大糸線列車代行バス増発で廃線へのカウントダウン! JR西日本・JR東日本大糸線臨時バス運転(2024年6月~2025年3月)

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大糸線列車代行バス増発で廃線へのカウントダウン! JR西日本・JR東日本大糸線臨時バス運転(2024年6月~2025年3月)

JR西日本は2024年5月9日、プレスリリースにて大糸線で列車代行バスを増発すると公表した。今回はこれから大糸線の今後について見ていく。

1. 大糸線でバス増発へ!

今回の2024年6月~2025年3月大糸線臨時バス運転では、大糸線白馬~糸魚川間で4往復増発する。

大糸線は長野県の松本駅と新潟県の糸魚川駅を結ぶ鉄道であるが、長野県側はJR東日本、新潟県側はJR西日本と2社に分かれているほか、JR東日本側の松本~南小谷間のみ直流電化としているため南小谷を境に電車と気動車に運用が分かれており直通運転を行っていないことから実質両社で別路線のような扱いとなっている。

ただ白馬のスキーなどの外国人を中心とした観光客でにぎわっており、北陸新幹線長野駅からバスで白馬に訪れる客が非常に多くなっている。そこで北陸新幹線糸魚川駅を経由して悪罵に来てもらうことで大糸線経由の利用を活性化しつつ北陸新幹線を運営するJR西日本の増収も図ろうというのが今回の大糸線バス増発である。

今回大糸線増発バスを設定するのは白馬~糸魚川間の4往復となっている。先述したように列車では南小谷で乗り換え必須となっているが、増発バスではいずれも白馬~糸魚川間を直通して運行するため乗り換えが不要となる。

しかも糸魚川で接続する北陸新幹線「はくたか」の発着時刻は上り列車と下り列車で20分程度しか違わないのが好都合で、バスの増発を北陸新幹線と接続する大糸線列車がない4往復に絞っている。

大糸線増発バスは以下の通り。




2. 増発バスの設定で大糸線南小谷~糸魚川間の廃止を視野か!

ただ過去にJR西日本が増発実験と称して行ったバスによる増発では、その後廃線に向けた協議を行っている。

バス増発実験を行ったことがあるのは三江線全線芸備線備後庄原~備中神代~新見間で、いずれも輸送密度200人/日・往復未満の区間となっていた。

その後三江線は増発実験の効果がなかったために2018年3月31日の最終運行をもって廃止、芸備線備後庄原~備中神代間も2023年より廃止に向けて沿線自治体と協議中である。

またJR西日本の廃線協議がらみだと富山県の城端線と氷見線はあいの風とやま鉄道への移管が決まっており2030年までにJR西日本から分離するほか、同じく富山県内の高山本線でも富山県があいの風とやま鉄道への転換も見越して動いているという新聞報道がある。2040年ごろまでに富山県内からJR在来線が消滅する見込みだ。

そうなると、大糸線から一番近いJR西日本在来線が石川県の七尾線までなくなってしまうのだ。しかも車両検査のたびにそこまで車両を移動させなければならないので、回送時の線路使用料をえちごトキめき鉄道やあいの風とやま鉄道、ひいてはIRいしかわ鉄道に支払う必要がある。そうなると維持費用がよりかかるのだ。

そんな大糸線南小谷~糸魚川間の輸送密度は2018年度の輸送密度はたった102人/日・往復。バスでも十分に運びきれるほどしかない。




これもあってJR西日本では2022年に大糸線南小谷~糸魚川間廃止に向けた協議を開始している。その中で増発による利便性増加が見込めるかを確認するための方法が今回の大糸線増発バス運行なのだ。

つまり今回の大糸線バス増発は将来の大糸線南小谷~糸魚川間の廃止を前提としたものと言ってよいだろう




3. 大糸線白馬~南小谷間も廃止か!

ただ今回の大糸線増発バスの運行区間は白馬~糸魚川間であるため、JR東日本区間の白馬~南小谷間も増発対象に入っている。

この区間も増発させる懐の深さはJR東日本も然りだし実際白馬目当ての観光客が多いので増発実験としてごもっともなのだが、なぜJR東日本区間でもバスを増発させることとしたのか。

JR東日本では2021年より運行の見直しが必要な区間として2,000人/日・往復未満の区間を並べており、2023年から500人/日・未満である久留里線久留里~上総亀山間および吾妻線長野原草津口~大前間で廃線の協議を開始すると通知している。

大糸線は松本~信濃大町間では2018年度の輸送密度が5,638人/日・往復と多いが、信濃大町~南小谷間では少なくなり白馬~南小谷間では200人/日・往復程度しかいない。

もっともこれまでJR東日本が廃線協議開始するとしているのは盲腸線の末端区間で、大糸線は今のところ松本と糸魚川でほか鉄道路線と連絡があるため盲腸線には当たらない。ただ、JR西日本区間である南小谷~糸魚川間を廃止とすれば大糸線は松本~南小谷間の単独の盲腸線となる。白馬~南小谷間はその末端区間であるから、これまでにJR東日本が配線協議を開始する基準としている盲腸線末端区間の輸送密度500人/日・往復未満を満たしているのである

つまり今回の大糸線バス増発は、将来的なJR東日本大糸線白馬~南小谷間の廃止も視野に入れている可能性がある

もっとも2022年の大糸線南小谷~糸魚川間の廃止協議開始に際してJR東日本はオブザーバー参加とはしているものの、今後廃止協議の主体に入ってきてもおかしくはないだろう。


4. 結び

今回の2024年6月~2025年3月大糸線臨時バス運転では、大糸線白馬~糸魚川間で4往復増発することとなった。

一方、このバス増発は過去に三江線や芸備線で行った手法であり、三江線を廃止に追いやっているほか芸備線でも廃線に向けた協議が進んでいる。

今後JR西日本でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

2024年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:大糸線「本格的な利用促進・利便性向上」の取組みについて – JR西日本

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