中央本線211系を新型車両E131系に置き換え2両・3両・4両編成登場か! JR東日本八王子支社・長野支社ダイヤ改正予測(2027年以降予定)

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中央本線211系を新型車両E131系に置き換え2両・3両・4両編成登場か! JR東日本八王子市支社・長野支社ダイヤ改正予測(2027年以降予定)

JR東日本労組東京によれば2025年4月16日、プレスリリースにて2026年下半期以降長野支社管内にE131系を投入すると公表した。今回はこれについて見ていく。

2025年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

1. JR東日本新型車両E131系投入拡大へ!

JR東日本では順次老朽化した車両置き換えを行っている。

近年ではICカードSuicaエリア内の地方直流電化線区普通電車用に4ドア都市型ワンマン対応のE131系電車を投入し順次合理化している。

これまでJR東日本が投入したE131系の営業運転開始年月日と投入本数は、
2021年3月13日運転開始の房総各線向けE131系0番台2両編成12本計24両
2021年11月18日運転開始の相模線用E131系500番台4両編成12本計48両
2022年3月12日運転開始の宇都宮線・日光線用E131系600番台3両編成15本計45両
2023年12月24日運転開始の鶴見線用E131系1000番台3両編成8本計24両
2026年3月までに運転開始の仙石線用E131系4両編成14本計56両

となっている。昼間24分間隔以内で運転する都市鉄道では同じ両数のまま投入本数を1本程度減らすにとどまるが、それ以外の地方鉄道では投入に際し減車を行っている。

今後新型車両E131系は長野車両センターや高崎車両センターの211系置き換え用として投入する見込みがある。いずれも地方鉄道線区のため減車は必須と言えよう。

いずれも数十両で、1年間に100両を超す投入をしたことはない。このため長野支社向けに2026年下半期から投入するとしているが、2027年3月ダイヤ改正ですべての運用を置き換えるはずがない。ただこれまでの傾向としてJR東日本は線区ごとのは短期間に一斉導入の傾向があることから1年程度で全車両置き換え、2028年3月ダイヤ改正までに置き換える可能性が高いだろう。

では長野支社向けに新型車両E131系を投入するにあたってどのように置き換えていくのか予測していこう。




2. 211系のE131系置き換えで減車必至!

まずJR東日本長野支社管内が保有する普通電車は、211系とE127系の2車種となっている。松本や諏訪ではJR東海と相互直通運転を行う関係で313系の乗り入れもあるが、こちらは他社車両のため今回の置き換え対象ではない。

211系は長野車両センターに6両編成14本と3両編成36本の合計192両がいるほか、E127系は松本車両センターの2両編成12本合計24両がいる。このうち1999年の大糸線向けに投入したE127系は投入時からワンマン運転を行っているほか製造後26年とまだ使えることからわざわざワンマン運転新車を入れて置き換える必要がない。

そう考えると今回のE131系の置き換え対象は211系のようだ。

211系は3両編成と6両編成があるが、そもそもこの30年で人口が減少しているため利用者が減っていることから3両編成や6両編成である必要性がないこともある。実際同じ長野県ではしなの鉄道が115系を新型車両SR1系に順次置き換えているが、しなの鉄道線用3両編成16本と北しなの線用2両編成7本を2両編成23本で置き換えようとしている。投入本数は同じなのに3両から2両に減車しているのである。このため211系から新型車両E131系への置き換えを行うのであれば減車は必至といえるだろう。




3. 211系の運転線区は

ではJR東日本長野車両センター所属の211系の走行区間は以下の通り。

中央本線立川~甲府~塩尻間
篠ノ井線塩尻~松本間
篠ノ井線松本~篠ノ井間(朝夕のみ)
信越本線篠ノ井~長野間(朝夕のみ)
大糸線松本~信濃大町間(朝夕のみ)
中央本線岡谷~辰野間(朝夕のみ)
JR東海飯田線辰野~飯田間(朝夕のみ)
JR東海中央本線塩尻~中津川間(朝夕のみ)

