N700S新幹線増備でのぞみ毎時13本運転なるか!それとも小田原停車ひかり増加なるか! 東海道新幹線ダイヤ改正予測(2028年3月予定)

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N700S新幹線増備でのぞみ毎時13本運転なるか!それとも小田原停車ひかり増加なるか! 東海道新幹線ダイヤ改正予測(2028年3月予定)

JR東海は2025年6月18日、プレスリリースにて2026年度と2027年度の東海道新幹線用新型車両N700Sの投入本数を1本ずつ増やすと公表した。今回はこれから2028年3月東海道新幹線ダイヤ改正について予測していく。

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1. N700S増投入へ!

今回の2028年3月東海道新幹線ダイヤ改正に向け、N700Sを当初の予定より2本増投入することとなった。

今回投入するN700S新幹線にはファーストクラス相当の半個室や全個室を導入時から備えているため、客単価を上げることが可能だ。このため既存のN700系を置き換えるだけでも増収につながる。これにて2028年度までにN700Sを16両編成78本投入、N700系初期型の16両編成80本のほとんどを置き換えることが可能だ。

が、今回のプレスリリースを見るに柔軟な運用や遅延回復などとしていることから、今回投入する2本に対して既存のN700系の廃車は行わないようなのだ。

では今回増備するN700Sを使ってどのように運用するのか、予測していこう。




2. 最速達列車「のぞみ」毎時13本化はできるのか?

まず一番真っ先に思いつくのが、東海道新幹線主力で最速達列車の「のぞみ」の増発である。

N700Sを続々増備しているJR西日本では、JR西日本管内山陽新幹線で2021年3月13日ダイヤ改正より「のぞみ」を最大毎時6本方毎時7本に、2025年3月15日ダイヤ改正より「のぞみ」を最大毎時7本方毎時8本に順次増発、新大阪~広島間では「のぞみ」「みずほ」「さくら」合わせて最大毎時10本運転するようになった。

東海道新幹線でも700系新幹線引退に伴う新幹線車両の最低性能向上により2020年3月12日ダイヤ改正より最速達列車「のぞみ」を最大毎時12本運転可能としているが、その後も山陽新幹線で増発していること、2025年時点でも16両全車指定席で毎時12本の「のぞみ」を運転しても年間数日程度ほぼ全列車満席になっていることを踏まえると、JR東海管内東海道新幹線東京~新大阪間でも最速達列車の「のぞみ」を最大毎時12本から毎時13本に増発してもおかしくはない。

ただいざパターンダイヤに組み込もうとすると、昼間の「のぞみ」のうち毎時2本程度で東京~新大阪間で2時間24分運転を行う、それをするために「こだま」「ひかり」の速達化を行い最高速度285km/hから300km/hに引き上げる必要がある、最高速度285km/hのまま「のぞみ」を増発しようとすると東京駅及び新大阪駅発着枠の関係で東京~新大阪間2時間27分運転「のぞみ」のうち毎時2本を2時間30分運転に伸ばさざるを得なくなり2時間27分運転毎時6本と2時間30分運転毎時6本から2時間27分運転毎時4本と2時間30分運転毎時9本に鈍足化してしまう。

はたして今回のN700Sの増備分は本当に「のぞみ」増発用なのだろうか。




3. 増備分は小田原停車「ひかり」毎時1本化に使用するのでは?

そうなると今回増備するN700Sの使い道は、「のぞみ」以外の増発に使うのではないだろうか。

もっとも考えられるのは小田原停車の「ひかり」の増発である。JR東海では客単価が上がる新横浜駅をできるだけ使わせるために新横浜駅は「のぞみ」含め全列車停車とし利用者数以上に便利にしたものの小田原駅は依然として速達列車は2時間に1本の「ひかり」しか停車させていない。おかげさまで1人当たり1,000円~1,600円程度のぼったくりに成功している。

が、小田原停車の「ひかり」は小田原の次は名古屋までノンストップ、所要時間1時間07分と速いこともあり利用者がきわめて多い。正直小田原停車の「ひかり」の指定席のうち8割以上が小田原利用者で、土日朝夕は小田原駅の短い停車時間で乗降ができず1分遅発が当たり前になっている。まあ1分遅れなら加速すれば問題なく回収できるが、それだけ小田原停車「ひかり」の利用者は多い。

