比布・剣淵に特急宗谷増停車で快速なよろ今後削減か! JR宗谷本線特急宗谷臨時ダイヤ運転(2023年8月~9月)

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比布・剣淵に特急宗谷増停車で快速なよろ今後削減か! JR宗谷本線特急宗谷臨時ダイヤ運転(2023年8月~9月)

名寄市は2023年8月1日、プレスリリースにて宗谷本線特急「宗谷」を比布・剣淵に期間限定で象停車すると公表した( 宗谷本線調査・実証事業協議会事業のお知らせ 比布駅・剣淵駅における特急列車の停車 )。今回はこれについて見ていく。

2025年ごろ実施予定の宗谷本線名寄~稚内間特急専用路線化はこちら!

1. 特急宗谷、比布・剣淵に増停車へ!

今回の2023年8月21日~9月3日宗谷本線臨時ダイヤ運転では、特急「宗谷」が比布と剣淵の両駅に増停車する。

これにより、比布と剣淵に特急列車が初めて停車することとなる。

ただ、宗谷本線特急は札幌〜旭川〜稚内間の特急「宗谷」のほかに、区間運転版の旭川〜稚内間の特急「サロベツ」もある。今回の比布・剣淵に増停車するのはこのうち1日1往復しか運転のない札幌乗り入れの特急「宗谷」のみで、1日1往復〜2往復の運転がある特急「サロベツ」は依然通過となる。




また旭川〜名寄間では快速なよろ4往復を含め普通列車を12往復運転しており(比布にいたっては15往復ある)、特急より安く、本数も多い列車で行くことができる。また快速なよろや普通列車で旭川まで出てしまえば函館本線特急「カムイ」「ライラック」に乗り換えられるので、有効本数としては札幌先着列車はある程度確保している。よって乗車チャンスが少ないための増停車ではなさそうだ。

そう考えると今回の比布・剣淵への特急「宗谷」停車は、札幌直通列車の停車確保という意味合いが強いだろう

札幌~旭川間は営業キロ136.8kmで指定席特急料金は通年同額2,360円のところ、札幌~比布間の営業キロは153.9km、札幌~剣淵間は182.0kmとともに指定席特急料金は通年同額2,730円となることから、旭川乗り換え快速なよろ利用と比べて370円の増収となる。JR北海道としては停車駅を増やしただけで増収になるし、比布や剣淵と札幌の間の利用者からすれば直通化により所要時間短縮と利便性向上になるためお互いに得になる話だろう。




2. 今後快速なよろの減便はあるのか

今回の臨時停車で特急「宗谷」が比布・剣淵に一時的に象停車するようになったが、果たして今後のダイヤ改正に影響はあるのだろうか。

特急「宗谷」は1日1往復しか運転がなく、朝は札幌発稚内行き、夜間は稚内発札幌行きの各1本しか運転がない。この時間帯は宗谷本線快速なよろの運転していない時間帯であることから、今回の特急「宗谷」の比布・剣淵臨時停車を通年化したところで快速なよろが減便することはなさそうだ。

ただ、今後旭川~稚内間の特急「サロベツ」にも比布・剣淵増停車を行った場合、その限りではない。

また、宗谷本線快速なよろの運転する旭川~名寄間は1,980円かかるが、競合する道北バスなら1,320円しかかからない。しかも道北バスは急行便5往復、普通便7往復があったが、2023年10月1日に急行便を全廃止、普通便7往復のみの運行となる。運転手不足もあるが、それだけ旅客も減っているということなのでJR北海道宗谷本線も安泰ではないだろう。

さらに宗谷本線では2023年9月1日~30日に名寄~稚内間の全相互駅間で地元住民が実質10円の特急料金で特急「宗谷」「サロベツ」を利用できるようになるほか、2025年3月をめどに宗谷本線名寄~稚内間が特急専用路線化する可能性が高い。もしこの10円特急券が宗谷本線全線に拡大した場合、特急「サロベツ」の比布・剣淵増停車をもって快速「なよろ」の代替として廃止にしてもおかしくはないだろう。


3. 結び

今回の2023年8月21日~9月3日宗谷本線臨時ダイヤ運転では、特急「宗谷」が期間限定で比布・剣淵に増停車することとなった。

今後JR北海道宗谷本線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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