
JR東日本盛岡支社は2025年12月12日、プレスリリースにて2026年3月14日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 釜石線HB-E220系運転開始へ!
今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、2025年3月15日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正以来約1年ぶりにダイヤ改正を行う。
今回のダイヤ改正に向け釜石線向けに新型車両HB-E220系気動車を投入する。
釜石線向けの新型車両HB-E220系気動車は2両編成6本と1両単車4本の合計16両を投入する。
この新型車両HB-E220系は釜石線で2026年1月19日より順次運転を開始する。
これにより2026年3月14日以降は釜石線から従来のキハ110系気動車とキハ100系気動車が撤退、釜石線の全列車が新型車両HB-E220系に置き換わる見込みだ。
2. 釜石線新車更新で最長3両から2両に減車へ!
ただ釜石線では定期運用だけでキハ110系とキハ100系17両の運用がある。それを予備車含め16両で置き換えようというのだ。当然ながら減車が発生しうる。
もっとも釜石線はどの隣駅間輸送光地をとっても1,000人/日・往復を割っていることから、3両である必要はない。そこで今回のJR東日本盛岡支社ダイヤ改正では釜石線の3両運転列車をすべて2両に減車することとした。
これにより釜石線定期運用車両数が17両から14両に3両削減することに成功、予備車を含めても新型車両HB-E220系気動車16両で回ることとなった。
このほか釜石線の盛岡直通列車は2両以上で運転していたが、今回のダイヤ改正で1両単車による釜石線列車の東北本線盛岡乗り入れも設定することとなった。おそらく1両単車の盛岡車両センター送り込みも兼ねているのだろう。
3. 快速はまゆり全車自由席化指定席廃止へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、釜石線快速はまゆりもキハ110系3両編成からHB-E220系2両編成に更新し減車する。
キハ110系がクロスシート車なこともあり快速はまゆり3両編成は3号車を普通車指定席としていた。が今回のダイヤ改正でロングシートのHB-E220系気動車に置き換えるほか3両から2両に減車してしまった。これにより指定席だった3号車がそもそも消滅することで全車自由席とする。
そもそも快速はまゆりは朝昼夕各1往復ずつの合計3往復運転があるが、うち昼間の1往復は利用が少ないため2023年3月18日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正で東北本線内全駅停車化している。かつての大船渡線快速スーパードラゴンや花輪線快速八幡平のように今後廃止してもおかしくなくなってきているだろう。
4. 釜石発初列車遠野始発に短縮も新幹線接続改善へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、釜石線遠野~釜石間で1往復減便する。
まずは朝。釜石5時13分発普通盛岡行き初列車を遠野6時01分発普通盛岡行きに短縮する。この列車は運転区間短縮に伴い3両から2両に減車しており、東北本線内で朝の輸送力が1両削減している。
救済として後続の釜石5時36分発普通盛岡行きを釜石5時23分発に繰り上げ花巻到着を11分繰り上げる。これにより釜石発初列車で従来通り新花巻のりかえ東北新幹線「はやぶさ104号」東京行きに乗り換えができる。いやむしろこれまでより釜石を10分、遠野を22分遅く出発しても乗り継げるようになったあたりむしろ新幹線接続を改善していると言っていいだろう。
また釜石5時13分発普通盛岡行き初列車を短縮した遠野6時01分発普通盛岡行きであるが、遠野発を11分繰り上げている、これにより釜石線初列車利用で新花巻で東北新幹線「やまびこ50号」東京行きに連絡可能となることで遠野から釜石線初列車利用で仙台到着が8時42分着から8時12分着に30分繰り上がる。またこの東北新幹線「やまびこ50号」東京行きは仙台で東北新幹線「はやぶさ6号」東京行きの待ち合わせを行うため、東京着10時14分着から9時47分着へこれまでより27分繰り上がることになる。
釜石線は初列車を釜石始発から遠野始発に短縮するものの、新花巻での東北新幹線接続が改善していることを踏まえると改善していると言えるのではないだろうか。
5. 盛岡始発釜石線直通1本減便へ!
また今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、朝の盛岡始発の釜石線直通列車を1本減便する。
今回減便するのは盛岡5時57分発普通釜石行きで、東北本線盛岡始発から花巻始発に短縮する。なおこの列車への接続は盛岡5時51分発東北本線普通一ノ関行きから花巻8分乗り換えで接続できる。この釜石乗換化による所要時間延長を防ぐため釜石線釜石行き初列車は釜石6時43分発から6時35分発に8分繰り上がっている。
そもそも釜石線列車が東北本線盛岡乗り入れを削減したところで花巻で30分に1本は来る東北本線電車に乗り換えればいいだけだし、東北新幹線連絡も新花巻でできるので輸送力以外の理由で釜石線を盛岡に直通させる理由はない。
そう考えると釜石線の盛岡発着列車は今後も削減可能性が高いし、残ったとしても周辺の東北本線普通列車が代わりに減便となる可能性がありそうだ。
6. 釜石線最終列車大幅繰り上げへ!
また今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、釜石線で最終列車を大きく繰り上げる。
また釜石発花巻行き最終を釜石19時23分発から18時53分発に30分繰り上げる。
7. 結び
今回の2026年3月14日JR東日本盛岡支社ダイヤ改正では、釜石線列車をキハ110系気動車またはキハ100系気動車から新型車両HB-E220系気動車に置き換えることで3両運転列車を2両に減車するほか、快速はまゆりの3号車指定席を廃止し全車自由席化することとした。
また遠野~釜石間で1往復減便したほか、盛岡始発の釜石線直通を1本削減するなど減便も図っている。
今後JR東日本釜石線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2026年3月ダイヤ改正について – JR東日本盛岡支社


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