関門トンネル区間で415系交直流電車を227系直流電車置き換えで門司系統分割へ! JR九州山陽本線ダイヤ改正予測(2027年以降予定)

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関門トンネル区間で415系交直流電車を227系直流電車置き換えで門司系統分割へ! JR九州山陽本線ダイヤ改正予測(2027年以降予定)

JR九州では415系交直流電車の置き換えを順次進めている。今回はこれから2026年以降のJR九州山陽本線ダイヤ改正について予測していく。

下関から先JR西日本管内も新車置き換え!2026年以降山口県内山陽本線の115系から227系への置き換えはこちら!

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1. 絶対に電車に置き換えるJR九州山陽本線下関~門司間

JR九州では製造から40年にもなる415系電車の老朽化が進んでいる。

国鉄からJR九州へ転換した時点ではJR九州が保有する普通電車のほとんどが415系であったが、JR九州の電化区間はほとんどが交流電化であることから交直流電車をわざわざ導入するすると使いもしない設備をつけることから余計な費用が掛かる。このため415系交直流電車の置き換えとして811系、813系、815、817系、821系などの交流専用電車を導入している。




ただそんな交流専用電車が乗り入れられない区間がある。それが山陽本線下関~門司間である。

もっとも関門トンネルは短いゆえBEC819系蓄電池車両やYC1系気動車での運用も可能だ。実際過去にJR西日本キハ181系特急「いそかぜ」が乗り入れていたこともあるため気動車の関門トンネル運転は問題ない。

が、関門トンネルは貨物列車の大動脈でJR貨物が運転する貨物列車を多数運転している。JR貨物はJR旅客各社への線路使用料はアボイダブルコストしか払わなくても良いとしており、経営の良くないJR貨物を救済するためにもアボイダブルコストを低くすべくどう考えてもJR旅客各社が必要ないとされる設備であってもJR旅客各社がその設備を使う車両を運行しなければならない。

これが2017年10月14日JR東日本ダイヤ改正より交直流でっでおセクション区間を含む東北本線黒磯~新白河間でキハ110系気動車2両編成を運転開始したにもかかわらず2020年3月14日JR東日本ダイヤ改正で廃止、交直流電車E531系5両編成に統一した理由である。明らかに2両編成で十分足りたのにJR貨物のアボイダブルコストを上げないようにするため(おそらく国土交通省からの指示)で、架線を使わないキハ110系気動車から架線を使う交直流電車で最短編成でも5両のE531系に置き換えたのである。

これを踏まえると、関門トンネル区間を含む下関~門司間運転の列車は気動車での置き換えではなく、関門トンネル区間のJR九州山陽本線下関~門司間も架線を使う電車で置き換えなければならない




2. 4両から3両へ減車し新型車両導入へ!

2025年時点でJR九州山陽本線下関~門司間の旅客列車は全列車415系4両編成で運転しているが、置き換えにあたり4両編成である必要はあるのか。

2023年度のJR九州山陽本線下関~門司間の輸送密度は16,271人/日・往復となっている。昼間毎時1両で約4,000人/日・往復運べることから、昼間毎時5両あれば十分運びきれる。現状昼間は毎時2本(30分間隔)であることから、3両編成毎時2本でも問題ない。

また朝夕は毎時4本(15分間隔)の運転で、平日朝は毎時12両、平日夜も毎時8両あれば運びきれる。つまり平日朝も3両編成毎時4本で問題なく運びきれるわけだ。

またJR九州鹿児島本線小森江~門司間の隣駅間輸送密度は最大でも12,000人/日・往復で昼間毎時3両あれば運びきれるし、山陽本線下関発着電車と鹿児島本線門司港発着電車の両方が乗り入れるJR九州鹿児島本線門司~小倉間の輸送密度は32,500人/日・往復程度とされ昼間毎時9両で運びきることができる。門司~小倉間の昼間は合わせて毎時4本の運転があるから4両から3両に減車しても問題なく運べるし、朝夕は門司港発着電車で大きく増発するほか6両編成運転も多くなることから下関発着が減車しても問題なく運べる。

このため新車置き換えに際しJR九州山陽本線下関~門司間の旅客列車は4両から3両に減車すると見て問題ないだろう

またJR九州では最長6両編成でワンマン運転を行っていることから、新車に置き換えたときにはワンマン運転化するのもほぼ確実だろう。




3. 交直流電車維持なら521系と同型の3両編成導入もあるが

ではJR九州山陽本線下関~門司間の旅客列車置き換え用の電車はどのような電車になるのだろうか。

もし2025年時点と同じく下関~小倉間の運転を基本とするなれば、直流電化区間と交流電化区間の両方を運転できる交直流電車になるだろう。

3両編成が組める交直流普通電車はあいの風とやま鉄道で導入予定の521系3両固定編成くらいしかない。521系はもともとJR西日本の車両であり下関から山口県側はJR西日本線であること、交流も北陸と同じ60Hzであることから521系をほぼ無改造で山陽本線下関~小倉間に投入すればよい。

