座席指定列車増発も終電繰り上げ実施へ 京王電鉄・都営新宿線ダイヤ改正(2020年10月30日)

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座席指定列車増発も終電繰り上げ実施へ 京王電鉄・都営新宿線ダイヤ改正(2020年10月30日)

京王電鉄は2020年9月30日、プレスリリースにて10月30日にダイヤ改正を行うと公表した( 10月30日(金)始発から京王線ダイヤ修正 夕夜間の京王ライナーを増発します! )。今回はこれについて見ていく。

1. 「京王ライナー」暫定ダイヤを定期ダイヤに正式化と増発へ!

今回の2020年10月30日京王電鉄ダイヤ改正では、2020年6月1日より暫定的に実施していた座席指定制列車「京王ライナー」の増発ダイヤを一部で正式化する。

また2020年6月より平日に運転している京王八王子5時47分発「京王ライナー90号」新宿行きと京王八王子9時26分発「京王ライナー92号」新宿行きの2本が時刻変更なく定期化した。これにより京王八王子8時51分発特急新宿行きが京王八王子8時49分発準特急新宿行きに格下げすることとなった。

一方で同時期に運転を開始した橋本9時22分発「京王ライナー94号」新宿行きは今回のダイヤ改正を以て廃止することとなった。

また今回のダイヤ改正では「京王ライナー」の増発も行う。今回増発するのは京王八王子方面が新宿19時00分発「京王ライナー5号」京王八王子行きの1本、相模原線方面が新宿18時20分発「京王ライナー35号」橋本行き及び新宿19時20分発「京王ライナー37号」橋本行きの2本となっている。これにより平日夜の京王ライナーは京王八王子行き・橋本行きともに17時台から23時台まで毎時1本ずつ運転することとなる。

このほか2020年4月より運休していた新宿を24時以降に出発する平日運転の新宿24時00分発「京王ライナー13号」京王八王子行きと新宿24時20分発「京王ライナー43号」橋本行きの2本が正式に廃止となった。ただ運転枠は残してあるようで、これに伴い準特急の時刻の変更はない。




2. 昼間と夜間の見直しで相模原線特急が僅少運転へ

また今回の2020年10月30日京王電鉄ダイヤ改正では、2019年2月22日京王電鉄ダイヤ改正以来約8か月ぶりに料金不要列車でもダイヤ改正を実施する。

相模原線では前回の2020年2月22日ダイヤ改正より実施している平日昼間の準特急毎時3本の京王多摩センター~橋本間の各駅停車化及び区間急行毎時3本の削減を行う。これにより輸送力の適正化が図れるほか、京王多摩センター始発の列車が増えることによってさらに小田急に対しアドバンテージを付ける気のようだ。

もう京王多摩センター~橋本間は平日夕ラッシュ時も急行や準特急を各駅に停車させてその分普通や快速を減便して毎時9本ないし毎時6本に削減してもいいのではないだろうか(通過したところで2駅しか変わらないわけだし)。

また平日夕ラッシュ時も橋本行き特急と京王八王子行き準特急の種別入れ替えを行った。これにより京王八王子行きは18時01分発の準特急を除き18時台と19時台は全て特急として運転することとなった一方、平日夕ラッシュ時の相模原線方面橋本行きは最速種別が特急から準特急に落ちることとなった。しかも毎時3本の準特急橋本行きのうち「京王ライナー」橋本行きの直前の毎時1本は京王多摩センターから各駅停車である。

これにより相模原線特急は平日は朝2往復、土休日も朝1往復しか運転しなくなる。もう状況が消滅末期のかつての京王特急(現在の特急と比べ分倍河原・北野を通過)に見えるのは気のせいだろうか(とは言っても相模原線特急を準特急に格下げしてもあまり問題はなさそうではあるが、それも含めてかつての京王特急の末期と同じである)。

ちなみに今回格下げした平日夕ラッシュ時の準特急橋本行きは、調布で今回格上げした後続の特急京王八王子行きに抜かれる。どうせ抜かれるんだったら急行でもいいのではないかと思うが、新宿や明大前で3分早い電車に乗れた人は橋本まで直通で乗せることで、混雑分散を図っているのだろう。

このほか平日夕ラッシュ時では急行以下の列車でも行先変更を行った。これまで京王線新宿発の平日夕ラッシュ時の各駅停車は毎時6本とも相模原線方面橋本行きであったが、今回のダイヤ改正から毎時3本を高尾山口行きに戻す。これにより都営新宿線からやって来る新線新宿経由の区間急行高尾山口行き(調布から各駅停車)を区間急行橋本行きに変更することとなった。




3. 終電繰り上げも小規模実施へ

また今回の2020年10月30日京王電鉄ダイヤ改正では、終電繰り上げも行っている。

今回のダイヤ改正では高尾山口23時41分発区間急行桜上水行きが廃止となる。この列車は終点桜上水で各駅停車新線新宿行き最終列車に接続していたことから、千歳烏山より西で新宿への終電が繰り上がることとなった。なおこの最終各駅停車新線新宿行きは八幡山でこの区間急行桜上水行きに抜かされているが、今回区間急行桜上水行きが廃止になっても八幡山で待避時間の削減は行わず、時刻変更も行わない。

なお今回のダイヤ改正では新宿からの終電に変更はない。おそらく2021年3月ダイヤ改正でJR東日本がどのように終電を繰り上げるのかを見ているのだと思われるが、そもそも2020年3月14日のJR東日本中央線ダイヤ改正で八王子や高尾への終電は繰り上がったんだから新宿24時34分発特急京王八王子行き最終列車は今回のダイヤ改正で廃止しても良かったはずだ。にもかかわらず廃止しなかったとなると旅客減だけでは終電を繰り上げないということを意味しており、もし2021年2月~3月にダイヤ改正した際に終電を繰り上げるとなると明らかにJR東日本に合わせて行ったことが明白になってしまうことから不正競争防止法に違反するリスクが高くなる

このほか平日は新宿発22時台の京王八王子行き5本のうち、特急3本を準特急に格下げしたほか特急1本を廃止した。また平日新宿23時14分発特急京王八王子行き(高幡不動から各駅停車)を新宿23時16分発準特急京王八王子行き(高幡不動から各駅停車)に格下げした。これにより新宿発22時台以降は最終と22時台の1本を除き京王八王子行きは準特急での運転となる他、新宿22時30分発~24時30分発の特急・準特急京王八王子行きは全て高幡不動から先各駅に停車することとなった。

また深夜時間帯の一部で区間急行と快速の入れ替えを行う。


4. 結び

今回の2020年10月30日京王電鉄ダイヤ改正では、「京王ライナー」の暫定ダイヤが正式化した一方、料金不要列車は全面的に見直すこととなった。

今後2021年2月~3月頃に京王電鉄でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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