新車投入も転属狙いの大幅減便か JR西日本岡山支社・広島支社ダイヤ改正予測(2022年3月予定)

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新車投入も転属狙いの大幅減便か JR西日本岡山支社・広島支社ダイヤ改正予測(2022年3月予定)

JR西日本は2021年11月18日、プレスリリースにて2023年度より岡山支社に新型電車を投入すると公表した( 岡山・備後エリアへの新型車両導入について )。今回はこれから、2022年3月のJR西日本岡山支社・広島支社ダイヤ改正について予測していく。

1. 新車投入も減便と転属前提か

2023年度以降、JR西日本岡山支社では山陽線・伯備線・赤穂線・宇野線など向けに新車を投入する。

今回投入するのは広島支社管内で既に投入している227系をベースとした車両を投入するとしており、広島支社同様3両固定編成と2両固定編成を投入する。なお広島支社向け227系は2015年より276両を投入し、管内の103系や113系、115系などを全て置き換えた。

もっとも2021年現在JR西日本岡山支社では3両固定編成や4両固定編成の電車も多いが、今回の新車置き換えにより減車するのは間違いなさそうだ。ただし今回新車投入するのは101両しかなく、113系の52両、115系の157両、117系の24両の合計233両を置き換えるには遠く及ばない(これにより213系はまだまだ使うことがほぼ確実になった情勢である。JR東海では新型車両315系の投入によりあと数年で全ての213系を廃車するというのに)。

もっとも117系は快速サンライナー用なので全便廃止すれば全て廃車できる可能性もあるし、伯備線新見~山陰本線西出雲間の電車は車両点検の合理化のために米子支社の既存気動車や新型気動車DEC700形への置き換えによる2両から1両への減車も考えられるので、実質置き換え対象は200両を下回るかもしれないが、それでも半分程度の101両で全てを置き換えるのは不可能だし227系の広島支社投入分276両を考えても少なすぎる

そう考えると、広島支社で減車・減便を行い227系の一部を岡山支社に転属させるのではないだろうか

もっとも転属させるのであれば各種改造や塗装の変更が必要なためある程度準備が必要となる。このことから少なくとも2022年3月ダイヤ改正で減車・減便により一時的に運用を離脱させたい。

ただ12月第3金曜日のダイヤ改正一斉プレスリリースにていきなり広島支社で減車します、227系の一部を岡山支社に転属させますでは岡山が広島のおこぼれをもらうだけになってしまい、完全に優劣をつけてしまう。それを防ぐために1か月ほど先に1年以上先のまだ車両すらできていない岡山支社の新車情報をプレスリリースとして公表することにしたのではないだろうか。

これにより岡山支社管内の老朽化した113系や115系を2015年以降に新造した車両で置き換えることができそうだ。

それでは2022年3月ダイヤ改正でJR西日本岡山支社管内及び広島支社管内でどのようなダイヤ改正を行うのか、見ていこう。




2. 山陽線・呉線で朝夕に減便か

2022年3月のJR西日本広島支社ダイヤ改正では、山陽線や呉線で減車や減便を図る見込みだ。

特に山陽線では2021年3月13日ダイヤ改正にて夕方の広島駅での運転本数には変わりなかったものの、五日市~岩国間で数本の減便を行っている。そこで今回のダイヤ改正でも平日夕ラッシュ時に五日市~岩国間のほか瀬野~白市間でも減便を行い、運用数削減と五日市行きや瀬野行きの両数削減による減車を図る可能性がある。

また呉線では平日夕ラッシュ時に広島~坂間で毎時2本の区間列車を運転しているが、そもそも呉線内海田市~坂間は快速安芸路ライナーや呉方面普通列車がそれぞれ毎時2本ずつ運転していることから合計毎時6本の運転となっており明らかな供給過剰になっているし、そうなると天神川・向洋・海田市向けの列車となるわけだが山陽線も毎時6本以上の運転があること、このご時世で利用が減っていることから減便してもおかしくない。この呉線の広島~坂間の区間運転列車を削減するだけで2運用を浮かせられそうだ。

なお沿線の安佐南区の人口が増え続け未だに混雑緩和を図り続けている可部線は、朝夕の減便は考えにくそうだ。

3. 岡山県内では朝を中心に減便か

2022年3月のJR西日本岡山支社ダイヤ改正では、朝を中心に減便する見込みだ。

昼間の減便は2021年3月13日JR西日本岡山支社ダイヤ改正でやる尽くしている感があることから、主な減便は朝夕になるだろう。

ただ夕方は山陽線岡山~三原間を除きほとんど昼間と運転本数が変わらないため減便が難しいほか朝も毎時2本程度の普通列車しか運転がない伯備線では減便の余地がない。

そう考えると一番考えられるのは瀬戸大橋線の朝の普通電車の削減だろう。次に福山方面からの山陽線上り、その次に瀬戸方面からの山陽線下り及び赤穂線で朝の減便を行いそうだ。

