「新」時代突入! 2017年3月4日一斉ダイヤ改正総括&TOPIC5

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JRグループでは16日、2017年3月4日実施予定のダイヤ改正一斉公表を行なった。本日は今回の傾向と、当サイトで独自に選んだTOPIC5を公表することとする。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 今回の傾向

今回のダイヤ改正では、ダイヤ改正日が3月4日と、例年になく早い実施日となった。2016年の3月26日も遅かったが、今回の改正日が4日となると想像していた人はいなかったであろう。この早い実施日には、JR九州の熊本地震に伴う徐行ダイヤの早期復旧、及びJR北海道の早期の気動車特急削減などの意図が働き、早期のダイヤ改正になったものと思われる。そのため今回のダイヤ改正の時刻表反映は2015年までと同様3月号に戻された。私鉄については昨年は東京メトロと小田急電鉄が同日に公表を行なったものの、今回は東京メトロのJRと直通する路線のみの公表となり、小田急電鉄も直前に2018年の朝運行のロマンスカーの愛称を募集しており、2017年はダイヤ改正をしない可能性が高い。そのほかの関東私鉄に関しては例年2月に公表する東急電鉄に合わせて行うものと思われる。JRとずらして印象を与えようとしているものだと思われるが、JRグループは一斉ダイヤ改正の公表を9年連続12月第3金曜日と固定されているが、私鉄の場合まちまちなのでいつプレスが来るかわからないという問題がある。そこをどう克服するかが見ものではなかろうか。




今回のダイヤ改正TOPIC5

当サイト独自でランキング付けした、2017年3月4日ダイヤ改正(「新」時代突入)のTOPICとしてまとめます。今回の「新」時代にふさわしいものとして、「新」型ATC(山陽「新」幹線)、「新」運行形態(JR北海道旭川方面特急)、「新」線開業(可部線延伸)、「新」快速の平日12両化など、さまざまな「新」の切り口から見ていきたいと思います。

1位 山陽新幹線5年ぶりの旋風! 東海道新幹線・山陽新幹線ダイヤ改正

記事:http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/444994453.html
JR東海プレス: http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000032473.pdf
JR西日本プレス: https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_nishi.pdf
2017年3月ダイヤ改正の最大のどんでん返しは、東海道新幹線と山陽新幹線の両ダイヤ改正!特に山陽新幹線は2012年「さくら」大増発に紛れて忘れ去られた岡山・広島の東京行き初電繰り上げ&新大阪から博多・広島の終電繰り上げの悲劇から大規模な改正がなく5年が過ぎたが、来年3月、新型ATC導入により「のぞみ」「みずほ」を始め所要時間を短縮し、「さくら」「こだま」に関してはもはや白紙ダイヤ改正並みの変更となっている。東海道新幹線も定期「のぞみ」のみならず全ての「ひかり」にもN700系を導入し、博多発着のこの「ひかり」のせいで東京〜新大阪間を平均2時間33分のところを2時間36分かけなければいけないところを他の日中のぞみと同じ2時間33分で運行できるようになった。「こだま」を抜く必要がない三河安城〜新大阪間を中心に3分所要時間を短縮する。実は今回N700系が集中投入される「ひかり」、実は300系引退1年前の2011年のダイヤ改正でもバリバリ300系が運用に就き、古い車両の多いJR西日本の走行距離精算の格好の的となっている列車なのだ!この列車にN700系を入れるだなんて、誰が想像したことか!今回のダイヤ改正で一番大規模な改正になるのがこれだと思われるので、1位とした。




