特急の車両更新で鈍足化とスーパー除去と東京から札幌への日帰り不可能に JR北海道ダイヤ改正(2020年3月14日)

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JR北海道は2019年12月13日、プレスリリースにて2020年3月14日にダイヤ改正を行うと公表した( 2020年3月ダイヤ改正について )。今回はこのうち特急列車について見ていく。

2020年3月14日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 石勝線特急「おおぞら」にキハ261系投入へ

今回の2020年3月14日JR北海道ダイヤ改正では、石勝線特急「おおぞら」にキハ261系を導入する。

キハ261系は特急「とかち」でも使用している車両であるが、あくまで高速性よりも低コスト重視で導入した車両のため、所要時間がやや長くなってしまっている。

このため前回の2019年3月16日ダイヤ改正で特急「スーパー北斗」の一部をキハ281系からキハ261系に置き換えたことにより鈍足化したのと同様、今回の2020年3月14日ダイヤ改正では特急「おおぞら」の一部をキハ283系からキハ261系に置き換えることにより鈍足化する。

今回のダイヤ改正でキハ283系からキハ261系に置き換える特急「おおぞら」は6往復中3往復で、2運用で賄うことができる。

この車両置き換えにより概ね1~4分所要時間が延びるのだが、特急「おおぞら5号」は所要時間が2分短縮しているほか、特急「おおぞら10号」は所要時間が15分も伸びている。特急「おおぞら5号」の所要時間短縮はトマム~新得間での列車交換場所を適正化したことに寄るようだが(なお対向する特急「おおぞら6号」も所要時間を3分短縮している)、特急「おおぞら10号」の大幅な所要時間延長は千歳線内での快速エアポート増発に伴う運転時刻の変更により現在の時刻では南千歳で衝突してしまうため、泣く泣く運転本数の少ない石勝線特急が追分で停車時間を延ばして遅く運転させるようにしたようだ。

なお今回のダイヤ改正よりJR北海道管内で「スーパー」を呼称する列車が全廃し、「スーパー」の名が残る特急はJR各社ではJR西日本のみとなった。




2. 特急「北斗」の白老停車開始で東京都区内からの日帰り旅行が不可能にに

また今回の2020年3月14日JR北海道ダイヤ改正では、室蘭本線特急「北斗」で停車駅増加を図る。

これにより特急「北斗」は白老に停車するとなり、千歳線内での快速エアポートの大増発に伴う大幅な時刻変更も含め最大で所要時間が7分延長した列車がある一方、3分短縮した列車もある。

これにより札幌14時45分発特急「スーパー北斗16号」函館行きは札幌14時38分発特急「北斗16号」函館行きに札幌発時刻を繰り上げたことで、東京都区内から札幌への滞在時間が4分あったものが日帰り不可能となった

なお、千歳線内で快速エアポートが毎時4本から毎時5本に増発することにより札幌到着時刻が最大6分程度変わっている。しかも一部は白老に停車するにもかかわらず所要時間を2分短縮しており、白老での停車時間増加を千歳線内での時刻変更でカモフラージュしたようだ。

このほか千歳線内での時刻変更により室蘭本線特急「すずらん」でも時刻変更が行われており、特急「すずらん7号」は室蘭13時48分発から13時38分発に10分も繰り上げることとなった。ただ、札幌発着時刻が変わらないにもかかわらず所要時間が1~2分延びている列車があり、余裕時分の確保も含まれているようだ。

なお今回のダイヤ改正では室蘭本線特急「北斗」の車両更新は行わなかった。


3. 結び

今回の2020年3月14日JR北海道ダイヤ改正では、石勝線特急「おおぞら」にキハ261系を導入することにより車両更新を図った。

まだまだ石北本線特急「オホーツク」などでキハ183系が運用する中、2020年に投入する観光用及び宗谷本線特急「宗谷」「サロベツ」代走用キハ261系の増備の後にどのような車両更新を行うのか、楽しみにしたい。

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