このとき山陽本線用交直流電車521系は3両編成3運用組めれば良いので、予備車も入れて3両編成5本を投入すれば問題なさそうだ。




4. JR西日本山陽本線向け直流専用電車227系3両編成を門司まで乗り入れ乗換化か!

ただ、近年のJR九州のダイヤ改正状況を見るにそうはいかないらしい。

2025年3月15日JR九州鹿児島本線ダイヤ改正で門司港発着を昼間毎時2本から毎時3本に増発しているのである。おかしいと思わないか、昼間毎時3両しか必要ないのに現状バリバリの空気輸送なのに門司港~小倉間で増発するなんて

ただ、鹿児島本線門司~小倉間は昼間毎時9両、つまり3両編成毎時3本あれば運びきれる。小倉から鹿児島本線黒崎方面、日豊本線行橋方面が昼間ともに毎時3本約20分間隔であることから地域輸送性を鑑みても毎時3本は必要であるが、山陽本線下関発着の毎時2本はなくても良い。

そう考えるとわざわざ空気輸送にもかかわらず鹿児島本線門司港~小倉間で昼間毎時1本増発し昼間毎時3本運転としたのは山陽本線の小倉乗り入れを廃止し将来門司~小倉間は全旅客列車鹿児島本線の交流電車のみの運転とするためではないだろうか

つまり交直流電車が必要な山陽本線下関~小倉間列車を下関~門司間に短縮、門司で系統分割し小倉へは全便門司乗り換えとするのための布石ではないだろうか。




実際現状でも下関~門司間運転の折り返し列車が存在している。このためこの門司折り返しを全便適用すればよい。

また門司駅構内に1線だけ直流電化線はあるのだ。ここにホームを設置することで直流専用電車を山陽本線下関~門司間で運転させることができる

もっとも下関から小倉に向かうにに乗り換えが必要になるし、山陽新幹線への利便性も落ちるのであるが、このホームが小倉・黒崎方面の交流電車と対面乗り換えできれば利便性をほぼ損なわないで済むだろう。門司港発着の交流電車は昼間毎時3本だが、このうち6両区間快速が毎時2本、3両普通が毎時1本となっている。下関発着電車を6両区間快速と接続させれば問題なく座りきることができる。日豊本線の3両ワンマン電車毎時3本ではなく鹿児島本線の6両区間快速と3両普通を乗り入れさせているのも下関方面電車との乗り換えに際し混みやすい電車が発生しても昼間は座りきれるようにすることも兼ねているのだろう。

このとき下関~門司間向け直流電車は3両編成2本投入すれば運びきれるし、残る415系も交流専用車両821系で置き換えが可能だ。また運用数は増えるが既存形式の編成増備で済むので予備車を新たに設ける必要がないのだ。

JR西日本では山口向け直流専用115系・105系の置き換え目的で2025年度より直流専用新型車両227系を投入、この置き換えに際し減車と予備車削減により99両32本を72両29本に削減する見込みだ。下関~門司間向け3両編成2本を増備したところで78両31本のため余裕で車庫に入るし、そもそも227系には3両編成があるため車体構造を変える必要がない。




また直流専用車両となるためJR西日本が車両保有しJR九州が借り受けて運行する可能性も考えられるが、227系3両編成2本がJR九州保有になったとしても各種点検をすべてJR西日本に委託すれば将来的に小倉工場で点検する車両はすべて交流電車となり直流設備を点検しなくてよくなることから合理化できる。JR西日本では一応JR東海保有分の285系寝台特急型車両7両編成2本(「サンライズ瀬戸・出雲」型車両)をJR西日本で保守管理しているため問題なかろう。227系電車は山陽本線を代表する電車となるわけだから、その227系がJR九州の山陽本線を走行しても何が悪いとでも思っているのだろうか

なんならこの門司駅構内改良工事の関係で最速で2025年内にJR九州山陽本線の運転区間を下関~門司間に短縮する可能性がある。それを見越しての2025年3月15日JR九州ダイヤ改正での鹿児島本線門司港発着の増発なのかもしれない。

また運用繰りの関係で下関をまたぐ山陽本線直通列車を運転する可能性はなくはないが、直通運転を行うとJR旅客各社間の列車走行キロ調整が面倒になるのでやらない可能性も十分ありそうだ。

なお小倉工場への入庫に際し機関車けん引が必要になること、2両編成では輸送力不足で最低でも3両編成が必要なことから、2両で転属したりんかい線用70-000形や偶数単位で組みやすいJR東日本E501系が山陽本線下関~門司間に転属するとは考えにくいだろう。

もっとも現状の利便性を踏まえるに下関~小倉間の普通電車は直通のまま交直流電車で置き換えた方が乗客は楽だし、門司で系統分割するにもホーム変更などの大規模工事を伴う。が、2025年3月15日JR九州ダイヤ改正以降の動きを見るにどうも門司で系統分割し下関~門司間と門司港~小倉~鹿児島本線方面で完全に分けるようにしか見えないのである。どのように変化するか楽しみだ。


5. 結び

今回の2027年以降JR九州山陽本線ダイヤ改正では、下関~小倉間の2駅間しか運転していない列車が多い中門司で系統分割し、門司~小倉間では811系や813系などの交流専用電車による鹿児島本線門司港発着列車で代替、下関~門司間では227系直流電車3両編成で置き換える見込みだ。

今後JR九州山陽本線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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