回の事象が重大インシデントになるかは国土交通省にお任せするとして、いかにしたら今回の事象を防げたのか、そしてどのように設備改善をすべきなのかを考察していこう。




2. そもそもなぜ今回の事象は起こったのか

ではなぜ2023年3月2日、JR東日本川越線で単線区間への2列車進入が起こってしまったのか。

先述したようにJR川越線は単線のため列車交換ができる駅で行き違いを行っている。今回の事象は指扇駅と南古谷駅の間で起こっており、両駅から列車が向かい合うように出発したのが原因とされる。ただ、そうならないようにJR東日本ではほぼすべての単線でCTCと呼ばれる自動進路装置を導入しており、機械側で同時進入ができないようにしている。

ただ指扇~南古谷間には特殊な事情がある。それはこの区間には埼京線のうちJR東日本所有分すべての電車10両編成37本が所属する車庫、川越車両センターがあるのだ。つまり指折りの混雑屈指路線である埼京線の車庫が単線区間の本線から枝分かれしたところに存在しており、回送頻度も高いことから川越車両センターへの入区列車が指扇を出発する場合に限り南古谷から指扇方面に列車を走行できるようにしていたようなのである。

おいおい、それあまりにも危険じゃないか?というか、そもそも埼京線の車庫が単線区間にあること自体がおかしくないか?なぜ複線化しなかった川越線。




3. なぜ川越線はほとんどが単線なのか

では日本屈指の混雑路線である埼京線と直通し埼京線のうちJR東日本所有分すべての車両が所属する川越車両センターがある川越線は、なぜそのほとんどが単線なのだろうか。

そもそも川越線は埼京線が開業する1985年以前は本当に田舎のローカル線で、非電化で気動車が走るほどだった。そんな中JR東日本の前身日本国有鉄道(国鉄)が東北新幹線上野・東京乗り入れの補償として赤羽~大宮間に通勤新線である埼京線を建設することが決まり、その埼玉県側の終点として高崎線宮原にして車両基地を整備する計画だったが土地がないことから断念、そこで白羽の矢が立ったのが川越線への直通運転である。

もっとも東京23区に乗り入れる通勤電車を気動車で運転するわけにはいかないので、この埼京線車庫建設(現在の川越車両センター)に合わせて川越線を大宮~川越~高麗川間の全線で電化することとしたのである。

また大宮駅は地上ホームから埼京線地下ホームへの乗り入れに変更となること、単線のまま大宮駅構内に行ってしまうとダイヤ乱れ時に回復が遅くなることから、用地確保のしやすかった東端の1駅間である大宮~日進間だけ複線化している。この電化と埼京線直通と1駅間だけ複線化と川越車両センターの設置が1985年9月30日に行われている。

もっとも国鉄では通勤電車の車庫となる川越車両センターまでの線路を複線化することは念頭に置いていたし、それもあって大宮~日進間の複線化を行っていた。が、1987年4月1日に国鉄分割民営化によりJR東日本が発足、川越線複線用地を確保することもなく宅地化していってしまった。

その後埼京線沿線の戸田市や与野市(現在のさいたま市中央区)、浦和市の西側、および川越線のうち埼京線と直通する大宮~川越間などで人口が増えたため埼京線・川越線の列車が増加、川越車両センターの拡大を図ったものの、川越車両センターに至る線路は単線のままほったらかしにしたのである。

つまり川越線日進~川越車両センター間を複線化しなかったのはJR東日本の怠慢と言わざるを得ない

おかげさまで川越線単線区間の隣駅間輸送密度の最大は99,184人/日・往復ともはや10万人に迫る勢いで(2015年の大都市交通センサスのデータ)川越線日進~川越間は単線区間で日本一輸送密度が高い区間となっている。それまでは東武野田線逆井~高柳間が単線での最大隣駅間輸送密度91,029人/日・往復がJR川越線に続いて2位だったが、この東武野田線逆井~高柳間が2019年11月17日に複線化したためJR川越線が単独ダントツ1位となった。

つまり逆を言えばJR川越線日進~川越間は複線化しても全くおかしくない区間である。そう考えるとJR東日本が複線化の設備投資を怠っていたとしか言いようがない。




4. 解決策はやはり複線化

では今回の事象の解決策はなにがあるだろうか。

もっとも需要が多くない区間であれば複線化のメリットは薄いので、保安装置の向上などを図ることになるだろう。

しかし川越線は単線区間でダントツ日本一の隣駅間輸送密度を誇っていること、通勤電車の埼京線の車庫である川越車両センターがあり車両の出入りも多いことから、もはや複線化しかありえない

とはいえ用地確保の観点で一度に複線化は難しいので、まずは用地確保がしやすくて今回の事象に該当する指扇~川越車両センター~南古谷間から複線化を図るべきだろう。




5. 複線によりダイヤはどうなる

では川越線大宮~川越間の完全複線化ができたとして、ダイヤはどのようになるのだろうか。

現状では平日朝は毎時6本(うち毎時2本は指扇始発)、昼間は20分間隔毎時3本(すべて埼京線内快速)、平日夕方は毎時4本の運転となっている。

川越線の伏線区間を含めた最大隣駅間輸送密度は大宮~日進間の116,664人/日・往復となっている。昼間に毎時1両で4,000人/日・往復を運べるとすると毎時30両が必要となる。平日夕方は42両、平日朝は60両程度が必要となるとギリギリだ。

ただ、そもそも毎時30両必要な区間で10両編成毎時3本で済ませていることろなんてあるのだろうか?おとなりの東武野田線は閑散区間でも昼間に10分間隔毎時6本で運転している。もし川越線が東武鉄道による運営だったら野田線同様6両編成ないし5両編成を毎時6本ないし毎時8本で運転していたことだろう。

しかも同じJR東日本管内だって京葉線は海浜幕張~蘇我間は昼間に15分間隔毎時4本で運転しているし、大宮を発着する高崎線や宇都宮線も2021年3月13日JR東日本大宮支社ダイヤ改正で減便したとはいえ普通電車だけでも昼間は毎時4本、快速や特別快速を合わせても毎時5本の運転がある。

そう考えると川越線の昼間毎時3本は明らかに運転本数が少ない

そうなれば複線化すれば増発の可能性が高いわけで、昼間の毎時4本化のほか通勤時間帯の増発も容易になるだろう。


6. 結び

今回の2023年3月2日JR東日本川越線単線区間への2列車進入は、JR東日本が本来投資すべきだった設備投資を行わずに川越線をほとんどの区間で単線のまま存置したことによる人為的問題と言わざるを得ない。

今回の件についてはJR東日本のほか国土交通省、埼玉県、さいたま市、川越市についても川越線複線化に関する意見文を提出し、抜本的な改善を図りたい。

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コメント

  1. 大口に直通線の駅を作れ! より:

    事故云々関係なく、全国的にも名が知られている川越と大宮を結ぶ路線にも関わらず単線というのはイメージが悪い。20分に1本と言うことで正月の2日に川越から赤羽まで利用したときは大宮まで混雑していたものの、それより先は空いていた印象でした。そりゃそうでしょ。日中の埼京線で先着案内を気にすることはなくなったのですから。
    車両基地も川越にあること自体限界に達しており、本当はやりたくと思われる相鉄線直通を開始し、かしわ台で6編成夜間滞留しているぐらいですから。今回の事案はそう言った遠因があると思いますよ。
     埼京線は住民運動で得た路線であることから、複線化の費用などは埼玉県・さいたま市が全て負担するべき。今回はJR側のミスとは言え見直しが必要だと考えます。

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