
京浜急行電鉄は2026年5月11日、プレスリリースにて2026年設備投資計画を公表した。今回はこれについて見ていく。
1. 京急電鉄、2両編成の新製車両導入へ!
今回の2026年以降京急電鉄ダイヤ改正では、車両新製を行う。
2026年度に京浜急行電鉄が投入するのは4両編成4本と2両編成4本となっている。
なんと2008年7月に消滅した旧1000形2両編成以来の京急の2両編成が約18年ぶりに復活するのである!
ただ旧1000形2両編成は当時急行通過駅のホームが3両ないし4両しかなかったときの最長3両までしか運転できなかった頃の普通車運転用であって、今となっては最低4両から運転する現状では京急電鉄に2両固定編成は必要なかった。このため2025年時点で京急電鉄に在籍する2両編成なんてもうなかったのだが、なぜいまさらになって京浜急行電鉄は貫通扉付きの2両固定編成を導入するに至ったのだろうか。
2. 京急電鉄に昼間2両編成で運びきれる線区はない!
では今回2026年度に導入する2両編成の1000形4本はどのように導入するのだろうか。
そもそも2026年時点でワンマン運転を行うにも私鉄でも4両ワンマン運転を拡大している。まずは手始めに全列車4両運転かつ運転系統が完結している大師線からワンマン運転を開始すべきであって、ワンマン運転を1990年代から行いたかったのであれば大師線を全列車3両運転とすればできたはずだ。したがって2026年時点の技術水準や相場を踏まえてもワンマン運転を行うためにあえて2両編成を導入したとは考えにくい。
またそもそも京急線に2両編成だけで昼間まかなえるような区間はない。
そもそも乗務員を減らしたいのであれば10分間隔から20分間隔に減便すれば方がラクだし、2両編成昼間20分間隔(毎時3本)だと隣駅間輸送密度24,000人/日・往復以内でないと運びきれず、それに該当するのは大師線大師橋~小島新田間、逗子線神武寺~逗子葉山間、本線馬堀海岸~浦賀間、久里浜線津久井浜~三崎口間など1駅~2駅間程度しかなく、この区間のためだけに2両編成に乗り換えさせて運用させるのは非常に非効率である。
そもそも今回の新造車両のイメージ図が貫通扉の1870番台であることを踏まえるにそもそも
そう考えると京急線全線で2両編成で運用できる列車なんて存在しないのだ!
3. 2両単独運転するとすれば芝山鉄道か!
もし今回投入する2両編成を2両だけで運用するとしたらどこで活用できるだろうか。
京急電鉄は都営浅草線や京成電鉄と直通運転を行っている。京成電鉄など直通線区では2両編成の運転が昼間にできるのではないだろうか。
まずは金町線。平日昼間であれば15分間隔(毎時4本)のまま4両編成から2両編成に減車しても座りきれる。
次に千原線。昼間であれば20分間隔(毎時3本)のまま6両編成や4両編成から2両編成に減車できる。ただし京成千葉からの千原線利用が多くいるため、2両編成を千原線で運用するには京成千葉始発終着で設定することになるだろうし、千葉線との接続も考えて千葉中央駅では20m程度ホームを延長し千葉線用6両編成と千原線用2両編成を縦列停車させて同一ホームで乗り換えさせるなどの接続改善策が必要なようだ。
最後に東成田線と芝山鉄道。終日に渡り40分間隔(毎時1.5本)のまま4両編成から2両編成に減車できる。
ただいずれもすでに4両ワンマン運転を実施していること、千原線こそ昼間の全列車ワンマン運転が可能になるが折り返しが増えるため乗務員効率がそこまで変わらないことからあえてはやらないだろう。
またこれを実現するには京急京成HDの設立は必須のほか、そもそも京成電鉄で2両編成を用意すべきだと思うが。そもそも京成電鉄は京急の分割編成による8両乗り入れは出禁扱いだし。
4. 快特や急行の増発目的で昼間の4両普通の6両増車か!
ではなぜ2026年になって京急電鉄はわざわざ2両編成を4本も導入するにいたったのだろうか。
そもそも京急電鉄では快特特急を平日朝夕は原則12両昼間は8両、普通を原則6両、平日は昼夕しか運転しない急行を8両固定編成または朝夕の快特特急増結用4両編成を2本つないだ8両とときどき6両で運転している。ただしこれでも快特特急増結用4両編成の列車走行キロが少なく車両の経年劣化に対して使いきれないため平日・土休日ともに昼間の普通の一部を新町や文庫で車両入替を行ってまで4両で運転している。
ただ、2022年11月25日まで京急蒲田~横浜~金沢文庫間で昼間快特毎時6本、急行毎時6本、普通毎時6本で運転していたころは昼間の特急の運転が全線でなかったので、品川~青物横丁間と金沢八景~追浜間で4両編成毎時6本では運びきれないことから昼間も普通を原則6両編成で運転していた。
まあ2022年11月26日京急電鉄ダイヤ改正より京急蒲田~横浜~金沢文庫間で昼間快特毎時3本、特急毎時3本、急行毎時3本、普通毎時6本となったため青物横丁や平和島、追浜などの利用の多い駅に昼間の特急停車が復活、普通車も4両編成毎時6本で問題なく運転することができるようになっている。もっとも平日昼間は2026年時点でもほぼ問題ないのだが、土休日朝夕に至っては2026年時点で快特や特急の車内は混雑、急行では積み残しが出るほど混雑しており土休日昼間は平日昼間より混雑していることから増発が求められている。
そこで混雑緩和のために少なくとも土休日終日に2022年11月25日までの京急蒲田~横浜~金沢文庫間で快特毎時6本、急行毎時6本、普通毎時6本に戻すか、20分サイクルダイヤから15分サイクルダイヤに再編して快特毎時4本、特急毎時4本、急行毎時4本、普通毎時4本とするのではないか。こうすれば快特や急行はいずれにせよ2025年時点と比べ増発となるので輸送力としては問題ない。
ただしこのとき快特を毎時6本化する際には昼間の特急運転が約4年ぶりになくなること、15分サイクル化の際には普通車が減便することからいずれにせよ普通車の昼間の6両運転が必須となる。また昼間10分間隔(毎時6本)で急行を運転するなら6両編成でも問題ないが、昼間15分間隔(毎時4本)しか急行を運転しないのであれば全便8両運転の方が良い。とはいえ4両固定編成は平日朝夕しか使わないとなると台車が使われないので昼間はできるだけ使いたい。
そこで普通車を4両+2両の6両運転、8両急行の一部で6両+2両の8両運転を行うことで2両編成を使いにかかるのではないだろうか。
それを考えると今回の1000形2両編成導入は快特や急行の増発のための普通車増結用だろう。
5. 結び
今回の2026年以降京急電鉄ダイヤ改正では、快特や急行の昼間増発により普通車の増車を図るために6両化する可能性が高そうだ。
今後京急電鉄でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2026年度鉄道事業投資計画 – 京浜急行電鉄



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