
JR西日本は2026年5月15日、プレスリリースにて2026年7月~9月に運転する夏の臨時列車を公表した。今回はこのうち山陽新幹線について見ていく。
1. 終電後の臨時「のぞみ」、お盆シルバーウィーク前日と終盤のみに運転へ!
今回の2026年7月~9月山陽新幹線臨時列車運転では、終電後の東京直通「のぞみ」をお盆シルバーウィーク前日と終盤のみに運転する。
2. 広島始発終着「さくら」運転で広島駅で臨時「のぞみ」と対面接続へ!
また今回の2026年7月~9月山陽新幹線臨時列車運転では、広島始発終着「さくら」を運転する。
今回運転するのは2026年7月20日・25日・26日・8月1日・2日・22日に運転する鹿児島中央9時30発「さくら782号」広島行きとその折り返しの2026年7月25日・26日・8月1日・2日・23日運転の広島16時38分発「さくら783号」鹿児島中央行きとなっている。
いずれも5分乗り換えで東京~広島間の臨時「のぞみ」と対面乗り換え可能となっている。
詳細は以下の通り。

今回設定した広島始発終着臨時「さくら」は広島~博多間は臨時「のぞみ」の時刻枠で運転している。鹿児島中央9時30発「さくら782号」広島行きは博多→広島間で臨時「のぞみ144号」と、広島16時38分発「さくら783号」鹿児島中央行きは広島→博多間で臨時「のぞみ165号」と同じ時刻枠で運転している。もっともお盆などの多客期ではないため16両の「のぞみ」を毎時7本も運転する必要はなくこの臨時「のぞみ」の運転日ではないことから広島始発終着の臨時「さくら」が設定できることとなった。
ただ新大阪・新神戸~新鳥栖・久留米なら使い物になるが新大阪~熊本間では3時間17分~3時間20分と定期列車と比べて10分程度余計にかかってしまう。鹿児島中央発着では乗り継いで新神戸や新大阪に行くには4時間を超えてしまい定期列車と比べて遅すぎるのでなかなか使い物にはならない。当然のことながら毎日運転の定期列車である直通の「みずほ」「さくら」の方が圧倒的に良いのである。
このほか今回の2026年7月~9月山陽新幹線臨時列車運転では新大阪~博多間でN700系8両編成による「ひかり」や700系8両編成による「ひかりレールスター」も増発する。
3. なぜ広島始発終着「さくら」を設定することとなったのか!
ではなぜ今回の2026年7月~9月山陽新幹線臨時列車運転では広島始発終着「さくら」を設定することとなったのか。
そもそも先述した通り乗継利用では新大阪・新神戸~新鳥栖・久留米、せいぜい熊本でしか使い物にならないような列車である。なぜなら新大阪~博多間であれば「のぞみ」が毎時2本以上行きかっているし、新大阪~鹿児島中央間も直通の「さくら」を運転しているから。また昼間は定期「さくら」毎時1本に加えゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの多客期は臨時「さくら」を毎時1本増発できるので「みずほ」「さくら」用N700系8両編成が不足しているから新大阪始発終着ではなく広島始発終着になったわけではなさそうだ。
むしろ東京直通「のぞみ」を広島始発終着ではなく博多まで延長した方が小倉・博多へ行き旅客に対し210円余計に徴収できる。そもそも今回臨時「さくら」と接続する臨時「のぞみ」は博多始発終着でも設定できる時刻枠だし、16両編成のため輸送力は「さくら」の倍以上あるし直通列車のため利便性は高い。九州新幹線内が輸送力が足りないというのであれば博多~鹿児島中央間で増発して博多で「のぞみ」と接続させればよいではないか。
ではなぜ16両編成の臨時「のぞみ」を博多始発終着ではなく広島始発終着として運転することとしたのだろうか。それは一時的に使える車両が減るからではないだろうか。
東海道山陽新幹線では2026年10月1日より一部の「のぞみ」で個室の営業を開始する。2026年10月1日時点で個室付きの新製車は16両編成6本(JR東海車4本、JR西日本車2本)しか製造が間に合わない見込みで。このままだと東京~博多間の「のぞみ」のうち3時間に1本程度しか個室の設定ができない。
一方で東海道山陽新幹線の個室はすでに投入しているN700S16両編成のうち14本(JR東海車13本、JR西日本車1本)も改造して設置するとしている。個室を設置しても普通車やグリーン車の座席数に変わりはないので、2026年10月1日の個室営業開始までにできるだけ改造して個室営業可能な編成を増やそうとするだろう。
ただ改造には時間がかかる。もっとも改造の途中で中断できるポイントはいくつかありその都度営業運転に回すだろうし実際お盆などの車両が圧倒的に必要な多客期は改造途中の編成も活用して回すのだろうが、その改造中断処置にも別途施工が必要なことからを毎三連休毎土休日中断しては効率が悪い。そこで多客期を除く期間にN700S16両編成のうち個室設置改造工事を行う14本について順次使用ができなくなることから、その運用不足のために東京~博多間で運転が必要な16両「のぞみ」1本を広島始発終着に短縮運転、利用が少ない広島~博多間をN700系8両編成「さくら」に乗せかえることとしたのではないだろうか。
そう考えると2026年10月1日の東海道山陽新幹線「のぞみ」の一部で個室の営業を開始するのに向けて2026年内にN700S16両編成の個室改造を大きく進める方向なのだろう。
4. 結び
今回の2026年7月~9月山陽臨時列車運転では、広島始発終着の臨時「さくら」を増発し広島駅で臨時「のぞみ」と対面乗り換えすることとした。
今後山陽新幹線でどのようなダイヤ改正を実施しどのような臨時列車を運転するのか、見守ってゆきたい。
東海道山陽新幹線「のぞみ」個室営業開始に伴う2026年10月1日ダイヤ改正予測はこちら!
関連情報:夏の臨時列車の運転について – JR西日本



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