また主に2ドアの117系で運転し夕方以降に運転している山陽線快速サンライナーも運転時間帯をさらに縮小する可能性が高い。




4. 瀬戸大橋線快速マリンライナーの減便で終電繰り上げか

2022年3月のJR西日本岡山支社ダイヤ改正では、瀬戸大橋線快速マリンライナーで減便を図り最終列車を繰り上げる可能性がある。

このほか岡山24時12分発瀬戸大橋線快速マリンライナー75号は、未だに5~7分程度の繰り上げによる新幹線接続改善を行っていない。ただ同じく最終の新幹線から連絡していた山陽線岡山24時04分発倉敷行き最終が前回の2021年10月2日ダイヤ改正で廃止になったこと、岡山駅から出る瀬戸大橋線以外の終電が23時40分までにすべて出発してしまうことを考えると、岡山24時12分発快速マリンライナー77号自体が全区間廃止になってもおかしくなさそうだ

もし快速マリンライナー77号が廃止になった場合は、岡山から高松への終電が30分繰り上がり岡山23時42分発となるほか、東京から高松への最終連絡も東京20時33分発「のぞみ113号」から東京20時09分発「のぞみ111号」に24分繰り上がる見込みだ。

なおこの終電繰り上げを行っても岡山駅を出発する最後の列車が快速マリンライナーであることに変わりはない。

なお、この減便による高松→岡山への快速マリンライナーの運転本数に影響はない。これは5両編成で運転する高松22時25分発快速マリンライナー70号を岡山到着後3両と2両に分割して岡山23時42分発快速マリンライナー75号及び岡山24時12分発快速マリンライナー77号として運転しているため、今回快速マリンライナー77号が廃止になっても75号を5両編成で運転すれば車両運用に問題はないし、岡山での解結の手間が減るので経費節減になる。つまり快速マリンライナー77号の廃止は一石二鳥なのだ。

そう考えると、岡山24時12分発快速マリンライナー77号高松行き最終は廃止になってもおかしくないだろう。

ただ自由席を連結している快速列車で都市鉄道としても機能している以上、快速マリンライナーが昼間毎時2本から減便するとは考えにくい。JR四国管内の香川県内であれば予讃線快速サンポートを昼間は廃止し坂出で快速マリンライナーと予讃線普通列車の接続を改善すれば減便できるが、快速マリンライナー自体の昼間の減便による30分間隔から1時間間隔の減便は難しいのではないだろうか。


5. 結び

今回の2022年3月JR西日本ダイヤ改正では、岡山支社管内の車両更新を行うために広島支社管内・岡山支社管内で朝夕を中心に減車・減便を図ることで必要車両数の削減を図ることで、2023年度以降に投入する岡山支社向け新製車両の投入数を削減する見込みだ。

今後JR西日本岡山支社・広島支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

コメント

  1. @ より:

    当面は広島組を岡山に転属でいいかもしれませんが、観光客の需要が広島に戻ったときに広島の需要取りこぼしの可能性が、高くなるだろうなと感じます。
    ただでさえ、コロナ前には3両編成で山陽本線を日中に走ると観光客ですし詰めになっていましたから、コロナ後に車両をどういう配置にするのか気になります。

  2. かた より:

    呉線が混んでるのは転換クロスシートだからということもあります。朝とか高校生がドア付近から詰めないから中は空いてても混んでるように見えます。多分広島から廿日市まではそんな感じ。

  3. いのっち より:

    広島車両の岡山転属による広島支社管内減便とあるが、もしかしたら近い将来可部線のロングシート化を視野にいれているのではないでしょうか。混雑緩和に頭を悩ます広島支社としては、新製造車は難しいにしても、何処かから引っ張って来ることもゼロではないと思いますが。

  4. いのっち より:

    広島支社管内の岡山転属により広島支社の車輌数減が予測されていますが、可部線の混雑緩和にいまだに対策が講じられていない事から、来春ということではないですが、可部線へのロングシート化の可能性もあるのではないでしょうか。
    新製造は見込めないにしても、他からの転籍もあるのではと推測しています。

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