新型車両HB-E220系投入で仙石線半分非電化化へ! JR東日本仙石東北ライン・東北本線ダイヤ改正予測(2025年3月予定)

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新型車両HB-E220系投入で仙石線半分非電化化へ! JR東日本仙石東北ライン・東北本線ダイヤ改正予測(2025年3月予定)

JR東日本では2024年にディーゼル気動車を発注している。今回はこれから2025年3月の仙石東北ラインダイヤ改正について予測していく。

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1. 新型車両HB-E220系気動車導入へ!

今回の2025年3月予定のJR東日本ダイヤ改正では、新型車両HB-E220系を導入する見込みだ。

JR東日本ではディーゼル気動車を2023年4月に20両、2023年8月に19両発注している。発注額を見るに2023年4月発注の20両の方が2023年8月発注の19両より安いことから、運転台が多く車両単価が高くなる1両単車を含んでいるのは2023年8月発注の19両と言われている。このことから2023年4月発注の20両がHB-E220系、2023年8月発注の19両が八高線キハ110系置き換え用と言われている。

では新型車両HB-E220系はどのような車両になるのか。類似形式のHB-E210系は主に仙石東北ライン仙台~石巻間で2両+2両の4両運転を行っているが、これの置き換えまたは増発用となれば4両固定編成5本を入れるのが製造費が安くつき車両定員も増やせる。そう考えると新型車両HB-E220系はHB-E210系の4両版と見ていいのかもしれない。

HB-E210系が運転を開始した2015年5月30日時点ではJR東日本管内ではワンマン運転を1両または2両運転時にしかしていなかったので2本つなげた4両運転が基本となるHB-E210系はワンマン運転は準備工事のみでまだ対応していない。ただ2020年以降車外カメラ設置によるワンマン運転を開始、2024年時点で最大6両編成でのワンマン運転を可能にしている。そうなれば終日4両運転の仙石東北ラインでも車外カメラ設置によるワンマン運転を行えるようにしてもおかしくはない。

そしてHB-E210系気動車は予備車が4両しかなく、仙石東北ライン1本分しかない。このため車外カメラ設置工事を行うほどの予備車がないし、新車を入れてすぐにワンマン化しても2両運用ができるHB-E210系はワンマン化工事完了し次第小海線や水郡線など他線区への転用が可能だ。

そう考えるとJR東日本が投入する新型車両HB-E220系は4両固定編成5本を投入、ワンマン運転で仙石東北ラインを中心に運転すると見ていいだろう




2. 仙石東北ライン昼間毎時1本運転に増発へ!

ではもし新型車両HB-E220系が仙石東北ラインに投入しHB-E210系をすべて置き換えるとしたらどうなるだろうか。

HB-E210系は2両編成8本あるが、2019年3月16日ダイヤ改正以降全列車が2本つなげた4両運転となっているため4両編成4本とみなしていいだろう。このうち4両運転3本が運用に就いており、4両が予備車となっている。

おおむね仙台~石巻間を3時間で往復する運用としているため3運用あれば毎時1本運転ができそうな気がするが、実際のところ昼間に点検などをする関係上仙石東北ラインが2時間間隔が開いてしまう時間帯が存在している。つまり終日毎時1本運転するためにはあと1運用増やさなければならない。

また1運用増やすことで、1時間40分以上間隔が開いている朝の仙台行き仙石東北ラインも運転間隔を詰めることができる。これにより平日朝の仙石東北ラインの増発も可能だ。

そして新型車両HB-E220系は4両固定編成5本で投入見込みだ。予備車1本を考慮しても4両運転4運用を組むことが可能であり、HB-E210系より1運用多くすることができる。つまり新型車両HB-E220系を仙石東北ラインに投入することで終日毎時1本運転を実現できるのだ




3. 仙石線普通電車の運用削減で石巻発着全便仙石東北ライン化か!

ただ今回の2025年3月JR東日本ダイヤ改正における仙石東北ライン増発はそれだけではなさそうだ。

仙石線は本来4両編成電車が運用している。この4両編成電車205系は製造後35年以上が経過しており、順次置き換わっている。この置き換え予定としてワンマン運転対応のE131系4両固定編成を2025年3月ダイヤ改正までに投入する見込みがある。

ただ、仙石線205系は4両編成16本あるのに、2024年3月に発注したであろう新型車両E131系は4両編成14本しか投入しないのである。

もっとも仙石線では2022年3月18日ダイヤ改正で平日朝に2往復削減したほか、土休日ダイヤを導入することで全日15運用から平日14運用、土休日12運用に削減している。これにより平日は1運用削減に成功したが、14運用で14本しか車両がなければ点検などですぐに運休が出てしまう。そうなるとさらなる減便が必要だ。

ただ仙台~東塩釜間では平日朝に減便したばかりなのですぐに減便はできない。そうなると4両編成電車の運用を削減するために仙石線普通電車の高城町~石巻間乗り入れを廃止し石巻発着列車は全便仙石東北ライン化を図るのではないだろうか




