ワンマン化と特急連絡・きりふり廃止も6050系わずかに存続へ! 東武日光線・野岩鉄道・会津鉄道ダイヤ改正(2022年3月12日)

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ワンマン化と特急連絡廃止も6050系わずかに存続へ! 東武日光線・野岩鉄道・会津鉄道ダイヤ改正(2022年3月12日)

東武鉄道は2021年12月10日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月12日(土)ダイヤ改正を実施します )。また野岩鉄道は2021年12月10日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月12日(土)ダイヤ改正を実施します。 )。さらに会津鉄道は2021年12月17日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月12日ダイヤ改正を実施いたします )。今回はこのうち東武日光線系統・野岩鉄道・会津鉄道について見ていく。

2022年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 特急列車の削減と減車実施で「きりふり」廃止へ

今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、日光線特急の減車と減便を図る。

東武特急は原則6両運転だが、今回のダイヤ改正で下今市で増解結しない500系(「リバティ」型車両)による特急列車は原則3両運転となる。これにより本来6両で運転していた500系による特急列車が3両に減車するほか、余った車両で100系(「スペーシア」型車両)による6両編成の特急列車を500系3両に置き換えることとなった。

これにより鬼怒川温泉~新藤原間では100系スペーシアの乗り入れをとりやめるほか、鬼怒川温泉発着の100系「きぬ」もたった3本しか運転しない。これではJR直通特急の送り込み目的だけにしかならないではないか。

なお土休日のみ3本だけ運転が残っていた旧急行料金相当額で利用できる4両編成の350系特急「きりふり」は全廃することとなった

このほか特急「リバティけごん」「リバティきぬ」「リバティ会津」は下今市~東武日光・会津田島間で乗車券のみで立席・空席利用ができていたが、今回のダイヤ改正より「リバティけごん」では100系特急「けごん」同様乗車の際には全区間で特急券が必要となったほか、「リバティきぬ」「リバティ会津」も乗車券のみで利用できる区間を鬼怒川温泉~会津田島間に限定するほか(よって特急「リバティきぬ」は新藤原発着列車を除いて原則全区間で特急券が必要となる)、合わせて大谷向、大桑、小佐越を全列車通過することとした。




2. 特急連絡の廃止へ

今回の2022年3月12日東武日光線ダイヤ改正では、特急連絡を廃止する。

特急連絡は朝に東武日光→下今市間を運転する100系(「スペーシア」型車両)で運転する料金不要列車である。

特急連絡は2021年時点では東武日光6時55分発下今市行きと東武日光7時36分発下今市行きの2本を設定していた。

救済として東武日光7時03分発普通新栃木行きを東武日光6時53分発に繰り上げて東武日光→下今市間で10分程度繰り上げることにより鬼怒川温泉6時41分発特急「リバティきぬ112号」浅草行きに引き続き連絡できるようにしている。

東武日光7時37分発特急「けごん14号」浅草行きに始発駅を延長し、鬼怒川温泉方面からは既存の新藤原7時19分発普通下今市行きを新藤原7時12分発普通下今市に繰り上げて連絡させることにより接続を引き続き図ることとした。




3. 20400系投入完了でワンマン運転拡大へ!

今回の2022年3月12日東武日光線ダイヤ改正では、ワンマン運転対応の20400系列4両編成22本の全ての投入完了に伴い、日光線・鬼怒川線新栃木~東武日光・新藤原間でワンマン運転を開始する。

なお同時にワンマン運転に対応していない東武鉄道所有の6050系は全て運用がなくなったほか、快速AIZUマウントエクスプレスの東武日光乗り入れを取りやめ鬼怒川温泉発着に短縮することから、新栃木~東武日光・鬼怒川温泉間では普通列車は全てワンマン運転となった。

これにより2020年6月6日東武日光線ダイヤ改正にて日光線南栗橋~栃木間で20400系によるワンマン運転を開始したことを受け、同じく20400系でのワンマン運転を実施している東武宇都宮線とほぼ終日直通運転することとなり、昼間は毎時2本ともに南栗橋~東武宇都宮間運転となっていた。

しかし今回のダイヤ改正で東武日光線新栃木~東武日光間も20400系によるワンマン運転を開始したことを受け、2020年6月6日東武鉄道ダイヤ改正以前同様東武日光方面の毎時1本を南栗橋発着に戻した。これにより昼間は南栗橋基準で東武日光方面と東武宇都宮方面がそれぞれ毎時1本程度運転するほか、東武日光方面の列車は新栃木で東武宇都宮方面列車に連絡するようになった。