かえって東京~小田原間は空気輸送もいいほどに本当にガラガラなのであるほか、東京・品川・新横浜~岐阜羽島・米原間利用者が予約しにくいため2020年3月12日東海道新幹線ダイヤ改正で最速達列車「のぞみ」を増発した際に名古屋で臨時「のぞみ」に抜かされるようにしたことで岐阜羽島・米原利用者を東京~名古屋間「のぞみ」に乗り換えさせることで予約を取りやすくしている。

そう考えると混雑緩和と座席数確保と遅延防止のために2時間に1本ずつ運転している東京毎時33分発小田原停車「ひかり」と豊橋停車「ひかり」を小田原停車「ひかり」に統一して小田原に「ひかり」を毎時1本停車させるのではないか。今回のN700Sの増備目的である遅延防止には合致しているので、小田原駅遅延防止策として「ひかり」の増発を図るのではないだろうか。




救済として豊橋停車「ひかり」は別のダイヤパターンで2時間に1本確保、岐阜羽島と米原停車を維持するだろう。その分東京~新大阪運転の全駅停車「こだま」毎時1本のうち2時間に1本を東京~名古屋間に短縮、名古屋で名古屋~新大阪間で全駅停車の豊橋停車「ひかり」に接続できるようにすればよいのではないだろうか。これで岐阜羽島と米原は東海道新幹線の総停車本数は毎時2本のまま変わりまま速達列車の「ひかり」停車が1時間に1本から1時間に1.5本に拡充するほか東京方面列車の座席予約が取りやすくなる。岐阜羽島・米原にとっても悪い話ではない。

そして2時間に1本程度「ひかり」の増発かつ名古屋~新大阪間は「こだま」を振り返るため、増加が必要な運用数は2である。つまり今回増備するN700S2本と同じなのだ。

そう考えると小田原停車の「ひかり」毎時1本化と「こだま」の名古屋発着への短縮増加を行ってもおかしくないのではないだろうか。

またN700Sの今回増備分は2027年度末投入完了予定であるが、N700系の廃車を遅らせれば最速2026年3月ダイヤ改正で小田原停車「ひかり」の毎時1本化が実現しうる。そう考えると小田原停車「ひかり」の増加は期待できるのではないだろうか。




4. 「のぞみ」毎時12本運転時の遅延を少なくするための措置か!

ただ前述の2つはいずれにしても東海道新幹線の列車を枠として毎時1本増発することになる。年365日中十数日行う「のぞみ」毎時12本運転では列車がさばききれず、3分~5分程度の遅延がしばしば発生、最速達の「のぞみ」は東京~新大阪間を2時間30分以内で運転するとうたっているのに2019年以前と同じ実質2時間33分運転となるのである。365日中350日は毎時1本増やしてもいいだろうが、最大運転日に耐えられるのだろうか。

そもそも「のぞみ」毎時12本運転で遅れやすくなる原因は主に2つ。1つは列車折り返しに伴う線路交差の混雑である。平面交差も行うため少しでもくるってしまうと列車本数が多いときは遅延が回復しにくい。東海道新幹線では東京駅と新大阪駅で列車が多く折り返すが、このうち新大阪駅は「のぞみ」の山陽新幹線直通広島・博多発着列車を増やすことで新大阪折り返し列車を減らしている。もう1つが列車密度の高さだ。255km/h以上の高速運転を行う中多くの列車を運転すると列車が前後で詰まりやすくなってしまい遅延しやすくなる。昼間より列車本数の多い平日朝ラッシュ時に通勤電車が遅れやすいのと同じだ。

このうち東京駅での折り返し待ちと混雑に関しては、東京駅の折り返し列車に余裕を持たせることで対応可能である。そのための予備車として16両編成の新幹線電車を2本増投入する可能性もあるだろう。


5. 結び

今回の2028年3月までに実施の東海道新幹線ダイヤ改正では、小田原停車「ひかり」が毎時1本に増加する可能性があるほか、岐阜羽島・米原停車の「ひかり」も1時間に1.5本に増加し座席予約が取りやすくなる可能性がある。

今後東海道新幹線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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関連情報:新幹線車両(N700S)および在来線特急車両(HC85系)の追加投入について – JR東海

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