しかも高城町~石巻間は全列車気動車運転となるため、電車の運転に必要な架線などの直流電化設備が必要なくなる。そもそも2022年3月18日JR東日本仙台支社ダイヤ改正でダイヤリニューアルと称して夜間の東塩釜〜高城町間の普通電車を毎時1本にまで減便、仙石東北ラインが仙石線普通電車に接続できなくなっていることから仙石線を分断しようとする動きはすでにあるし、JR東日本では電化区間の非電化化を推し進めていることから仙石線高城町~石巻間の非電化化も狙っているのではないだろうか

さらにもし仙石線普通電車があおば通~高城町間のみの運転となれば、普通電車は片道約1時間30分かかっていたところ半分の約45分に収まるので車内にトイレを設置する必要がなくなる。このため車両製造費が安く済むようになるほか、福田町の仙台車両センター宮城野派出所でトイレ清掃を行う必要がなくなるためトイレ清掃機能の削減も図ることができる。高城町~石巻間の仙石東北ラインへの一本化はメリットが大きいのだ




そうなると考えなくてはならないのは現在の仙石線普通電車のうち高城町~石巻間の運用すべてを仙石東北ライン用気動車でまかないきれるかという問題になる。もちろん2024年時点でのHB-E210系実質4両編成4本で運用することのできる4両運転3本だけでは到底足りない。

もし一番運用数の多い平日朝の仙石線全普通電車の高城町~石巻間を仙石東北ライン気動車に置き換え全便仙台発着とすると、1運用を仙台~石巻間を往復するのに3時間かかることを考慮すると3時間で最大4本の運転があることから、4運用増やして計7運用が必要となる。

もし新型車両HB-E220系4両編成5本を投入すると、仙石東北ライン用の車両はHB-E210系とHB-E220系合わせて実質4両編成9本となる。予備車1本以上が必要としても8運用は組めるので仙石線普通電車の仙石東北ライン全置換えに必要な4両編成7運用は確保可能だ。

つまり今回の新型車両HB-E220系は仙石東北ラインに投入し、仙石線普通電車の高城町~石巻間運転廃止をねらうためのものだろう

これにより今回の2025年3月ダイヤ改正で

  • 仙石線普通電車 あおば通~仙台~高城町間
  • 仙石東北ライン 仙台~高城町~石巻間

に再編するので簡素化しわかりやすくなる。そしてなにより仙台駅で矢本・石巻先着列車が高架ホームだったり仙石線地下ホームだったり列車によって大きく離れた場所発着だったものがすべて効果ホームにまとまるため旅客目線でもわかりやすくなる。しかも仙石東北ライン経由であれば全駅停車だとしても従来の仙石線普通電車より仙台までの所要時間を10分程度短縮できる。これは石巻方面へかなり利便性向上が期待できそうだ




4. 仙石東北ライン普通列車誕生で快速は東北本線内全便通過運転か!

また今回の2025年3月ダイヤ改正で仙石線普通電車のうち高城町~石巻間を置き換える可能性が極めて高いことから、仙石東北ラインの高城町~石巻間全駅停車便を設定する必要がある。つまり快速と特別快速しかない仙石東北ラインに普通列車を追加することになる

2024年現在仙石東北ラインは特別快速と快速の2つの種類を運転している。この種別の違いは仙石線内高城町~石巻間での停車駅数によって決まっており、仙台~塩釜間は途中駅全通過の快速と全駅停車の快速の2種類が存在する。HB-E210系ではこれを区別するため車両行先表示の快速表示を仙台~塩釜間ノンストップは赤、仙台~塩釜間は緑で色分けしている。このため俗称赤快速と緑快速の2種類を運転していることになる。

これはほぼ終日4両編成毎時1本運転のため昼間と平日朝夕ラッシュ時の両数が同じでは当然空席が増えることから昼間に限り仙台~塩釜間を全停車とすることで乗客を増やそうとしているほか、昼間の仙石東北ライン設定に当たり仙台~松島間の東北本線普通電車を毎時1本削減していることからその代替も行っている。

ただこれらの背景もあり仙石東北ラインでは快速を主に2種類設定しなくてはならず、案内も手間だし旅客に分かりにくい。ただ今回の2025年3月JR東日本ダイヤ改正で仙石東北ライン普通列車を設定するようになれば、仙石東北ライン普通は仙台~石巻間各駅停車、仙石東北ライン快速は仙台~塩釜間全列車ノンストップに分けることができるだろう