などとなっている。

このうち6両編成が運転するのは中央本線立川~甲府~塩尻~篠ノ井線松本間のほか、1往復だけ大糸線松本~信濃大町間の運用がある。

また211系は最低両数を3両として運用しているため2両しか必要のない線区でも3両として乗り入れている。

また1987年のJR東日本発足当初は3両編成が必要だったとしても115系から211系への車両更新時に減車を行わなかったため乗客が30年間人口減少で乗客が減った分空いているのだ。

そこでまずは211系運転線区について減車できるか見ていこう。




4. そもそも中央本線を6両編成である必要はあるのか

そもそも211系は6両編成固定編成があるほか、3両編成を2本つないだ6両を組む運用がある。6両編成14本のほか、3両+3両の6両半固定運用が6運用あるため6両編成20本相当にあたる。

おもに6両編成は山梨県内や諏訪・松本発着で運転することが多いが、甲府や松本など特急利用者の多いターミナル駅をの祖いて多くの駅で2000年から2019年にかけて駅乗降客数が10%程度減少している。6両から5両への減車で16%程度輸送力が落ちるが、2019年から2024年にかけてさらに利用が減っているようであることを踏まえると6両から5両への減車は問題ないと言えるだろう。

また115系も211系も3両単位であったため、1990年時点で4両や5両で十分な列車にも6両編成を充てていた可能性もある。この場合4両への減車も問題なさそうだ。

また大糸線松本~信濃大町間に1往復だけある211系6両運用は1999年の運転開始時と比べて利用者が減少していること、前後の列車が最大4両であることを踏まえると4両に減車しても問題ないものと思われる。

もっとも6両固定編成を転属できるめどがあるなら話は別だが、新車置き換えに際し6両編成にこだわる必要はないとは言えそうだ。

5. 中央本線でも一部で昼間の2両運転が可能か!

また最長6両運転をお行う中央本線でも2両運転が可能な区間と時間帯がある。

中央本線韮崎~塩尻間は利用が少ない県境区間が絡むということもあり、昼間であれば普通電車毎時2両で運べてしまう。このため減車は可能だろう。




6. 明らかに3両編成がいらない中央西線

つぎに3両編成のみ運転している線区で本当に3両編成である必要があるのか見ていこう。

まずは中央西線。JR東海の路線であるが朝夕に2往復だけ中津川~塩尻間をJR東日本車が乗り入れている。

これはJR東海車を松本発着で運転する関係上JR東日本管内塩尻~松本間へ他社線乗り入れしているため相互乗り入れとすることで列車走行キロの調整を行っている。また塩尻はJR東海の車庫が遠い一方すぐ近くに車両留置ができる松本駅があるJR東日本車両は出庫がしやすい。このため松本発中津川行き始発列車および中津川発松本行き最終列車をJR東日本211系運用とすることで回送ロスを減らしている。この運用の送り込みを松本から送り込む関係でJR東海管内中央本線中津川~塩尻間のうち2往復がJR東日本211系による運転としている。

がJR東海中央西線中津川~塩尻間は原則2両での運転のほか、早朝深夜の列車の運用のため2両どころか1両でも運べる可能性が高い。このことからJR東日本車211系による中央西線中津川乗り入れ1運用は3両から2両に減車しても問題ないだろう。




7. 昼間はすでに2両運転の篠ノ井線は終日2両運転が可能か!

つぎに篠ノ井線松本~長野間。昼間はすでにE127系2両編成によるワンマン運転を実施しているが、朝夕に211系3両編成の運転が数多くある。

ただ、E127系は本来大糸線用に投入した車両で大糸線運用の少ない昼間にワンマン化目的で篠ノ井線運用に就かせるようにしたことからそもそも朝夕に211系が運用に就いているのは2両編成がないためやむなく3両編成がついている可能性があること、明科駅の利用者数が2000年から2019年の間に約20%減少していることから、どうやら毎時2本運転がある朝や毎時1本しか運転がない夕方も3両から2両に減車しても運びきれそうだ。

そうなると211系からE127系への置き換えで篠ノ井線では昼間のみならず朝夕も3両から2両に減車してもおかしくないだろう。




8. 3両編成が必要な飯田線

最後に飯田線。昼間は2両編成ばかりだし正直ガラガラなので1両でも運びきれてしまうそうだ、

が平日朝は天竜峡・飯田→辰野・岡谷方面に3両運転の列車を3本連続で運転している。このうち最初の1本がJR東日本211系、あとの2本がJR東海313系での運転となっている。

