鉄道開業200周年で200km/h対応準高速新線開業も機関車けん引客車セマウル号・ムグンファ号運転へ! 韓国鉄道KORAIL宝城木浦線開業に伴うダイヤ改正(2025年9月27日)

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200km/h対応準高速新線開業も機関車けん引客車セマウル号・ムグンファ号運転へ! 韓国鉄道KORAIL宝城木浦線開業に伴うダイヤ改正(2025年9月27日)

韓国鉄道KORAILは2025年2月7日、プレスリリースにて2月9日~2月16日に中央線・太白線でスキー向け臨時列車を運転すると公表した。今回はこれについて見ていく。

1. 最後の機関車けん引客車列車を運転する新線開業へ!

今回の2025年9月27日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、宝城木浦線を開業する。

そもそも2025年9月27日はイギリスで世界初の鉄道が開業してからちょうど200年である。この日に合わせて開業したらしい。

今回開業する宝城木浦線は新宝城駅と任城里駅間の6駅間、79.2kmとなっている。ただ新宝城駅は既存の慶全線宝城駅と別駅のため、慶全線2.4kmの合わせて81.6kmを開業する。

この新規区間は単線ながらも200km/h出せる高規格新線で、電化対応となっている。が電化対応の新線なだけで変電所の建設が間に合わず非電化での開業となるほか、乗り入れる慶全線は相変わらず非電化のため電車特急型車両ITX-セマウルやITX-マウムが乗り入れられず、ディーゼル機関車けん引の客車列車しか走れない事態となっている

日本でいうところの規格のいい鉄建公団新線に電車が走れず気動車どころか機関車けん引の客車列車が走るようなものだ。おかげさまでムグンファ号が最後の運転開始する新線となる見込みだ

な宝城木浦線は営業係数は驚異の1,100、収支率9%をを見込んでいる。最初から黒字化する気のない新線である。

それでは今回の宝城木浦線開業で韓国鉄道KORAILがどのようなダイヤ改正を行うのか、見ていこう。




2. ムグンファ号経路変更で所要時間大幅短縮と値下げへ!

今回2025年9月27日韓国鉄道KORAILのダイヤ改正では、釜田~木浦間運転の急行格列車ムグンファ号を慶全線光州松汀湖南線経由から宝城木浦線経由に変更する。

この経路変更で399.8kmから351.3kmに運転距離を48.5km短縮、所要時間も釜田発木浦行きが6時間47分、木浦発釜田行きが6時間43分だったところ、釜田発木浦行きが5時間21分、木浦発釜田行きが5時間37分と1時間06分~1時間22分も所要時間を短縮する!

また釜田~木浦間のムグンファ号運賃は24,500ウォン(約2,600日本円)から21,900ウォン(約2,300日本円)に、順天~木浦間は12,000ウォン(約1,300日本円)から9,000ウォン(約950日本円)に値下げする。

救済として旧経路となる順天~光州松汀間でムグンファ号を1往復増発、順天~光州松汀間の慶全線ムグンファ号は1日4往復を維持する。

一方で湖南線内光州松汀~木浦間のムグンファ号減便救済はせず、ムグンファ号を8往復から7往復に減便する。

このほか順天~木浦間のムグンファ号を2往復新設する。これらの宝城木浦線乗り入れのムグンファ号はすべて2両編成で運転する。




3. 新線に特急格列車セマウル号も1往復運転へ!

また今回の2025年9月27日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、新たに開業する宝城木浦線に特急格列車セマウル号も運転する。

そもそも特急格列車セマウル号は在来線最速の列車で、かつて花形列車であった。が2004年2月1日の高速列車KTX運転開始以降在来線特急格列車セマウル号の淘汰が始まり、各線電化により電車特急ITX-セマウルに順次置き換えられた。このためセマウル号は非電化区間を含む京釜線・長項線龍山〜益山間しか残っておらず、車両も格下の急行格列車ムグンファ号改造客車に変わったため風前の灯となっている。

そんな元花形列車セマウル号が新線で復活するのである!こんなこと今後あるだろうか。

今回新設する特急格列車セマウル号は木浦8時02分発セマウル号1088列車釜田行きと、釜田15時06分発セマウル号1087列車木浦行きの1往復となっている。所要時間は4時間36分と4時間39分と急行格列車ムグンファ号より42分~59分所要時間が短くなっている。

もちろんその分停車駅を絞り運賃も約60%増しとなっているが、経路変更により運賃計算に用いる距離が短くなったことから値上げが抑えられている。セマウル号は釜田~木浦間32,600ウォン(約3,500日本円)、釜田~順天間19,200ウォン(約2,000日本円)、順天~木浦間13,400ウォン(約1,400日本円)となっている。順天~木浦間は旧経路のムグンファ号運賃から1,400ウォンの値上げで済んでいるほか大幅に所要時間を短縮していることから事実上使える列車が1往復増発したと見ていい。




ただ唯一残念なのは、特急格列車セマウル号は6両編成運転のところ、今回新設する慶全線・宝城木浦線セマウル号は半分の3両での運転となる。もう2両ムグンファ号と大差ないのだからわざわざセマウル号客車を用意してまでセマウル号として運転しなくてもとは思ってしまうが。きっと将来的にITX-マウム4両編成に移行するために設定するのだろう。

なおこの釜田~木浦間ムグンファ号1往復運転開始に伴い釜田~順天間のムグンファ号3往復中1往復が廃止となっている。このため晋州~順天間はムグンファ号毎日4往復と土日運転の観光列車S-train1往復からセマウル号1往復、ムグンファ号3往復、土日運転の観光列車S-train1往復に変わるものの総運転本数に変わりはない。




4. 観光列車S-trainも発着地変更へ!

また今回の2025年9月27日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、土日運転の観光列車である南道海洋列車S-trainの運転区間を釜山~光州松汀間から釜山~木浦間に変更する。

これにより宝城木浦線はセマウル号1往復、ムグンファ号3往復、土日運転の観光列車S-train1往復の運転となり、毎日4往復以上の運転を行うこととなった。

なお今回2025年9月27日の宝城木浦線開業により慶全線三浪津~光州松汀間通しで運行する列車が消滅することとなった。

このほか今回2025年9月27日韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、湖南線KTXで羅州停車列車を2本削減し龍山~木浦間の所要時間を4分短縮するほか、京釜線・湖南線・東海線のムグンファ号の一部で時刻変更を行う。なおソウル市内では時刻変更は一切ない。


5. 結び

今回の2025年2月韓国鉄道KORAILダイヤ改正では、宝城木浦線開業により慶全線からの経路変更などで高速化を図ったほか、特急格列車セマウル号を新たに運転することとした、

今後も2027年にかけて続々と新線を開業し慶全線釜田~昌原中央間も新経路になる見込みの韓国鉄道KORALでどのようなダイヤ改正を実施していくのか、楽しみにしたい。

関連情報:韓国鉄道KORAIL、2025年9月27日の宝城木浦線開業に伴いダイヤ改正 – X(韓国鉄道KORAILからの引用不可のためXで代用)

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