5. 仙石東北ラインの運転本数はどうなる

では今回のHB-E220系投入に伴う2025年3月JR東日本ダイヤ改正で仙石東北ラインはどのように増発するのだろうか。

2024年現在、高城町~石巻間は毎日30往復の運転で、うち1往復が仙石東北ライン特別快速、13往復が仙石東北ライン快速、16往復が仙石線普通電車となっている。このためもし仙石線普通電車をすべて仙石東北ライン普通列車に置き換えるとすると、仙石東北ラインは1日14往復から30往復に倍増することになる。

ただ、仙石線普通電車はすべて仙石東北ラインに置き換える必要はあるのだろうか。

2019年度の輸送密度は仙石線東塩釜~石巻間で7,803人/日・往復となっている。昼間に毎時1両で4,000人/日・往復運べるとすると昼間毎時2両で十分運びきれることになる。

また東北本線松島~小牛田間の2019年度の輸送密度が9,908人/日・往復と昼間毎時3両必要だが、こちらは4両運転昼間毎時1本で済ませている。そうなると仙石線高城町~石巻間は当然昼間4両編成毎時2本もいらないし、2022年3月18日JR東日本ダイヤ改正で仙石線高城町~石巻間の普通電車は毎時1本から2時間に1本に削減、仙石東北ラインと合わせおおむね毎時1本となっている。

ただ、それでも高城町発石巻方面10時台と13時台、石巻発高城町・仙台方面11時台は毎時2本の運転があるため減便可能だし、石巻9時台発は3本も運転しているため2本に削減可能だ。つまり2往復の減便が可能となる。そうなると仙石東北ラインは28往復設定すればよいだろう。

また、昼間は東北本線内全駅停車として運転していることから停車駅を合わせるために仙石東北ライン緑快速は普通列車に格下げする公算が高い。そうなると仙石東北ライン快速13往復中5往復程度は普通列車に格下げしてもおかしくないだろう。

そうなると2025年3月以降の仙石東北ラインは、

  • 仙石東北ライン特別快速 1往復
  • 仙石東北ライン快速 8往復
  • 仙石東北ライン普通 19往復

となりそうだ。つまり朝毎時3本~毎時4本、昼間毎時1本、夕方毎時2本程度の運転となりそうだ。




6. 仙石東北ライン増発のウラで東北本線減便へ

ただ仙石東北ラインが増発するということは、東北本線仙台~塩釜間でもダイヤ改正を行うということになる。

仙石東北ラインが開業した2015年5月30日JR東日本ダイヤ改正では、仙石東北ライン赤快速を運転する朝夕は東北本線普通列車の運転本数を変更しなかったが昼間は仙台~松島間の普通毎時2本を仙石東北ライン緑快速毎時1本に置き換えている。置き換えどころか減便しているのだ。

そうなると今回のダイヤ改正で仙石東北ライン普通列車を設定するということは、東北本線で減便を図るということになる。

まず夕方。現状仙台~小牛田間毎時2本、仙台~松島間毎時1本、仙台~石巻間の仙石東北ライン赤快速毎時1本を運転しているが、今回のダイヤ改正で仙石東北ライン普通毎時1本が増発するにあたり仙台~松島間の東北本線普通毎時1本が廃止になる可能性が高い。まあ松島駅は高城町駅近傍なので影響は小さいことからそこまでの問題ではないだろう。

問題は朝。多くが小牛田発仙台行きの6両編成で運転する中(しかもうち2本は一ノ関始発)、仙石東北ライン普通を設定するにあたり小牛田始発の普通列車を一部削減しなくてはならないのだ。

ただ2014年から2019年に5年間だけでも松島~小牛田間の利用者数は約10%減っている。また小牛田始発の普通電車の利用者の一部は塩釜から仙台の間でしか利用しない人もいることから、朝の小牛田始発が2本程度減っても大¥かしくはない。

また仙石東北ライン用HB-E220系はワンマン運転対応になるし、HB-E210系もワンマン運転対応工事を行って車外カメラ式ワンマン運転を行うことなるはずだ。このため朝の東北本線6両運転2本を仙石東北ライン4両運転3本~4本で置き換えることになるが、ワンマン化により乗務員数は減らせるので費用節減になるし、費用節減になるということは実際に行ってもおかしくはないだろう。

そうなると今回仙石東北ライン向けに導入する新型車両HB-E220系気動車4両編成5本20両で置き換えるのは、205系直流電車4両編成2本と701系交流電車12両の合わせて20両となりそうだ。

そうなると仙台からの東北本線下り北行きは、小牛田行きと石巻行きがほぼ終日に渡り交互に来る形となりそうだ。仙台から見て石巻が仙石線で行くところではなく東北本線で行くところに明確に変わることになりそうだ。


6. 結び

今回の2025年3月JR東日本仙台支社ダイヤ改正では、新型車両HB-E220系の仙石東北ライン投入により増発する一方でワンマン運転を開始する見込みのほか、仙石線電車の石巻乗り入れを終了し高城町折り返しとすることにより高城町~石巻間の直流電化設備を撤去する可能性が高い。

今後仙石東北ラインと仙石線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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