JR東海では2006年の飯田線への313系投入時にこの列車を3両から2両に減車するよう試みたが、積み残しが発生し減車に失敗、3両運転に戻した経緯がある。この列車を運転するためだけにJR東海では313系3両編成3本を飯田線向けに配置しているほどだ。

また2005年以降2019年まで飯田以北の飯田線の多くの駅で10%程度しか旅客が減っていないのである。つまり33%程度の旅客減をきたす3両から2両への減車が未だに難しいのではないか。

また飯田線の長野県内はホーム長が3両までしか対応していない。つまりE131系の2両編成だけを投入して2両+2両編成として飯田線を運転することは不可能なのである

しかも飯田線列車は多くが岡谷まで乗り入れるし朝夕はさらに松本・長野方面まで乗り入れる列車があるが、辰野~岡谷間はJR東日本区間のため運行距離調整の関係でJR東日本車の乗り入れは避けられない。

そう考えると長野向け新型車両E131系には3両固定編成の導入が必須と言えそうだ




9. しなの鉄道線にもE131系乗り入れ開始か!

あと最後に新規で乗り入れる可能性があるしなの鉄道線。

しなの鉄道線は軽井沢~長野間を基本運転区間としているが、このうち篠ノ井~長野間はJR東日本信越本線に相当する。篠ノ井~長野間は利用者が多くしなの鉄道線の列車のほかJR東日本篠ノ井線の列車も乗り入れているが、篠ノ井線はほぼ終日2両編成で運びきれてしまうほど利用が少ないため普通列車の7割程度がしなの鉄道線直通電車となっており、しなの鉄道線直通電車はすべてしなの鉄道の車両での運転となっている。このためしなの鉄道の車両がJR東日本信越本線篠ノ井~長野間に片乗り入れしているということになる。

が、しなの鉄道線屋代~篠ノ井間よりもJR東日本信越本線篠ノ井~長野間で利用する人が多いため、しなの鉄道としては自分の線内にのらない乗客の分まで車両を余計に用意しなければならない。このため115系からSR1系の置き換えに際しすべての3両編成を2両編成に減車すこととしたのだ。

もっとも6両から4両に減車しようがしなの鉄道線内は十分運べる。が、JR東日本篠ノ井~長野間では積み残しが起きる恐れがある。ただこの区間はJR東日本の区間のためJR東日本が車両を用意して混雑緩和を図らなくてはならない。

そこでJR東日本が投入する新型車両E131系をしなの鉄道線直通列車向けにも投入し相互乗り入れとするのではないか

実際JR西日本七尾線列車は全便が金沢~津幡間IRいしかわ鉄道に乗り入れていたが、以前はJR西日本車の片乗り入れだった。が2020年~2021年3月13日ダイヤ改正までの車両更新の際に413系などの3両固定編成を新型車両521系への置き換えに際し2両編成にそのまま減車したが、利用の多い金沢~津幡間の車両を確保するためIRいしかわ鉄道で七尾線直通用521系2両編成3本を投入し結果七尾線普通電車用車両は3両編成15本から2両編成18本に置き換えることとしJR西日本車による片乗り入れから両社による相互乗り入れに変更した。しなの鉄道SR1系とJR東日本E131系はドア数は異なるかもしれないがそれ以外は共通設計であることを踏まえると連結が可能だ。そうなるとしなの鉄道線もJR東日本との相互乗り入れに変更するのではないか。

しかもしなの鉄道新型車両SR1系の投入完了は2028年度を見込んでおり、JR東日本E131系のうち長野向け車両の投入予定の2027年3月~2028年ごろとおおむね一致する。

またJR東日本としても篠ノ井→長野間の多客のために篠ノ井線松本発長野行き6両快速を4両や3両に減車してその分しなの鉄道上田始発でも戸倉始発でも普通長野行きを6両で運転した方が距離が短くて済むので車両寿命が延びるのである。JR東日本E131系をしなの鉄道線直通電車にも運用することはメリットが多いのだ。