2位 気動車特急大幅再編へ JR北海道ダイヤ改正

記事: http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/445120925.html
JR北海道プレス: https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/161216-3.pdf
当サイトで2位にランクインさせていただいたのは前告知のあったJR北海道の特急再編。2013年の発火事故以降老朽化した気動車の危険性が指摘されるようになり、なるだけ早くの置き換えを進めようとしたものの、経営難により極力抑えることとなり、2016年3月26日ダイヤ改正で余剰となった「スーパー白鳥」用789系0代の札幌〜旭川間特急への転用と旭川ハブ化による運用の効率化(3往復削減にもかかわらず増結により総座席定員増)、気動車特急の置き換え両数削減(今回の改正で少なくとも14両の削減に成功した模様)を実施し、利用者視点でも宗谷本線特急が全て120km/h対応の空気ばね式車体傾斜装置設置のキハ261系化による高速化、札幌〜旭川間の特急高性能化による北見・網走方面の所要時間短縮が見込まれ、特別快速「きたみ」も「ライラック」「カムイ」との接続を改善し利便性が向上した。輸送人員と規模としてはあまり大きなイベントではないものの、JR北海道の限りなく利用者に影響の出ないような経営努力を怠らない点を讃えて、2位とした。




3位 2年ぶりのJR在来線開業! JR西日本広島支社ダイヤ改正

JR西日本広島支社プレス: https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_hiroshima.pdf
今回のダイヤ改正で2年ぶりにJR在来線の新線が開業する。今回開業する可部線可部〜あき亀山間は2003年に廃止となった可部線(当時非電化区間)の廃止区間のうち一部の復活となっており、廃線された鉄道路線のJRによる復活は史上初となる。表現としては開業より再開といった方が適切なのだろう。また、広島シティネットワークではさまざまな輸送改善を行なっており、2015年からの227系導入、2016年のダイヤの平休分離と土休日の快速「シティライナー」の復活、今回の可部線一部営業再開及び山陽本線寺家駅開業など、革新的な努力を怠らない。紙屋町・八丁堀を通らないJRは広島では劣勢ではあるものの、今回のダイヤ改正を評価し3位とした。

4位 新快速も増結へ JR西日本近畿統括本部ダイヤ改正

記事:http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/445121217.html
JR西日本近畿統括本部プレス: https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_keihanshin.pdf
今回のダイヤ改正では、平日の新快速原則12両化が実現される。土休日の新快速については2011年にすでに12両化が進んでいたが、平日はなおも8両での運行が続いていた。今回2017年には平日も含めて12両への増結がほぼ完成することとなる。昼夕輸送力比に関しても新快速だけで見ると43%から60%に改善し、新快速と快速の和で62%から66%に改善する見込みなど、輸送改善が見られる。このような平日の増結には、近年訪日外国人の増加で大阪から京都へジャパンレールパスで向かう需要が増えたものだと思われる。2018年3月開業予定のJR総持寺駅の開業により今後新快速を含めて京阪神エリアがどうなっていくのか注目していきたいと思い、4位とした。


5位 内房線も縮小へ JR東日本千葉支社ダイヤ改正

記事:http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/445083337.html
JR東日本千葉支社プレス: http://www.jreast.co.jp/chiba/news/pdf/pre1612_daikai.pdf
5位は予測記事で閲覧数1位を獲得した内房線の系統分割と総武快速線直通の特別快速の廃止であろう。2015年に特急「さざなみ」が平日朝夕のみのホームライナー的要素しかなくなり、全便全車自由席というもはや特急失格とも言える運用しか組まなくなったので、平日1往復東京発着の総武快速線直通の特別快速を設定したものの、今回快速に格下げされる形で廃止となる。また、内房線普通電車自体も君津で系統分割され、館山発着の4両のまま蘇我や千葉に行くことなく、11両以上の輸送量にあった列車に乗り継ぐことができ、普通電車はせいぜい木更津や君津からの乗客しか利用しなくなるため、混雑が均等化されることも期待される。今回は特別快速の廃止のみならず内房線の系統分割が図られるという衝撃から5位とした。

前述の通り、大手私鉄は2月に公表される可能性が高いので、当分の間2017年3月4日ダイヤ改正について個別記事を書きつつ見守って行きたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

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