また今回のダイヤ改正では日光線を走る料金不要の急行・区間急行を大幅に縮小する。そもそも日光線の急行・区間急行は下り(当分日光方面)は朝に急行3本と区間急行1本、上り(南栗橋方面)は朝は区間急行3本、夕方は急行1本と区間急行2本を運転していた。が、今回のダイヤ改正で大きく削減し、朝の下り急行2本のみの運転とし区間急行を全廃することとした

これにより日光線急行は南栗橋7時03分発急行東武日光行きおよび南栗橋8時03分発急行東武日光行きの朝の2本のみとなった。各駅停車区間では普通列車を設定し補完するが、通過運転を行う区間(急行の場合南栗橋~東武日光間、区間急行の場合南栗橋~新栃木間)は救済せず、廃止分をそのまま減便することとなった。このため東武日光線では平日朝ラッシュ時に上り列車を1本減便することとなった




4. 野岩鉄道で大減便も6050系存続へ!

今回の2022年3月12日野岩鉄道ダイヤ改正では、大幅な減便を行った。

今回のダイヤ改正で会津鉄道の気動車による運転の快速AIZUマウントエクスプレスの東武日光乗り入れが廃止となり、野岩鉄道への直通運転も1日2往復から1往復に削減する。

また線内普通列車も大きく減便することとなり、野岩鉄道では1日17往復から10往復に大減便した。このうち特急「リバティ会津」が4往復、快速AIZUマウントエクスプレスが1往復残ることを考えると、6050系使用の普通列車はたった5往復しかなくなってしまう。

もっとも2017年4月21日野岩鉄道ダイヤ改正での特急「リバティ会津」運転開始時に野岩鉄道線内ではほぼ純増発で設定したので、ただ空席が増えるだけの供給過剰になっていた。そう考えるとある程度の減便は致し方なかろう。

もっとも野岩鉄道線内では特急「リバティ会津」は引き続き料金不要で利用できるのである程度の利便性は確保しているのだが。

なお特急「リバティ会津」は男鹿高原に2往復が停車していたが、今回のダイヤ改正より全列車が通過となる。これにより男鹿高原には1日6往復しか列車が停車しなくなるわけだが、乗車人員が1日1人しかいないような駅なので通過になっても致し方ないだろう。

また野岩鉄道ではクラウドファンディングをしてでも6050系を残す気だが、5往復中1往復は東武鬼怒川線鬼怒川温泉まで乗り入れる。ただ、鬼怒川温泉~新藤原間で前後の列車間隔が狭いことを考えると、いつ廃止してもおかしくはない模様だ。




5. 20400系投入完了でワンマン運転拡大へ!

今回の2022年3月12日会津鉄道ダイヤ改正では、減便を図る。

今回のダイヤ改正では先述したように東武日光発着の快速AIZUマウントエクスプレスを廃止することとなった。これにより会津田島~西若松間は12往復から11往復に減便する。前回の2021年3月13日会津鉄道ダイヤ改正で14往復から12往復に減ったばかりなのに、2年で3往復も減ってしまった。

なお会津鉄道では今回のダイヤ改正で6050系電車の運用を取りやめ、乗り入れる電車は東武500系(「リバティ」型車両)のみとし、残る列車は全て気動車での運転となる。これにより特急「リバティ会津」4往復および快速AIZUマウントエクスプレス1往復を除き会津高原尾瀬口で系統分割を図ることとなったほか、会津高原尾瀬口~会津田島間も乗車券のみで利用できる特急「リバティ会津」と合わせて16往復から12往復に大きく減便することとなった。しかも特急「リバティ会津」は今回のダイヤ改正以降会津鉄道線内は会津高原尾瀬口と会津田島の2駅しか停車しなくなったことから、途中駅ではさらに乗車チャンスが減っている。


6. 結び

今回の2022年3月12日東武日光線・野岩鉄道・会津鉄道ダイヤ改正では、東武500系リバティの運用拡大により100系スペーシアの運用が減り特急連絡が廃止となったほか、東武6050系の20400系への置き換え完了によりワンマン運転拡大を図り、会津鉄道では6050系電車を廃車することで野岩鉄道直通列車の大幅削減を図るなど、大規模なダイヤ改正を図ることとなった。

今後2023年3月の南栗橋への特急停車や2023年7月には新型車両N100系スペーシアXを投入する中、東武鉄道でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。

2023年7月15日新型車両N100系スペーシアX投入に伴うダイヤ改正はこちら!

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