これらをふまえるとしなの鉄道線直通電車向けにJR東日本はE131系2両編成を2本~3本投入するのではないか

一方しなの鉄道は115系3両編成を新型車両SR1系置き換えに際しすべて2両に減車することから億単位の車両導入費用が掛かる一方、JR東日本乗り入れに際し片乗り入れのためJR東日本から車両使用料が手に入る。が今回のしなの鉄道の減車でJR東日本E131系がしなの鉄道線に乗り入れるようになると車両使用料がほぼ入らなくなる。その減収分を補うために2026年3月14日しなの鉄道運賃改定で物価上昇20%を超える25%の値上げを図っているのかもしれない




10. どのように新型車両E131系を投入するのか

ではどのようにJR東日本長野支社向けにE131系を投入するのだろうか。

まずJR東日本長野支社管内の普通電車は211系が長野車両センターに6両編成14本と3両編成36本の合計192両がいるほか、E127系が松本車両センターの2両編成12本合計24両がいる。このうちワンマン対応のE131系の置き換え対象は車掌乗務必須の211系だろう。

ただ、211系すべてが置き換え対象というわけではない。長野支社は諏訪湖花火大会でのE233系6両編成臨時運用実績があるほか、南武線や青梅線でE233系6両編成が合わせて3本程度、4両編成2本程度余剰となる見込みであることから山梨県内での211系6両運用をE233系運用6両編成に持ち替える可能性がある。ただこれらの車両を長野まで運ぶと運用が面倒なので、おそらく中央線快速と同じ豊田車両センター所属として立川・高尾~大月間中心の運転とするのではないか。イメージは東京・新宿発着の12両編成中央線快速も通るけど乗り入れない車両は見試合編成で運転sヌル青梅線のように。

また先述したように6両運転は5両や4両への減車、3両固定編成の大半は2両への減車が可能だ。ただしJR東海飯田線の兼ね合いで3両編成は必要なようだ。

そうなるとJR西日本広島支社や岡山支社の227系のように3両編成と2両編成の分けて入れた方が合理的ではないだろうか。




ただ6両固定編成が現状存在するため、車両製造費削減と車両定員を増やすために4両固定編成を投入する可能性もある。あるが、長野車両センターへの送り込みのために2両編成のほか3両編成や4両編成を送り込む列車ダイヤを組まなくてはいけないためそこそこに面倒にはなる。まあ篠ノ井線昼間のE127系2両編成普通をE131系2両編成に置き換えれば手間は減るのでそこまで大きな問題ではないかもしれないが。

またE127系も一部置き換える可能性がある。E127系2両編成1本をE131系に置き換えることで大糸線E127系2両編成が1運用余れば南武支線に送り付ければいいのだ。

そうなると置き換え対象は211系6両編成14本と3両編成36本の合計192両のほか、しなの鉄道線直通分2両編成2本~3本と大糸線E127系置き換え分2両編成1本となりそうだ。

ではここからどのように置き換えられるのか。6両編成運用は3両+3両の実質連結しているものも含めて20本相当があるが、このうち10本は5両、10本は4両への減車が可能そうだ。このうち5両に減車可能な10本中3本は青梅線や南武線で余剰となったE233系6両編成3本、4両への減車が可能な10本中2本は青梅線や五日市線で余剰となったE233系4両編成2本を充てることができる。そうなるとE131系で置き換えるべきは5両運用7本と4両運用8本で、それぞれ3両編成7本と2両編成7本、4両編成8本で置き換えられそうだ。

また残る211系3両編成24本は、飯田線用や大糸線朝夕用に3両編成を用意する必要はあるがすべてである必要はないので8本程度が3両のまま、16本が2両へと減車してもおかしくない。

このほかしなの鉄道線直通用に2両編成2本~3本、E127系2両編成1本置き換え用に2両編成1本を投入するとなると、長野向けE131系の投入本数は4両編成8本、3両編成15本、2両編成27本の計131両となるのではないか

もっとも5両運転の必要がなく4両への減車がすべてで可能であれば4両編成15本、3両編成8本、2両編成19本の計124両にまで抑えることができる。


11. 結び

今回の2027年3月JR東日本ダイヤ改正では、山梨県・長野県内の普通電車用にE131系を投入開始するほか、順次減車を行うようだ。

今後JR東日本八王子支社・長野支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、楽しみにしたい。

2025年3月鉄道ダイヤ改正まとめはこちら!

関連情報:2024年3月ダイヤ

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