朝ラッシュ時にも特急運行へ 相模鉄道ダイヤ改正(2017年3月18日)

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相模鉄道は2017年3月1日、プレスリリースにて3月18日にダイヤ改正を行うと公表した( 平成29年3月18日(土)ダイヤ改正実施について )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 朝ラッシュ時に特急運行開始

今回の2017年3月18日の相鉄ダイヤ改正では、これまで日中と早朝にしか運行していなかった相鉄特急が、平日夕ラッシュ時より先に平日朝ラッシュ時に運行を開始することとなった。

これまでの相鉄の朝ラッシュは本線海老名発の急行といずみ野線湘南台発の各停がそれぞれ5分間隔と非常にわかりやすいダイヤであったが、今回のダイヤ改正で16分ヘッドとなり、16分の中で特急1本、急行3本、各停3本の運行が基本となりそうだ。

平日朝ラッシュ時は特急運行開始により前を走る急行が瀬谷で待避されることとなるから、大和以西からの利用が特急に流れ、急行がやや減便するものの混雑は緩和される見込みだ。いずみ野線では朝ラッシュ時に減便がされるが、これまで本線の29%しか輸送密度がないのに(二俣川から隣駅間の輸送密度比較)同じ本数で朝ラッシュ時を運行していた方がおかしいのである。とはいえこれまで星川で抜かれていた朝ラッシュ時各停であるが、特急とは二俣川で対面接続されるようになり、利用がしやすくなったのは間違いない。

また本線は急行自体が平日朝ラッシュ時に毎時1本程度減便されるものの、先述のように特急が瀬谷で抜かすことや特急自体が毎時4本弱運行されることからかなりの改正のように感じる。平日朝ラッシュ時に15分ヘッド(とプレスには記載されていたものの)ではなく16分ヘッドで運行することは、過去の日中21分ヘッドダイヤのようで非常に相鉄らしいダイヤに戻りつつあるようにも思える。

2. 日中の本線快速廃止

今回のダイヤ改正では2014年の特急設定時に新設された本線快速(海老名発着)が日中から姿を消す。

もともと快速は需要の低いいずみ野線向けの列車で、いずみ野線に急行を走らせても空気輸送になりかねないことから、比較的受容の多い星川と鶴ヶ峰に停車させたものである。これを特急設定時に補完目的で本線にも快速を設定した。

しかし本線は二俣川以西ではいずみ野線の3倍以上もある本線需要であるから停車駅を増やせば混雑が増すのは必須であった。そのため今回のダイヤ改正では日中の快速はいずみ野線のみとし、本線快速は急行に格上げされることとなった。

3. 終電繰り下げ終前も充実化

今回のダイヤ改正では平日の終電が繰り下がる。

現在横浜から海老名への終電は0時27分の各停から0時35分発の急行に8分繰り下がった。これによりこの後に運行される0時42分発の各停かしわ台行き(二俣川で最終湘南台行きに接続)の混雑が緩和されるほか、0時35分の急行に乗れればこれまで8分早く出ていた各停とほぼ同じ時間に到着することができる。近年終電の1本前に増発する終前を増便することにより、保守点検時間をこれまでと同様に確保した上で終電の混雑緩和を図ることを行う鉄道会社が増えてきている。果たして東京方面と直通運転を開始した後にこの終前急行が残るか不安だが、今後に期待が持てる1便となりそうだ。


4. 結び

相鉄では東京方面への直通事業として、相鉄JR直通線と相鉄東急直通線を建設中であるが、その開業延期が13日に公表された( http://www.sotetsu.co.jp/mt/news3/170313_01.pdf )。これによれば相鉄JR直通線は2019年度後半、相鉄東急直通線は2022年度後半の開業となり、特に相鉄JR直通線は2度の延期となっている。相鉄JR直通線は当初の開業は2015年度とだけあっただけに、すでに開業しているはずの路線だった。そのため相模鉄道は横浜方面への充実を図る時間をもつことができたということで終前の増発に踏み切ったのではなかろうか。

今後2020年春のJR線との直通に向けて今後どのようなダイヤ改正をするのか期待したい。

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